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転生者の野望  作者: 神河 かおる
第一章 従者テムジン
3/14

2話 連戦


 一週間後。


 テムジンは血溜まりに片膝を付き、剣を杖代わりにしてなんとか倒れないようにこらえていた。疲労と、殺人的な眠気に襲われ、意識が途切れ途切れで、呼吸も荒い。


 いくら頑健極まりないドラゴニュートの肉体だからと言って、不眠不休で永遠に戦い続けられるわけではない。


 当初の見立てでは、一週間ほどで通路を守る強敵と遭遇し、倒すことで一段落できる。という想定だった。これは迷宮における一つの法則のようなもので、罠が続く地帯、戦闘が続く地帯、罠と戦闘が混在する地帯と、おおまかに距離なり時間なりが一定だったという経験則から立てられた想定だった。


 テムジンの前方十メートル先、二つの首を持つ狐のような魔獣がいた。ペトロン、オットーらと戦っていて、十メートルほど離れている。


「進言があります。ゲンジョー様」


 返事の代わりに、背後で爆発が起きる。


 当初、この通路では前方からしか敵は現れなかった。それが今では後方からも敵が湧き出すようになっており、部隊の最後尾はゲンジョーが一人で戦っている。


「聞こう」


「このままでは私が死にます。そこで提案が二つあります」


「一つ目は」


 二つの首を持つ魔獣。息を止め、喉が膨らむ。そして、次の瞬間には炎を大量に吹き出した。近くにいたオットーは防御魔法のおかげで、炎が避けて通っていく。だが、炎の勢いは強く、その後方にいたテムジンを飲み込んだ。


「ぎゃあぁぁぁ」

 

 炎が向かってきている。と気づいてからテムジンが出来た動きと言えば、立ち上がるのがせいぜい。疲労もあって反応は鈍く、左右どちらかに飛び退く。といった動きまではできなかった。


 全身が炎に包まれ、テムジンは叫び声を上げてその場で震えるのが精一杯。


「静かにしなさい」


 悲鳴が続くので、後方にいたネロスが本を読むのを中断。凍てつく風を放つ。火炎放射を押し返した。


 炎を吐いていた狐顔の魔獣は、テムジンが悲鳴を上げるのに気を良くして炎を吐き続けていた。直近のオットーにしてみれば、そんな警戒が薄れた魔獣は簡単に狩れる。二つの首が地面に転がり、倒れた胴体は爆発して飛び散った。


「あ゛ぁ゛ぁ゛」

 

 火あぶりの直後に、急速凍結。テムジンの硬質柔軟な肌は見た目こそ傷ついていないが、その下の筋肉は熱で固まり、冷気で凍結し、細胞が死んでいた。焼かれたときの姿勢のまま小さく震えている。


「相変わらず大げさ」


 あきれるような声色だが、ネロスは回復魔法をかける。


「ありがとうございます」

 

 瞬間、すべての傷が癒え、傷んだ細胞が再生して動けるようになる。

 

「提案を話せるか」


「はい」


 テムジンは床をはがし、石の塊を敵に投げつける。


「この通路での戦いをやめましょう。このままでは私が死にます。そうなれば、部隊の死者は二名になります。過去の探索隊で史上最悪の死者数になってしまいます」


「二つの提案とは」


「方法が二つです。床下にかなり広い空間がありそうです。通路を進むのをやめて、この下を通ります。敵が配置されていなければ休養できます」

 

 床の石をはがして投擲。というのは、テムジンがずっと愛用している攻撃方法。故に、床を叩いた時の反響音に変化があっても、それを気づけるのは彼だけだ。


 テムジンは自分が床石をはがした場所の近くに立ち、剣を使って床を叩いた。


「これまで床の下には堅く締まった岩盤がありました。ですが、今日は違います。この床の下は空洞です。音が違うので分かるんです」


 少し移動して、違う場所の床石も剥がし、また同じように床を叩く。


「音の変化は昨日からです。今私たちのいる通路の下は空洞。何かあったとしても、水などです」


 打音検査。本来は、叩いた時の音の違いで構造物の劣化などを調べる際に行われる。内部で空洞などが生じていれば、密の場合と比べて音が変化する。

 

