領地の開発3
次話は3回目のワクチン接種で遅れるかもしれませんがよろしくお願いします。
123話
ライカとティピが俺と海で遊ぼうと作ってくれた船を改造して空を飛ぶ船を作ることにした。
まずは気工錬金で船の外側を補強していく。
船が大きすぎて外側全体の補強を終えるのに5日ほどかかってしまった。
むしろよく5日で終わったもんだと驚いた。
続いて中の改造に入る。まずは乗り込むための入り口を作って、そこから区画を作っていく。
中は3階建てにして1階部分に倉庫、飛行ユニットを設置する機関部を作成する。
2階部分には調理ができるように厨房と食事をするホール、そして水を貯めるタンクの部屋、そこから循環させる装置を作って設置していく。
3階部分には居住区と大浴場を作っていたら、ライカが見せたいものがあると引っ張るからついて行くと2階と3階の間に連れていかれた。
『見てくださいマスター。』そう言ってライカが指さす方には砲身を設置できるような場所がある。
「これはもしかして大砲を置くところかな。」
『その通りです。頑張って作ったですよ。』
「流石ライカだな。すっかり攻撃手段を忘れていたよ。」
『カッコイイのを期待しているですよマスター。』
使う機会があるのかわからないけど一応考えてみるかと思ったら気工眼に作れるものが映った。
ガチャから出るパーツを組み合わせるとオーラキャノンが作れるみたいだ。
しかもこれはライガーにも装備できるみたいだから後でライガーの強化もしておくか。
2階と3階の大まかな区画を仕切り一旦船から降りる。
ここまでで10日くらい過ぎてしまっているから一度休憩することにした。
休憩しながらよく考えると当初の目的からは大きく外れていることに気づいてしまった。
仮にあの船が完成しても使うことはできないのだ。
それでもせっかくだから完成させたいという気持ちも大きい。
時間はここにいる限りたっぷりとあるんだけど悩ましい。
先に飛行船を完成させるか、当初予定していた乗り物を作るか迷うわ。
頭を抱えているとライカとティピがやってきて『マスターと一緒にあの船を飛ばしたいです。』『あの船を作りながら次に作るものをイメージしていけばいいんじゃないかしら。』と言ってくる。
選択肢は一択しかないようだ。
「そうだなせっかくだからあの船を先に作ってしまうか。」
『その答えを待っていたです。』
『ミナトならそういうと思っていたわ。』
と嬉しそうにしているからまあいいか。
1日休みを取って再び船の改造に着手することに決めた。
ということで今日は何か美味しいものを作ろうと思うけど何がいいだろうか。
食材はいろいろあるし、調味料もだいぶ集まっているから結構再現できるんじゃないかと思う。
「ティピとライカは何か食べたいものある。」
『そうねえ、だいぶ前に香辛料をたくさん買っていたじゃない。あの時に何か作るって言ってなかったかしら。』
「そういえば言ってたな。すっかり忘れてたけどカレーか悪くない。いやむしろ最高かも。」
『私はマスターの料理なら何でもいいですよ。』
「じゃあカレーにしよう。」
そうと決まれば先ずはご飯を炊かないと、コンロを取り出して土鍋で洗った米に水を入れて炊き始める。
その間にフライパンに短冊切りした玉ねぎを投入してじっくりと炒めて飴色になるまでいためる。
炒め終わったら一旦横に置いておいて、鍋にバターを溶かして、ミノタウロスの肉を炒めて表面に焼き色が付いたら赤ワインを入れて炒める。
そこにカットしたじゃがいもと人参を投入して一緒に炒めていく。
ある程度火が通ったら水を入れて煮込む。
水分が減ってきたらブレンドしてあるスパイスを投入して更に煮込んでいく。
スパイスのいい香りがたまらない。
辛いのはそんなに得意じゃないから辛さは控えめにしてある。
さあ最後の仕上げに片栗粉を水で溶いて加えてとろみをつけたら完成だ。
『マスターいい匂いですねぇ。』
『待ちきれないわ。』
2人がそわそわし始めたのでご飯を器によそってカレーをかけて渡す。
『『いただきます。』』
「熱いからきをつけて。」といったけど遅かったようだ。
『あ、あつっ』と2人してスプーンを落としてしまったので新しいのを用意する。
一緒に水も渡してあげる。
『ありがとう。』『ありがとうです。』
「今度は気を付けて食べなよ。」
『はーい。』
2人は今度は慎重に口に運んでいる。
『おいしいわ。』『少しピリッとしていて美味しいです。』
2人が喜んでくれて良かった。
さて俺も自分の分を食べるかと一口目を食べる。
辛さ控えめでスパイスの味が口の中に広がってとても美味しい。
まだまだ改良の余地はあるのだろうけど初っ端としてはいい出来だと思う。
ティピ、ライカと一緒にカレーを食べて英気を養うことができた。
読んでくださってありがとうございます。
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