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変化
黒野は城に帰り、自分に与えられた部屋で考え込んでいた。
今日戦っていた時の事はほとんど覚えておらず、記憶も曖昧だ。
一体これからどうすればよいのだろうか?
握っていた刀は、暫くすると黒い霞となって散っていった。
どうやら自分は具現化系の魔法に適正が高いらしく、物を形作るのに長けているようだ。
具現化系の魔法は、様々な物になり自分の考えた通りの形に成るそうだ。
今は数時間形を保つので限界だが、もっと上達すれば、永遠に消えない物を造る事も可能だそうだ。
(まだ実感がわかないな、何十人もの人をこの手で殺したなんて。)
黒野は自分の手のひらを見る。
普通の手に見えるが、血に汚れた薄汚い手だ。
(今日のあの村、夢で見た場所に似てたな。)
夢で見た場所に、あの村はよく似ていた。
そして、その後の展開も。
(あれは、自分だったんだ。)
夢で見た竜騎士は自分自身だった。
夢で見た事が現実で起こる、こちらの世界に来て奇妙な事がたくさん起こっている。
戦闘中にもそれは、起こった。
記憶は朧気だが、相手の次の動きが読めたことははっきり覚えている。
(一体自分に何が起こっているんだろう?)
幾つもの疑問を抱えつつ、黒野は眠りに落ちた。




