領地の開発5
125話
不満そうな2人を宥めて何とかジェノサイダーの使用はしないということで話はまとまった。
その代わりに次に作る船は絶対にアイアンウッドにて運用できるようにするという条件付きでだったけど。
どうせなら2隻作って王都にも渡しておけば文句を言われたりしないだろう。
ということで早速次の船を設計するところから始めようと思う。
先ずは大きさだけどジェノサイダーの半分くらいにして、飛行ユニット、砲、共に必要オーラ量を下げないと誰も運用ができないだろう。
そのことを伝えると『確かにそうね。ジェノサイダーはミナトが運用する前提の設定になっているものね。』
『マスター以外は無理ですね。』
「だろう。ということで補助システムもつけないといけないと思うんだ。」
『それなら大きな気鉱石(白)を取り付けるしかないわね。』
「そんな大きい気鉱石なんてあるのか。」
『あるわよ。ミナトが使うように小さく削っているけど、この世界の鉱山でゴロゴロ出てきているわ。』
「そうなのか。じゃあG-3に加工せずに送ってもらおう。」
そう念じるとインベントリーに大きいサイズの気鉱石(白)が大量に表示された。
これがあれば大抵の騎士たちが運用できると思われる。
エネルギー問題はめどがついたから、船を作っていこうと思う。
3人で協力して全長25メートルくらいの船を2隻作成する。
外側は鉄を加工して補強していく。
中はジェノサイダーと同じように区画を作っていく。
飛行ユニットB(特)を2つ連動させて取り付けて、オーラを充填する装置に大きい気鉱石(白)を取り付ける。
一応船首に主砲を取り付けたけど、ちゃんとリミッターもつけておいた。
そうして完成した2隻の船。
試運転してみたけど十分な性能を発揮してくれた。
もちろん飛行ユニットにもリミッターをつけておいたよ。
そうしないと操縦者のオーラがもたないだろうから。
これとは別に15メートル、10メートル、5メートルと大きさを変えて作ってみたけど、とりあえず量産するのは5メートルのものでいいかなと思った。
5メートル級の飛空船はシンプルに作ったから操縦者以外にゆったり5、6人乗れるくらいかな。
あとはこれをアイアンウッドで量産して、リーナに見せたら喜んでくれるだろうか。
『ところでミナト、こっちにずっといていいのかしら。』
そう言われてこっちに来て何日たっているのかわからなくなっていることに気付いた。
「今って何日くらいだ。」
『あっちの時間で3日は過ぎているわね。』
「それって結構まずいんじゃないか。」
『一応何回か伝えたですよ。でもマスターが集中していて覚えてないのですよ。』
急いで屋敷に帰ったんだけど、奥さんたちに捕まって怒られたんだけど、心配してくれていたのが嬉しかったり。
「ミナト。その顔は反省してないのかしら。」
「ごめん。反省はしてるよ。ただ心配してくれて嬉しかったんだ。」
「心配もしますよ。何も言わずに3日も帰ってこないと。」
「カグラたちでさえも足取りがつかめないっていうんだから。」
カティア、プリシアにまで言われて横にいたレインなんか泣きそうになっていた。
「ごめんなさい。気を付けます。」
ただただ、反省して謝るしかない。
1時間くらい怒られた後でようやく解放してもらえたんだけど、風呂も入らずにずっと作業していたから臭うということで、まだ風呂に入ってなかったレイン、アイリス、ミレイヌに連行されるのだった。
自分でもよく風呂にも入らずに作業していたもんだと思った。
脱衣所で脱いだ服はマジで臭かった。
洗ってくれるメイド達本当にありがとう。
心の中で感謝しながら風呂場に入るといきなりお湯をかけられた。
「ご主人様。申し訳ないのですが徹底して洗わせてもらいます。」
「覚悟してください。」
「ミナトさん。綺麗にするからじっとしていてね。」
そう言って3人は石鹼を泡立てて近づいてくる。
「お手柔らかにお願いします。」
そう言ってみたけど3人にもみくちゃにされて、何回も洗われることになった。
洗い終わったら肌がつるつるになっていて驚いた。
「なんとか綺麗になりました。」
「3日とは思えない汚れでした。」
「どうしたらこんなに汚くなれるんですか。」
なんだかひどいことを言われているけど、実際には90日くらい風呂に入ってなかった気がするから何も言い返すこともできずただただ感謝しかない。
3人ともとても疲れてしまったみたいなのでお返しにマッサージしながら洗ってあげようと思う。
「じゃあお返しに洗ってあげようか。最初はだれから洗う。」と言うと珍しくレインが最初にやってきた。
「ご主人様お願いします。」
そういうレインを最初に洗ってあげて、あとは順番にミレイヌ、アイリス、と洗って3人でのんびりとお湯につかってゆっくりとさせてもらいました。
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