 不意に、ネロスが破壊光線を床に向け、ゆっくりと正方形を描いた。


 切断された床は滑らかに滑り、音もなく抜け落ちていく。そして、小さな窓くらいの穴がぽっかりと開く。床の厚さは二メートルほどで、下はうっすらと明るい。ただ、覗き込んでも空間があるだけで何も見えない。。

 

「二つ目の方法ですが」

 

 提案を続けるが、ゲンジョーは穴の中に火球を放り投げる。何かに当たって爆発するのを期待したが、とめどなく火球は落下して見えなくなった。


「面白い」


 ネロスが関心を示すので、ゲンジョーもうなづく。


 迷宮は人工物。例え広大な空間があっても、空の代わりに天井があり、壁があり、床がある。より速く階下に降ようと床を破壊したこともあったが、固い岩盤。壁を破壊して進む方法を取ったこともあるが、迷宮の外はこちらも固い岩盤があるだけだった。


 テムジンが見つけた空間は、投げ込んだ火球が見えなくなるほど地下深くまで続いている。しかも、どこまでも明るいことから、壁が発光していることが分かる。

 

「天井を崩落させれば、魔法で防御できる我々ならば平気です。一方、敵は使える魔法はほとんどありません。態勢を立て直すには十分です」

 

 天井を落とす。という二つ目の提案について説明しているが、耳を傾ける者はいない。


「ペトロン、オットー、道を変える提案があった。決を取る」


「わかりました。どんな提案ですか」


 ペトロンは目前の敵を倒すのを続行し、オットーが質問する。


「足下にかなりの空間がある。底はまだ見えないが、飛び降りて進むという提案だ」

 

「敵の強さはどのくらいか分かりますか」


「不明だ。敵がいるのかいないのか、それすらも」


「わかりました」


 次の攻撃の波が来て、オットーは敵と戦いつつ、ペトロンの意向を聞く。


「どうされますか」


「どうせあいつの話だ。限界が来たんだろう」


 会話しながらも、斬りかかってくる獣人の腕が吹き飛び、魔獣の顔面を踏み潰す。


「あんな貧弱なやつが生きているだけでも。奇跡ですよ」


 オットーが剣を振るうと、周囲にいた獣人三人の腹が裂けた。絶命の叫びが上がり、床に臓物と体液がまき散らされた。

 

「どうせ、我々が最下位だ。あいつが死んでもかまわん。このまま進む」


 主の意向を受けて、オットーが反対表明する。


「ペトロン様はこのの進むとのことです。私も同意見です」


「わかった」


 背後からも次の攻撃の波が向かってきている。


 足の速い魔獣、直後に武装した獣人。最後にサイクロプスという、いつもの編成だ。


 ゲンジョーは敵が照明の下に入る前に、火球を投げ放った。床にぶつかると弾け、炎は部隊後方数百メートルを焼き尽くす。


 魔獣、獣人が炎の中で悲鳴を上げながら踊るようにのたうち回る。サイクロプスだけが炎をまとったまま突撃してくる。

 

 ネロスが破壊光線を放ち、サイクロプスの頭部が消し飛ぶ。

 

「私は賛成です」


 今までの迷宮とは明らかに違う光景が広がっている。ネロス姫は未知なる物への興味が沸き立ち、魔道書もしまい込んでいる。


「私も賛成だ。これで決した」


 ネロス姫、ゲンジョー、そして提案者のテムジン。多数決で決定。


 従者も姫も同じ一票。もちろん、一票の重みに差があるが。票数がすべてだ。意見が分かれることがある以上、姫であるネロスが決定すべきところではあるが、彼女がそれを望まなかった。


