表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エロゲ転生 運命に抗う金豚貴族の奮闘記  作者: 名無しの権兵衛


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

262/453

262

 四人は書庫へと戻り、セツナが囚われている場所を二人に説明した。


「なら、すぐに行ったほうがいいんじゃないか? 今ならレオルドが炎帝を引き付けてくれてるから、俺達でも何とかなると思う」


「ですが、我々の見た限りでは玉座の間には屈強な兵士が何十人といました。この戦力では厳しいかと……」


「なら、俺が囮になる。俺が正面から玉座の間に行って暴れるから、他の皆はセツナを助けてくれ。そうすれば俺達の勝利だろう?」


 悪くは無い作戦だ。ジークフリートはレオルドが認める実力者である。そのジークフリートが単独で玉座の間に突っ込んで暴れ回り兵士を引き付けて、その隙にセツナを解放する。

 この作戦はジークフリートが一番危険な役目ではあるが、レオルドを除けば一番の実力者なのは間違いないので誰も文句は言わなかった。


「でも、ジーク。それだと貴方が危ないんじゃ……」


 ローゼリンデは心配するようにジークフリートへと近寄る。心配してくれるローゼリンデにジークフリートは微笑み、自分は大丈夫だと優しく頭を撫でた。


「大丈夫だ、ロゼ。心配するなって」


 その光景を見ていた他の四人は顔を顰めた。このような状況でなにをやっているのかと。

 どうでもいいが、ここにレオルドがいれば流石はエロゲの主人公だ、やる事が違うと色んな意味で褒めていたかもしれない。


 さて、そんなことは置いて六人は書庫から移動する。先頭をジークフリートが走り、玉座の間を目指す。道中、兵士に見つかることなく玉座の間へと辿り着いた一行はジークフリートを残して別の場所から玉座の間へと侵入を試みる。


 一人残ったジークフリートは大きく深呼吸をして緊張をほぐした。そして、玉座の間へ続く大きな扉を見て両頬を叩く。


「よし! やるか!」


 気合充分とジークフリートは意気込み、扉を力一杯押し開けた。


 玉座の間では皇帝アトムースが玉座にふんぞり返っていた。その傍らには服は汚れ顔から血を流しているアークライトが横たわっている。

 その時、玉座の間の扉が開かれて皇帝は目を向けた。やっと、炎帝が帰ってきたのかと思った皇帝の視線の先に立っていたのは見た事もない赤い髪をした男であった。


「何者だ、貴様は!」


 見た事もない男に皇帝は怒鳴り声を上げる。


「俺はジークフリート! ジークフリート・ゼクシアだ!」


 何者だと聞かれたら答えるのがジークフリートである。素直なのは良いことだが、わざわざ答える必要は全く無い。まあ、そういうところがヒロインに好感を持たれたりする。


「ふん。聞いた事もない名前だな。おい、兵士達はなにをやっている! こいつも侵入者だ! さっさと捕らえろ!」


 ジークフリートの名前を聞いても特に思い当たる節もないので皇帝は兵士達にジークフリートを捕らえるように命令する。

 命令を受けた兵士達がゾロゾロと集まりジークフリートを囲む。


 囲まれたジークフリートは左右を見回し、ほとんどの兵士が自分に引き付けられている事を確認した。見事に作戦が上手くいったようでジークフリートは少しだけ笑うと、囲んでいた兵士に向かって魔法を放ち、暴れ回る。


「うおおおおおおおお!!!」


 少しでも長く自分に注意を引いて貰おうとジークフリートは腹の底から大声を出しながら暴れる。


 玉座の間でジークフリートが暴れ始めたのを確認した五人はこっそりとセツナの元へ移動を始める。天井裏を使ってセツナが捕らわれている玉座の裏側まで辿り着くとカレンが無音スキルを使いセツナの元へ飛び降りる。


 玉座の間にいるほとんどの人間は暴れ回るジークフリートに釘付けになっているので、簡単にセツナの拘束を解くことが出来た。猿轡をされていたセツナはようやく喋る事が出来る。


「ありがとう。これであの馬鹿をぶっ飛ばせるって言いたいけど、宝物庫から取り出した遺物を身に着けてるからちょっと厳しい」


 拘束が解けたセツナはやっと皇帝に仕返しが出来ると喜んだが、それには皇帝が帝国の宝物庫から持ち出した古代の遺物が邪魔であることを述べた。

 それを聞いた五人は、だからグレンを侵入者の討伐に向かわせたのだと理解した。


「なるほど。それがあったから皇帝は炎帝を侵入者の討伐に向かわせたのですね」


「そう。皇帝が今身につけているのは防御用の遺物。それがある限り皇帝は倒せない」


「それは厄介ですね……」


 これはゲームも同じである。皇帝は宝物庫から防御系の遺物を取り出して身に付けているので、異常に守りが固い。ゲームだと皇帝戦は兵士と皇帝のみの戦闘なのだが、皇帝は遺物の効果で十ターン連続で攻撃を与え続けないとダメージが通らない仕様になっている。この戦闘は検証勢が一定のターン数経過や連続攻撃なども試したが、結果は十ターン連続で攻撃を当てる事が必須だという事が究明されたのだ。


 さらに加えて面倒なのが兵士である。倒しても倒しても次から増えるのでキリがない上に攻撃力がやたらと高いので苦戦するのだ。

 そして、なによりもゼファー、セツナ、グレンといった帝国守護神との連戦を終えたばかりなので回復アイテムや魔力が尽きていたりと厳しい戦いを強いられるので多くのプレイヤーが苦い思いをした。


「それならジークと協力しましょう! 私達にセツナまでいるんだから負けるはずがないわ!」


 確かにローゼリンデの言うとおりなのだが、誰も防御系の遺物については知らないのだ。セツナからの情報だけでは皇帝を倒す事ができない。

 しかし、ここで足踏みしているだけでは何も始まらないのでローゼリンデの言葉に従いセツナを含めた六人はジークフリートが戦っている場所へ向かう事を決めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 勝てると思う道理がいまいち分からんが、負けると決めつける要因も分からないからなんとも言えないな。 隷属の首輪が操っている人を止めればなんとかなるという前提で考えるなら、レオルドの状況改善の為…
[気になる点] ジークの手柄にしたくてたまらんもよう。
[良い点] 攻撃が通らないだけなら何とでもなるよね 別に無力化すればいいだけなんだから 頼みのセツナもガチンコ勢なのはまいった この世界脳筋ばっかで頭使うやつ全然いないなぁ やっぱレオ閣下いないとだ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