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王都で過ごす冬4

110話



パスタの試食イベントはムサシさん達の助けもあって、無事に4日目も終わりを迎えることができた。


1週間後にも別の広場で試食イベントが行われるので、是非ともムサシさん達には手伝いをお願いしたいと思って聞いてみたら快くOKしてもらえた。


1週間の間に孤児院に行って試食会を実施する予定も入れておく。


とりあえずはイベントの終わりを喜び合って、レオちゃん、イリアさんと改善点を話し合う。


1週間後には第二弾が待っているのだ。


「お疲れ様でした。思った以上に混雑してしまいましたね。」


「私も予想外でした。まさかうちの体力自慢のスタッフがもたないとは思わなかった。」


「列を整理する係も途中から混乱していましたからね。」


「次回なんですけど方式を少し変えましょうか。」


「そうですね。もう少し混乱がないように考えてみましょうか。」


それから3人でどうすればいいかを検討していった。


そうして検討した方式を今度の孤児院での試食会で試してみるという話でまとまった。


レオちゃん、イリアさんは忙しくて参加できないそうなので後日結果だけを伝えるてはずとなっている。


さて孤児院で試食会を行う前に、学園が冬休みを迎えるのでリリスとリリイ、アンジェ、メリッサさんが王都へとやってきた。


アンジェに会うのは1年ぶりだから、しっかりと抱きしめてしまった。


アンジェを離したら何故かリリイが抱き着いてきたので受け止めてしまった。


そこにリーナがやってきて、何してるんですかって目で睨んできたから焦って離そうとしたけど、リリイは離れてくれなかったからリリスが引き離す。


そうしたら拗ねたように口をとがらせてリリスに抗議している。


その夜はメリッサさんの希望でオーク肉を使った豚丼を食べた。


お風呂から上がるとアンジェに誘われてリリスとリリイの部屋にお邪魔することに。


リリスとリリイの部屋にはベット以外に家具はおいてないようだ。


シンプルな部屋に驚いたけど聞いたら学園を卒業するまで必要ないそうだ。


とりあえず座るところもないからベットの端に腰を下ろさせてもらう。


隣にいるアンジェからお風呂上がりのいい匂いがしていてドキドキしてしまう。


「お誘いしたのは私ですけど、なんだか緊張してしまいますわ。」


「大丈夫。俺も緊張してしまっている。」


「ミナト様も緊張してくれていると思うと嬉しいですわ。」


というアンジェと見つめあってしまっていると「ゴホン。」と咳払いが聞こえて、慌ててリリスとリリイのことを思い出した。


「にぃ、わたしも構ってほしい。」


と言ってリリイも隣にやってきて身を寄せてくる。


ゴメンって謝って3人の学園での話を聞いてみた。


学園の食堂にラーメン店がオープンして毎日食券の争奪戦が行われているらしい。


3人も毎日争奪戦に参加するんだけど中々手に入らないようだ。


他にも行事での出来事やテストでの競い合いなど楽しそうに話してくれる。


そんな3人の様子をみて嬉しくなって笑ってしまった。


そうしたら3人から笑うなんてひどいって、責められたりしていたらいい時間になったからお暇することにした。


部屋に帰ろうとしたらルリアさんが待っていて、リーナの部屋に連れていかれて部屋に押し込まれた。


リーナもちょうど寝ようとしていたところだったようで、少し驚いた顔をしている。


事情を説明したら、クスクス笑いながらベットに招いてくれたからお休みのキスをしてリーナと眠りについた。


そして、孤児院での試食会の日の当日手伝ってくれるというのでリリスとリリイ、アンジェ、メリッサさんを伴って孤児院へとやってきた。


テーブルなどをくっつけて即席で場所を作ったら、作業を開始する。


パスタマシンを回すのはムサシさんとメリッサさんがやってくれるようだ。


2人はすごい勢いで麵を出していくから茹でる方も急がないといけない。


ソースはカティアとプリシアが2種類ずつ作ってくれている。


麵が茹で上がったら器に盛ってアンジェに渡す。それを繰り返していく。


麵を受け取った子供たちが各々好きなソースのカップを取って美味しそうに食べている。


ある程度落ち着いてきたところでレンちゃんが水を持ってきてくれて、


「お兄さん。とても美味しかったです。」と言ってくれたのが嬉しかった。


横を見るとメリッサさんが麺にいろいろなソースをかけて食べまくっているのが見える。


子供たちは満足したみたいで次々とお礼を言ってくれる。


カティアとプリシアも喜んでいるようだ。


リリスとリリイ、アンジェにも麵を渡してあげると喜んでソースのもとへと駆けて行った。


その後、院長のジャミスさんがきて「いつもこの孤児院を援助してくださってありがとうございます。」とお礼を言ってくれた。


「今回のことは、ムサシさんが手伝ってくれたからできたことですよ。それにこちらも練習ができて助かってますから。」


「何かのお力になれているなら、孤児院としても嬉しいことです。」


今回の孤児院の試作で次のイベントは何とかなりそうな気がしている。


みんなが満足してくれたようなので片づけをして、城へと帰ることに。


城ではグスタフがソースのレシピをと言って抱き着いてきたのは別の話。

読んでくださってありがとうございます。


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