 何かを決定するからには、十分に考えた上で判断したい。だが、迷宮探索に価値を見いださない彼女にしてみれば、真剣に考えたくなる議題などない。それならば、きままに、安易に票を投じて多数決に任せたかったのだ。ただ、今回もしも否決されていたら、彼女は一人でも穴へ身を投じて、探索の旅を一人で進めていただろう。

 

「これより、穴へ落ちることと決した。戦いを切り上げよ」


 ゲンジョーが前方に火球を発し、先ほどと同様に通路を焼き尽くした。


「ちっ、余計なことを。飛びながら、周囲に警戒し、襲われればすべて魔法で攻撃と防御、相当な魔力食いの戦闘になるぞ。これがおまえの提案か」


 ペトロンは提案者のテムジンをにらみつける。


「穴の深さは分かりませんが、おそらくは自然に出来た空洞でしょう。魔物がいない可能性すらあります。今は休養のため、まとまった時間を作るために行動すべきと考えます」


「お前のような役立たずがいなければ、このまま進むだけでいいのだ。そのことはしっかりと自覚しろよ。分かっているだろうな」


「はい」


「ったく、返事だけは一人前か。どれだけ足を引っ張るつもりだ」


 ペトロンは言うだけ言って、従者のオットーに懇切丁寧に空中戦における注意点などを話しはじめた。


「殿下、もう少し穴を大きくしてください。どうやら、しばらくすると穴は塞がります」


 ゲンジョーは穴が小さくなっていることに気づいた。音もなく、断面も変化がないように見える。だが、目の錯覚かと疑うほどに、じわじわと穴は小さくなっていた。


 ネロスは五人全員が横並びになっても余りが出るほど、大きな穴を破壊光線で作る。それはとても大きな穴で、ひんやりとした空気が通路に入ってきた。


「オットー、空中戦となれば初体験だ。私の後ろについてこい」

 

 ペトロンは頭から穴に飛びこむ。続いてオットー。 


 これまで迷宮の中には罠か魔物か、必ずどちらかが配置されていた。出現の頻度は場所によって変わるが、まったく障害のない場所はなかった。空中ともなれば罠は配置しようがない。とすれば、空を飛ぶ魔物が配置されていると考えるのは自然だ。

 

「殿下、テムジンのことですが。私は人にかける飛行呪文は使えません」


「良い。私が連れて行く」


 魔法が使えないテムジンは、誰かに魔法をかけてもらうしかない。そして、自分が飛ぶのと、他者を飛ばせるのでは違う魔法だ。わざわざ自分以外の者を飛ばす魔法を習得する者は少ない。


「殿下、ありがとうございます」


「それでは、体を小さくまとめて待て。地面に着くまで動かないようにすること。良いな」


「はい」

 

 体を小さくまとめる。ということで、テムジンは床に座り、ひざを軽く抱える体育座りをした。

 

「私がテムジンを持って行く。後ろは任せるが良いな」


「お任せを」

 

「うむ。では行く」


 何の合図もなく、テムジンの体が地面から浮き上がった。ただし、ほんの数センチ。もっと景気よく飛び上がるのを想像していたテムジンはネロス姫に顔を向けたが、直後に後ろから穴に蹴り落とされる。


 ネロス姫、次いでゲンジョーが穴に飛び込んだ。


 ドラゴニュートらの開けた穴は、それから十分もしないうちに完全に塞がった。





「そんな、まさか、無限?」


「減点だ」


 採点が近くから聞こえるが、それどころではない。どこまで続くか分からない空間を、ただひたすらに落下している。落下速度は重力任せ。飛行する魔獣などを警戒して、増速はしていない。


