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竜達の旅団≪ドラゴンズ・ブリゲード≫~最強の師弟が歩く英雄譚~  作者: 中一明
ニューヨーク・アップヒーヴァル《下》
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大乱の始まり 8

 男を救出部隊へと引き渡した所でヒソヒソ話をしている現場に辿り着き、俺達は彼らに話しかけて詳しく聞いていると、師匠はどうやら病み上がり状態で高速移動を繰り返して民間人を沢山救出しているらしい。

 俺は皆にこのマンハッタンにいる人達全員を避難するように促した方が良いと提案し、通信でサクトさんに相談し許可を得たのでセントラルパークからマンハッタン全域にドローンを通じて避難を促し始め、同時に異世界会議場への防衛力を増強するべくだという提案を師匠にする為に俺とレクターが走り出すことに。

 とりあえずハーレム一体で暴れ回っているドッグズを破壊して、人を救出するという同時並行という難易度の高さを受けることになり。

 走り出すと同時に救出場所として、人が集まっている場所にドッグズが建物を壊しながら現れ、俺とレクターは急遽行き先を変更しドッグズへと駆けだしていく。

 これ以上ハーラムの人々を襲わせるわけにいかないし、何よりもまだハーレムにも多くの民間人が残っている。

 被害者を出すわけにはいかないので俺は緑星剣を抜きだし、レクターは俺の体を吹っ飛ばすために足場代わりになり、俺は空中に飛躍していく。

 ドッグズは背中から多数のミサイルを飛ばしてくるのを俺は風の斬撃をすれ違いざまに切りつけていった。


「竜撃。風の型。風見鶏【乱れ打ち】」


 全てのミサイルを打ち落とした後、レクターはドッグズの腰の部分にストレートを叩き付け、俺は緑星剣を使ってメインカメラごと頭部を切断し、空中で体を反転して俺は背中に付いている武装を切り裂き、レクターは腰に突き刺している腕を抜かない状態でそのまま真上へと向かって走りながら攻撃していく。

 俺は地面に着地してドッグズの両足の膝を裏側から切り裂き、レクターは腕を引き抜いてから息を吸い込んで肺一杯に空気を取り込む。


「一撃。喰撃!」


 まるで牙を磨いだライオン牙で食らわれたかのような傷跡がドッグズに出来、食べられた場所が無くなるような一撃が普通に怖い。

 しかし、俺はそんなことを一々考えることは出来ない。

 俺はドッグズの中に存在している電力を吸収していきそれを纏わせて斬撃に変えたまま一撃に変える。


「竜撃。雷の型。討雷!」


 鋭い斬撃がドッグズの機体を真っ二つにしてしまった。

 俺達は一旦息を吐き出してから俺とレクターは走り出そうとしたところで更にもう一体ドッグズがボロボロの姿で現れる。

 それを追うように師匠が姿を現れた。



 俺達は急いで師匠に説明し、師匠はその許可を出した後ハーレム中に溢れているドッグズを鎮圧するためにはドッグズに真っ正面から挑むよりそれを遠隔操作している奴らを鎮圧した方が早いのだが、それを師匠が自ら行おうとしているので、俺とレクターと皆でそれを阻止した。

 それで無くても病み上がりみたいな状態のコンディションなのに、それ以上派手に動き回って倒れられたら皆困る。

 この場所は人々が集まっている場所にもなっているので、ここを手薄にするわけにはいかない。

 ここで休憩しつつ人を守っていて欲しいと願い、俺とレクターは急いで駆けだしていく。

 手分けして遠隔操作している奴らを確実に鎮圧する事にした。


 俺はエコーロケーションでまず最も近い場所へと走って行くと、その近くでジュリと海が避難運動をしている現場を目撃し、ドッグズを沈黙かする為に走り出す。

 建物の屋上で操作している奴らへと飛永舞脚で駆け出していき、俺が近づいていることに気がついたのか、彼らはアサルトライフルを構えて銃の引き金を引く。

 再び銃弾が周囲を飛び交うのだが、俺はすっかりなれてしまったので全く迷うこと無く駆けだしていくのだが、銃を撃っている男のウチの一人が閃光手榴弾をそっと地面に落とし、閃光と激しい音が俺の視界と聴覚に地味なダメージを与えるが、俺はエコーロケーションを最大値まで高めた状態で剣を振り抜いて空中で銃弾を叩き落とす。

