知らぬ場所で
黒野がその場を去って数時間後、人間の死体だけが残るその場所で、謙二の死体が動き出した。
真っ二つに斬り裂かれた体がくっつき元に戻る。
「ハーハーハー、あの野郎!」
謙二は起き上がり怒鳴り散らす。
悪態をついている間にに謙二の体は、元通りに治った。
「かなりやばかったが、俺にはオリジナルスキル、再生がある。死にはしない。」
オリジナルスキルとは、勇者が持つ固有能力の事である。
スキルは一人一つだが、中には複数のスキルを持つ者もいる。
謙二が持つオリジナルスキルは再生、一日一回自分の体がバラバラになろうと、元に戻る再生能力である。
しかし、一度使うと連続して使用できない、使い所が難しい能力である。
その為、謙二は誰も居なくなるまでこのスキルを発動しなかったのである。
「ゼッテーぶっ殺してやる。」
謙二が悪態をついたその時、
ドゴーン!
というばかでかい音が鳴り響き、吹き飛んだ。
謙二が最後に見た光景は巨大な銃弾が自分めがけて飛んでくる場面だった。
Side end
「任務完了。」
村から少し離れた所で一人の魔物がそう呟いた。
その魔物は身体中に銃を取り付けており、顔の右目以外を緑色のスカーフで覆っていた。
その手にもった巨大な銃からは、煙が立ち上っていた。
「これより帰還する。」
そう言い銃をしまう。
「人間の味方か、面白くなりそうだ。」
その魔物はスカーフに隠れた口で笑い、鳥の翼を広げ飛び去った。




