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アルコール依存症から脱出する方法  作者: いしかわ もずく
6/10

あなたは千円札をゴミ箱に捨てられますか?

 なぜ、あれほど飲み続けていたアルコールを突如、断ち切れたのか?


 私の場合、初回入院が2007年12月でした。前にも記載しましたが三鷹駅近くにある『井の頭病院、アルコール専門病棟』に約3ヶ月間入院して、即、職場復帰しています。


 この入院を皮切りにしてアルコール専門病棟へ7回も入退院を繰り返しました。


入間市にある精神病院に2回、埼玉県立精神医療センターに4回入院していますので合計7回、他、ちょっとした腰痛で2〜3日間入院した事もあります。


 まず、アルコール依存症から脱却を目指すのならば中途半端な精神科受診はやめましょう。その理由は同じ穴のムジナに出会えないからです。


 大半のアルコール依存症者は入退院を繰り返します。たった1回の専門病棟入院で完全復活できたアルコール依存症者を私は1人しか知りません。1人しかいないという事ではなく、確率的には1/200人程度になるでしょうか。


 飲酒が原因で身体に起こる病、高血圧、肝機能障害、痛風、高脂血症などで内科受診するのはもっとダメです。


医者は万能ではありません。内科医は「節酒していきましょうね。断酒は無理でしょうから、週に1〜2日は飲まない日を作りましょうね」と提案されて処方薬を買わされる。


 よく「薬をもらってきた」という患者さんがいますがもらったのではなく買わされたのです。それもまったく効果のない薬をです。


 あなたは千円札をゴミ箱に捨てられますか?


 飲酒を継続させるために処方薬を買うより、アルコールを絶ってしまえばいいのです。これを実行できれば酒代もなくなり、治療費も無くなります。


 アレン・カー著『禁煙セラピー』にも書いてありますが「次の一本が600万円」とはこういう事なのです。


 アルコール飲酒をとめる事は簡単です。 飲まなければいいのです。できないのは次の日も、またその次の日もアルコールを口に入れないという継続でしょう。


 この禁酒継続を実現化してくれるのがアルコール依存症専門病棟になります。


病院内にアルコール類はもちろん、アルコールを使ったもの、たとえば化粧品や消毒液、酒粕などが塗ってある食品、漬物、すべて持ち込み禁止です。加えて、自殺に使用可能なものも持ち込めません。


 紐、ベルト、カッター、髭剃り、針金製のハンガー 全部持ち込み禁止です。


 アルコールを断つと鬱状態に落ち入る人が結構多いのです。私自身も自分のプライドから「なんでこの俺が精神病院の閉鎖された場所に軟禁されているのだろう。落ちぶれたものだ」


 入院の初日に実感しました。私の入院期間と重なった方は入院3日目の午前中に針金で出来たハンガーを何度も曲げて切って、その先端を手首に何度も刺し、動脈を切り刻みました。(個人情報に該当するので場所、性別、実行日は記しません) この患者さんは心肺停止で発見され、救急対応できる病院へ搬送されていきました。


 くどいようですが気休めのクリニック受診は意味がありません。検索して、今お住まいの近くにあるアルコール専門病院に電話連絡してください。


 外来受診からのスタートになります。この時に飲酒して病院に行ってはいけません。病院へは電車、自力で自動車を運転する。家族、友人に連れて行ってもらう。


 私の場合、家族がいませんでしたので『便利屋さん』に助けを求めました。最後から2番目の入院へと向かう時だったと記憶していますが、酒浸りで電車には乗れない、タクシー代が高過ぎる。頼れる人が見つからない、と孤立の諸条件が重なっていました。

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