 落下していることは風圧で分かるが、周囲には何もない。壁それ自体が光を放っているおかげで明るいのだが、見える範囲には物体が見えなかった。


「しかし、もう十分は経っています。尋常ではありません」


 テムジンの顔が恐怖に引きつる。四十年迷宮を進んできたのだ。今が地下何十、何百キロ地点かは分からない。そんな地下深くであれば、地圧が高くて何もない空間など小さいに違いないと予測していた。


 この世界は魔法がある。地球の感覚が通用しない可能性は大きい。ましてや、四十年進んで下って、探索を続けても終点の見えない人知を超えた巨大迷宮の一歩外。理解不能な領域に踏み入ったとしても不思議ではない。


「落ち着け。下を見ろ」


 緑の点が見えた。明るいばかりで何もなかった視界に、ようやく白以外の色を見た。それは先行していたペトロン、オットーの二つの頭だ。


「殿下、熱と有毒な空気に対する加護を全員にお願いします。目に見えない物を罠や障害として配置されているのかもしれません。もしかしたら、幻術の類いかも」


 地下深く潜れば、大地にかかる圧力は増し、温度も高くなっていく。光の正体は高圧力にさらされた岩石群が極度の熱を持った発熱光である。それも、マグマのような赤黒い光ではない。それよりも高温と思われる、真っ白な光だ。


 魔法の発達した世界では科学が発達しづらい。惑星の内部がどうなっているかなど、誰も気にしないだろう。地下深く潜れば超高熱のマグマや金属の海が広がっているなど、ドラゴニュートは考えもしないはずだ。マグマの熱や、有毒なガスの危険性を訴える。


「また減点だ」

 

 落下速度が変わらない。


「殿下、危険すぎます。どこか天井を見つけて、そこで休みましょう。魔法の加護が及ばない何かがあれば手遅れになります。殿下!」

 

 訴えも空しく、穴の最深部に一行は降りていく。


 あれこれ訴えるテムジンだったが、先行したペトロン、オットーが平然としている。武器をしまい、警戒も解いているようだった。


 ネロス姫が降り立ち、テムジンの飛行魔法を解いた。


「ひゃっ」


 地面に尻餅したテムジンが小さな悲鳴を上げる。それをペトロンが鼻で笑い、オットーが呆れ、ゲンジョーが減点と採点した。 


「冷たい? そんなっ、どういうことだ」


 最初、魔法の加護により熱を遮断されているのかと思ったが、そうではなかった。


「氷?」

  

 テムジンは地面に手を当てて確認する。高圧下で熱を持つ岩石群の大地の上に、蓋をするように非常に透明度の高い氷があった。暑さはまったく感じず、むしろひんやりとした冷気が広がっている。

 

「なんだ、氷を見たこともないのか。騒ぎたておって」


 ペトロンが笑いながら地面を蹴った。堅い金属製の靴だが、氷はかけらほども欠けていない。


「おかしいのです。地下深くなればなるほど、温度は上がるはずなのです。このように氷があるのは不自然です」


「お前の目は節穴だ。ここにあるのは氷の大地。それもだだっ広い。見渡す限り、何一つない」


 ねちねちとペトロンが絡むが、テムジンは言い訳を続ける。人間だった頃の知識からして、これは受け入れがたい現実だ。

 

「テムジンの言葉に嘘はない。氷の下は灼熱の大地」


 テムジンと同じように氷に手をつけたネロス。彼女は手に触れた物がどのようなものか魔法の力で解析し、間接的にその先にある物をも分析していた。

 

「この氷は魔法により作られた永久氷壁」

 

「永久氷壁。ですか、初めて聞きます」


 ゲンジョーも初耳だったらしく、片膝をついて氷に触れている。


「私も古文書でしか知らない。これは神話の時代の魔法。テムジン、よくやりました。お前の策があったからこその発見です」


「お褒めいただきありがとうございます」


 ペトロンの舌打ちが大きく聞こえる。


「殿下、気がかりがあります。これの使い手がここにいるとしたら、私たちの手に負える相手ではないでしょう。違いますか」


 辺りを見回すが、地平線まで白く光り輝く灼熱の大地と、熱を一切閉じ込める永久氷壁が広がっている。天井も同様なのか、シミ一つない真っ白な天井が空のように広がっている。あまりにも何もないため、頭が痛くなりそうだ。