 何やら英語でショックを表現しているようにも聞こえるが全く聞き取れないので無視、そのまま目をつむった状態で緑星剣を力一杯振り抜きながらまず一人目をすれ違いざまに切り伏せる。

 地面に着地しつつ閃光のダメージから立ち直りかけた状態であえて目を開けないで緑星剣を空中に投げて走る速度を上げていく。


「竜撃。無の型。無手」


 人の男性がナイフを振り下ろそうとするのだが、俺はそれの軌道をギリギリで回避して同時に右手を喉元に突き刺す。

 そして突き刺して殺した男をそのままもう一人の方へと蹴り飛ばしつつ俺は緑星剣を受け止めて、最後の男が飛んできた遺体を吹っ飛ばしている間に俺は風の刃を遠距離まで伸ばして一気に機材ごと切り裂く。


「竜撃。風の型。風見鶏【斬】」


 俺は機材を完全に壊した所で俺は目を開けてジュリと海の元へと走って行き、二人の安否を確認する。


「二人とも大丈夫か? この先に避難場所になっている場所があるからそこまで民間人を避難させてくれ! 俺とレクターはこのままドッグズを沈黙化させる」


 二人にそのまま現状を任せて俺は再び駆けだしていき、俺はドッグズが下から腕を伸ばして俺に襲いかかってくるのをジャンプ一本で回避して完全無視。

 正直一体一体を相手にしていたら時間がかかって仕方が無い。

 こんな所で足止めを受けるわけにはいかない。

 俺もレクターも走り出したその足を今更止めるわけにはいかない。

 ニューヨークの街もすっかり夜になろうとしていた。



 メメントモリはジャック・アールグレイの会社の玄関前まで辿り着き、大きなため息のような声を発してからスーツの襟を整え直し、改めて玄関を吹っ飛ばしてから中に乗り込んでいく。

 目の前に広がる多くの人々と、まるで臨戦状態で待ち構えている多くの傭兵を相手に正直人であれば「心躍る」という感情が似合うような高まりを受けて叫んだ。


「そろそろ君達は退場する頃だろう。これ以上邪魔されたらたまらない」


 時を同じくしケビンは一生懸命に走っていた。

 何故なら異世界会議場をノックスと副大統領が占拠したらしいという噂を聞いてしまい、大統領は一人副大統領と対峙するために混乱の極みにあるある公園へと呼び出されていたからだ。

 嫌な予感がどうしても消え去ることが出来ず。

 一生懸命に走り去っていき正直に言えば車やバイクで移動すれば早いだろうにという気持ちがあるが、それが全く気にならないぐらい嫌な予感が常に脳内に響いている。

 すると目の前にキューティクルが降り立ち立ち塞がる。


「そこをどいてください!」

「嫌ねぇ……それが私の仕事だもん。京都大阪方面が半分失敗に終わった以上、私達は失敗は出来ないのよ。念の為にと強化したこの力存分に振り回させて貰うわ」


 ケビンは銃を二つ取りだして真っ直ぐに構えた状態で引き金を引く。


 ジャック・アールグレイも嫌な予感が常に脳内を刺激しており、なんとかという思いで辿り着いた自分の会社へと入っていくと大量虐殺の痕跡だけが残っており、そのまま全てのフロアを探すように一個一個の部屋を確認しながら生存者を探しているが、誰も生きていないまま自分の部屋へとだとりついた。

 中を開けるとかつて大会に出ていた二人が横たわったままの状態で血まみれになっており、本来ジャック・アールグレイが座っているはずの椅子に座り込んだままメメントモリが振り返る。


「やあ…これでは君の会社は倒産だね」

「……そこは貴様が座って良い場所じゃ無い。そこは私の居場所だ」

「その居場所が壊れたんだ。しかし、以外と早かったね。それが君の異能と言うことなのかな? まあ良い。さてさて……我々も少し始めよう」


 最後にメメントモリとキューティクルは同時に全く同じ言葉を発した。


「「私たちの大乱を始めよう。始まった物語は終わるんだ」」


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