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第一話「異世界」

 目が覚めると、そこには紫の髪をした女性がいた。

 とても美人だ。

 

 (え、誰?)


 隣には、青い髪をした少し若い男がいた。

 筋骨隆々で、優しい顔をしている。何だこの笑みは。

 めちゃくちゃ癒やされる。もしかして、新しい親か?

 そういえば母さん、再婚するって言ってたな。

 でも母さんこんな紫の髪してないもんな....

 

 本当に一体誰なのだろうか。


 考えようにも分からない。

 二人とも、染めた髪ではないようだった。

 

 「==・\p@;:sh」

 

 男がこちらに向かって何かを語りかけている。


 何語なのだろうか。日本語ではないのは間違いない。

 俺は英語が苦手だから、何を言っているのか分からない。

 フランス語なのか、ドイツ語なのだろうか。

 英語は将来使わないと思って勉強していなかった反動が今来るとは...

 勉強しときゃよかったな。

 

 「;ha/:ewr,h」


 女の方も何か答えている。本当に何を言っているんだ?

 

 「r;@::^\&2」

 


 遠くから三人目、四人目と声が聞こえる。


 姿は見えない。


 どうにか見えないかと体を動かすが、手足が思ったように動かない。


 動かしてみようにも頭が...というか体が起こせないな。


 事故ったしまぁ当然か...症状はなんだろうか。

 脊髄損傷、内臓破裂、複雑骨折、頸椎損傷...まだまだありそうだな。

 というか、入院したのか。

 外に目をやってみる。

 

 ...


 ボ、ボロくね?これがびょ、病院??

 いや、日本で治療ができなくて、海外に行ったのかもしれないな。

 だとしてもボロいだろ...


 そんなことを考えていたら、男が俺を抱き上げた。

 普通ほぼ成人男性の体ってこうも簡単に持ち上げられるのか?

 俺は比較的がっちりしてる方だし、重いと思うんだけどな...

 いやでも、長く入院していたのだし、体重は当然落ちているか。

 

 

 それにしても分からないことが多すぎるな。

 一旦整理しよう。

・謎の言語 ・紫の髪した女性と青髪の男性 ・謎の場所(病院かどうかわからん)

 うーむ...まぁもう考えるのも面倒くさいし、寝よう!

 おやすみなさい...zzz zzz




___




 あっという間に、一ヶ月の時が経った。



 どういうことか、俺は生まれ変わって、異世界転生したようだった。

 一ヶ月が過ぎて、ようやくわかってきた。


 どうやら俺は、赤子になったらしい。

 

 抱き上げられ、鏡を見てからやっとわかった。

 なぜ記憶が残って転生しているのか分からない。

 まぁあっても困ることはないか。

 小学生の頃は憧れていたが、もう今は違うのだ。

 完璧に過ごした、やり直した俺の人生は、またも振り出しに戻ってしまったのだ。

 俺の努力は消え去ってしまったというのだ。

 死んで何もなくなるよりかは幾許かはマシだな。


 あの紫の髪をした女性と、青髪の男性は、親のようだった。

 まぁ俺は前世でも今世でも黒い髪だがな。あぁ俺も青髪が良かったなぁ。てかこれうわk

 まぁそんなことは置いておいて。

 このお二人は相当な若さである。20代手前ぐらいであろう。

 俺も朱莉と結婚したかったなぁ。未練タラタラだわ。


 どうにかして日本に帰れないものなのか。

 朱莉ぃ...俺は寂しいぜ...(泣)

 というかここはどこの国なんだ?

 言葉も違うし、服はどちらかと言うと洋風だし。

 海外なのか?


 掃除機とかの家電製品もないし、(メイドっぽい人と母が掃除してた)し、食器に至っては木製だ。絶対先進国ではないのだろう。明かりだって、電気はないし、ロウソクとかカンテラがほとんどの光源だし...もしかして貧乏なのであろうか。


 え、マジ?


 完璧な前世を送ったらド貧乏に大転落?

 普通逆だろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!

 異世界系と言ったらこう王様のもとに行ったりとかそういうものじゃないのか?!

 クソがよぉぉぉぉぉぉぉぉ!


 まぁ...頑張るか。



―――


 一年の時が経った。体も言語もだいぶ異世界に慣れてきた。

 俺のこの世界での名前は、「ルアデュール・ノーブル」らしい。ノーブル家は、国の中でも有名な貴族らしい。まだ慣れないんだよなこの名前。

 言語を理解するのには、相当時間がかかった。ほんとに英語をよく勉強していればよかったと痛感した。

 ただ、前世の俺が英語を理解出来なかったにも関わらず、案外早く習得することが出来た。

 それに、前世よりも物覚えがいい気がする。

 まだ体が若いからだろうか。いかんせん謎である。



 俺はあっという間に立って歩くことができるようになった。

 体が自由に動かせる喜びを痛感した。

 

 「あっ、どこに行くの!もう、すぐにどこかに行っちゃって...」

 「まぁまぁ、落ち着けよ。元気なのはいいことじゃないか!」

 「未だに泣いていないじゃない。」

 「ま、まぁ泣くのと元気なのはちg」

 「同じことよ!!!」


 騒がしい夫婦である。

 赤子とはいえ心は高校生だ。腹が減ったり遊べないだけでギャーギャー泣いたりはしない。

 

 

 一年経って、色んなことがわかった。


 第一に、この世界には「悪」という存在がいるらしい。

 悪でも、いくつか種類がいるらしく、人に危害を加える悪い悪や善良な悪もいるんだとか。(それは悪ではないと思うんだよな。)中でも上位10人の悪い悪は、異名がついているらしい。


 この世界で人間は、悪を倒すことを目標としているらしい。目標があるのは、個人的にとてもやりやすい。そのため俺も、剣術と魔術の訓練を行っている。最初はとても驚いた。一時期夢にも見た異世界。おまけに魔法もなんて。ただ、俺は無双できるなんてなく、恐ろしく凡人だった。魔力量も常人と同じくらい。剣術に至っては常人よりも弱い。もっともっと頑張らないと、悪を倒すことなんて出来ないしな。

 

 そんなところであろう。

 「ルアデュール、今日の訓練の時間よ」

 訓練の時間が来た。今日もまた強くならないと。


 よし、今日も頑張ろう。

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