  

「戦いにはなりません。せっかくです。力の源へ行きます」


「賛同しかねます。近づく者すべてを問答無用で打ち払うかもしれないではないですか」


「心配は無用」


 ネロス姫は頭上を指さし、続いて腕を下ろして地平を指さす。


「さきほどの通路の進路と、私が行きたい方向は同じ。力の源の場所から、上へ上がれば迷宮に戻れることでしょう」


「殿下。一言いいですか。この隊はきつと最下位だ。この役立たずのせいで。ここに来たのは、合議で決したからだ。それこそ、殿下が魔法の使い手と会いたいというのであれば、合議としましょう」

 

 ペトロンの言葉に、ネロス姫への敬意が見られずテムジンが叫んだ。


「私への侮辱は仕方ない。だが、殿下への物言いは失礼ではないか! 殿下の意向を尊重するのが我らの務めだ」


「黙れっ。従者の分際で、口出すなど出過ぎたまねをしおって」


 拳を握りしめ、テムジンは口をつぐんだ。


「決を取ります。よろしいですか」


 ゲンジョーの提案にネロスがうなづく。


「それでは、殿下がこの魔法の術者のもとへ行くことの賛否を問う」


「賛成ですっ」


 いち早くテムジンが声を上げて雰囲気を作ろうとする。

 

「反対」


「ペトロン様と同じく。反対です」


「私も今回は反対です。これで、賛成はテムジンのみです。殿下、これでも行くのですか」


「当然」


 なんのための合議なのだと、ペトロンは不満顔。それが分かっていても、ネロスには引き下がる気はなかった。

 

「わかりました。それでは、私は探索の一部始終を見届けねばなりませんから、仕方なくついていくとしましょう。ペトロン、貴君はどうする」


「ちっ、仕方ない。別行動というわけにもいくまい。殿下の言葉通りなら、用事さえ終わればまた迷宮に戻れるということだしな」


 話がまとまったところで、部隊は久しぶりの休養を取ることとなった。


 休養している間の警戒はネロスが氷のゴーレムを数体作成した。冷えた空気から、一晩程度動くゴーレムであれば、さほどの魔力を消耗することもなく作り上げられる。あくまでも彼女の莫大な魔力があるからこその話だが。

 

 荷物は最小限。寝具などない。ペトロン、オットーは立ったまま眠り、ゲンジョーはあぐら。ネロスは透明な結界で棺を作り、中で横たわる。そして、テムジンは冷たい氷にそのまま寝転び眠りについた。

 

 睡眠不足で極度の疲労にあったテムジンは、誰よりも深く眠りについた。



設定資料

ドラゴニュートの睡眠時間

生物の睡眠時間は種によってかなり異なる。ほとんど一日中眠っている生き物もいれば、マイクロ睡眠をこまめに取ることでまとまった睡眠時間を必要としないような生き物もいる。

ドラゴニュートの睡眠時間は八時間、ただし平常時。

戦時はこれを一時間程度に短縮しても全回復する。


テムジンは人間だった時の習慣が影響して、一人だけショートスリープが出来ず、迷宮内でも八時間眠る。一人だけ七時間以上長く眠ることから、ネロス姫以外からはかなり評価を下げることとなった。


ネロス姫はテムジンが長く眠ることをむしろ喜んでいた。テムジンが長々と眠るおかげでその間は隊が移動せず、読書に専念できたからである。


他の部隊が睡眠1時間、探索23時間。ネロスの部隊は睡眠8時間。探索16時間

自然、探索の進行速度が最下位になるのは当然だった。

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