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9話 夢の血の楽園

~夢の血の楽園~


アリス

「ようこそ夢の血へ」


ラウド

「アリスの楽園メイズで

楽園のモチーフが怨念の塊イルだったから

夢の血というグロテスク表現となったのか」





アリス

「私はアリス

あなたは?」


ラウド

「俺はラウドだ

そして死んでいくがいい」


ラウドはそのまま真空メイズをアリスに斬首させた





アリス

「私の首…私の首を切り裂いたのは誰?」


首がラウドを向く

するとアリスの首は見る見るうちにそこから身体を再生させていった


ラウド

「楽園メイズは対象の楽園を夢見させる能力だ

だからアリスもまたグロメルヘンランドの住人なのだ」






アリス

「黒うさぎさん

白うさぎさん

こいつ殺して 私の敵だから」


黒うさぎ、白うさぎ

「了解した」


黒うさぎと白うさぎが襲い掛かる





ラウド

「巨大ハサミを持った黒うさぎと

ラクダにのった弓矢の白うさぎか


随分と変わった表現だ

砂漠の住人からしたら

ラクダと弓矢は適切だが…巨大ハサミとは…


怨念を持ったのは、やはり依頼者側のせいだな」





巨大ハサミを真空メイズでやり過ごす

白うさぎの弓矢は真空メイズで黒うさぎへと方角を変えた


黒うさぎは防御した


アリス

「あはは!無理だよーラウドぉ

ラウドのお勉強した知識は素晴らしいけど

黒うさぎは巨大ハサミによる鋼鉄防御で守られてるからぁ」





ラウド

「目障りな小娘だな」


アリス

「はぁ?小娘とかぁ――」


アリスが言う暇も与えずに

ラウドは巨大ハサミを真空メイズの刃風で吹っ飛ばして

アリスの顔に切り刻む




アリス

「私の目が…

私の耳が…」


アリスの顔はまたもや傷つく


アリス

「黒うさぎさん

白うさぎさん

どうして私を守ってくれないの?」




アリスの顔は180度回転する

黒うさぎと白うさぎは狂気モードになる


ラウド

「しかしだ

攻撃力を失った黒うさぎ程脆弱なものは無い

白うさぎの弓矢で攻撃させてもらおう」




ラウドは白うさぎの弓矢を黒うさぎへ


アリス

「無駄だよ…黒うさぎは死なないから…」


ラウド

「アリスのメルヘンランドだからな

今の黒うさぎは無敵だ

だから俺はラクダを狙うよ」




ラクダに対して真空メイズで弓矢の方角を変えた

ラクダの目に矢を射てラクダを倒れさせる


ラウド

「白うさぎ駆逐完了だな

アリス、君の楽園も終わりを迎えるだろうよ」




アリス

「嘘…でしょ…

白うさぎさん…ラクダさん…」


アリスが涙を浮かべる

それをラウドは見逃さない

黒うさぎの無敵が消え去った今ラウドは弓矢を射る以外に道は無かった




ラウド

「解放してやるよ

魂の束縛と共にな」


黒うさぎに弓矢を射る


アリスは涙をこぼしまくる

黒うさぎと白うさぎとラクダは何故かこうつぶやく





『ありがとう』





アリス

「何で…どうして…

どうして彼らはあなたに感謝するの…

死んだはずでしょ…?」


アリスは地団太を踏む

ラウドは見越していた




ラウド

「黒うさぎも白うさぎもラクダも

死体の中のイルだからだ」


ラウド

「枯渇した状況での馬鹿力によって

肉体と一体化していたグルによって


砂漠の住人は、干からびたその身体で

回復の対象である井戸へと逃げ延びたのだ


結果は悲惨だろうがな」




アリス

「黒うさぎさんが…

白うさぎさんが…

ラクダさんが…

全部血だらけのガリガリになってる…」




ラウド

「砂漠というのは死に直結させやすいのだ

だからこうして、何とか耐えしのぎながら生活していたのだが

死体からの生還者は何故か村へと戻らず井戸へと戻った


何故なんだろうな」





アリス

「何それ…」


ラウド

「お前だ

お前が犯人なんだアリス」


アリスを指さす

アリスは首をかしげる


アリス

「わたし?

わたしが殺した?

だってわたしはアリスだもん」





ラウド

「そうだ

アリスではあるが

楽園メイズの扉を開けたのは紛れもなく

井戸の中へ落とした際に


井戸に落とされた奴から

一緒に落とされた加害者だ

それがアリスの正体だ」




ラウド

「アリス自体は楽園メイズのマスターだからこそ存在している

しかしマスターは扉の開口者で決まる


開口者はつまりは加害者だったのだ」


ラウド

「その犯人を特定した事で

この楽園は今から終焉を迎えるのだ」




アリスはてんぱる

そしてそのまま楽園メイズでのワールドは終わって

井戸の中に戻る


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