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くろねこきゅうひき。






チチチ…と窓の外にとまった小鳥が可愛らしい鳴き声を奏でている。


カーテンの隙間から朝の光が差し込んで、紗亜音の顔を明るく照らす。


…んんっ。あの後、結局寝たんだっけ…?


眠たげな目を手で擦りながらゆっくりと体を起こすと、ベットの脇の小さな机に朝食と共に手紙が置いてあった。


『おはようございます。今日の調子はどうですか?朝食を食べ終えられたら傍にある金のベルを鳴らして下さいね。―――シャム』


手紙の通り、朝食のすぐ傍には可愛らしいベルが置いてあった。


とりあえず朝食を食べようと思い、体制を変える。昨日の昼から食べていないのでお腹は我慢の限界だったようで、さっきから車のスリップ音の様な悲鳴を上げている。


お皿の上にはレタスとミニトマト、その下の方に香ばしい匂いのするベーコンとスクランブルエッグが綺麗に盛り付けられていた。スープはタマネギがとろける様な触感で少しスパイスが効いているのが美味しい。パンはカリカリに焼かれていて、バターとチーズを乗せて味わう。


まるでホテルのような朝食に紗亜音は大満足だった。


……はぁぁ。こんなに美味しい朝食初めてかもぉ~


自然と頬が緩んでくる。それくらい料理は美味しかった。


朝食を堪能し終え、再びベルに顔を向ける。


…さてと、手紙の通りベルを鳴らしてみますかね。


チリンと可愛らしい音を奏でながらベルを鳴らしてみる。思ったよりも小さい音で部屋の外まで聴こえた気がしない。


…本当にこんなに小さい音で人は来るのかねぇ


半ばおばあちゃん口調になりながら紗亜音は思う。


すると、軽くドアがコンコンッ、と2度程ノックされる。


…あらまぁ。本当に来ちゃったわ。なんて耳の良い人なの。


どうぞ、と言うとドアがゆっくりと音を立てながら開く。入ってきたのはメイドの様な服を着た綺麗なお姉さんだった。


…わぁ~、すっごい綺麗な人。金髪は地毛かなぁ…?サラサラ羨ましいなぁ~


入ってきたメイド服のお姉さんに見惚れていると、お姉さんは何故かこちらを凝視していた。


じーっと見つめられていると落ち着かない。しかも綺麗なお姉さんだからより一層。






「あの…。なにか私に変な所でも…?」


「しゃっ…!」


「へ?」


「シャーネ様じゃないですかぁぁぁっぁぁっぁ!!!」


「ちょっ…!きゃぁぁぁっぁぁぁ!!ぐへっ」





後半、乙女の声じゃないような音が出たのもしょうがない。何せ綺麗なお姉さんが、肩を震わせながら涙声で紗亜音の方にもう突進してきたからだ。


紗亜音の顔はお姉さんの柔らかく大きな胸に挟まれ窒息しそうだった。お姉さんはそんな紗亜音に気付いていないのか、泣きながら紗亜音を抱きしめる。





「シャーネ様ぁぁ~…!。シャーネ様が逝ってしまってからは私は精一杯使える相手が居らず、とても寂しかったのですよぉぉ~…!シャーネ様が居てこそのリファナなんですよぉ!シャーネ様為に尽すのが私の役目なんですからぁ!!勝手に…勝手に逝かないでくだひゃいっ!!」





嗚咽を漏らし涙声で言う彼女の名前はどうやら『リファナ』と言うらしい。見た目に反して子供みたいな姿が、何故か微笑ましく感じてしまう。





「何だかよく分からないけど…ごめんね。えーっとリファナさんだっけ??私はこの後どうすれば良いのかなぁ…?」


「えっと、取り乱してすみませんでした。…目の前の光景が夢みたいでしたから。シャム様からの伝言で『着替えて応接間に来るように』との事ですわ!お着替えは私がお手伝い致しますね。」


「ありがとね。…ところで、その手に持っているひらひらの服はなんなの?」


「シャーネ様ったら、何を言ってらしゃるのですかぁ!これは生前シャーネ様が着ていらしたものですよ?」





どう見ても昔の舞踏会等で着られていた様なふりっふりのびらっびらの衣装だった。


…わ、私こんなの着ていたの!?今じゃとても考えられないわ…


いそいそとリファナが紗亜音を着替えさせる。


もともと着ていた制服はどこかに行き、さっきまでシンプルなワンピースを着せられていた。それを脱がせられ、レースのたっぷり付いた淡いピンクのドレスに着替える。


見たときはこんなの恥ずかしくて着れないし、絶対動きにくいと思っていたが、着てみると意外と動きやすく尚且つそこまでフリフリではなかったみたいで安心した。


その後もリファナはシャーネの髪を櫛でサラサラになるくらい何回も梳き、軽くメイクをしていく。人間界で毎日していた様なメイクではなく付けまつげ等は付けず、ナチュラルにメイクをする。だがそれでもリファナのメイクは上手く、いつも以上に自分が綺麗に見える。


…ふぁわぁ~。これ私!?全然違うわぁ…


もともとネコ目気味だったのは軽くたれ目風にしてあり、優しい印象を受ける。


リファナの方を向くとにこにこと笑みを浮かべていた。




「さぁ出来ましたわ!まったく相変わらずシャーネ様はお美しいですねぇ」




うっとり、と紗亜音を見つめるリファナ。実際、リファナの方が断然綺麗と思っていた紗亜音は素直なその言葉が異様に恥ずかしかった。




「ありがと、リファナ。私はリファナの方が綺麗で羨ましいけどね」


「まぁ!シャー様ったらお上手ですわね!!」




本気で照れている所が何とも可愛いらしい。リファナは優しい笑みを紗亜音に向ける。




「さぁ、応接間に行きましょう!!」




リファナは案内するように紗亜音の前を行く。


そして二人は応接間に向かって歩き出した。













今度リァ友に頼んでイラストを描いてもらいます!!


紗亜音たんとイケメンリュオン楽しみ~(*´Д`)


わくわくです♪

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