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アルコール依存症から脱出する方法  作者: いしかわ もずく
4/10

羨ましいアルコール依存症者

 アルコールを飲み続けても仕事に支障をきたさなかった頃、通勤路の途中にあるスーパーダイエーの入り口横に設置してあったベンチに独り、座り込んでカップ酒を飲んでいる男がいた。コンビニで買ったと思われる“あたりめ"を手にしながら毎朝、同じ時刻、同じ場所を占領して飲酒している。


 ー うらやましいなぁ、定年退職したら俺もベンチに座って、太陽のもと、酒を毎日、朝から飲もう ー


 本気でそう思っていた時代がありました。酒好きにとってアルコールは確固たる友人なのです。


 すべての不安を消し去ってくれる。今、やらねばならないことを後回しにさせてもらえる。実に都合の良い嗜好品です。ただし、本人にとってのみ都合の良いものであり、同僚や家族にとっては非常に厄介な呑んだくれモノに変わっていきます。


 電車に乗り込むと自分の吐いた息が酒臭くないか?


 職場では顔が腫れ上がっていないか 赤ら顔になっていないか?


 真のアルコール依存症者はこんな疑心さえ持たないでしょう。


 帰宅時の電車内に缶ビールや缶酎ハイを持ち込みハンカチでラベルを隠している。自分が口に入れている飲み物がなにであるのか?周囲に悟られないように飲んでいる人を見かけます。


 この人は公の場所での飲酒に対して羞恥心があるのですが羞恥心以上の飲酒欲求に支配されているのです。電車内にいる同乗者はこの飲酒者をまったく違った目で見ています。


 ー ビール飲みたいんだったら自宅に着いてから飲めばいいのに、恥というものを知らないのだろうか?小学生だって電車の中で牛乳を飲んだりしないのに、いい年した大人が子に見本をしめすどころか恥さらしな行為そのものだ。もし、こぼして他の乗客の服を汚したら即、通報されるのに ー


 アルコールではないのですがJR宇都宮線の赤羽駅で下車した20歳代の女性が手にしていたコーヒーカップを電車内に落としてコーヒーを撒き散らしたままホームに降りていった。隣の車両からスマートフォンを手にして、前方に注意を向けず、スマホから目を離すことなく車内を移動してきた男性がいた。


 ー きっと、こけるだろうなぁ ー


 私はそう思いながら男性の歩に注目していた。 予想的中!


 男性は片足を前方に滑らせて、尻餅をつきながら仰向けに倒れ込んだ。


 服の背中側はコーヒーだらけ・・・


 厳密に言えばこの20歳代の女性は傷害罪です。滑って転んだ男性の打ちどころが悪く死亡したら致死罪。半永久的な麻痺を与えてしまった場合、民法により生活費を補償しなくてはいけなくなります。


 酔っ払いが駅員に暴言を吐いているところも見かけます。現在、JRはもちろん私鉄も電車内の状況は監視カメラによって記録されています。暴力行為は躊躇なく警察に通報されますので、職を失う事に繋がります。


 外飲みをNOとは書きませんが公共の場である公園、運動場、電車内、路上での飲酒はやめましょう。


この意見に対して「だったらNewdaysで酒を売るなよ!」と言い返されたことがあります。


確かに仰る通りです。Newdaysは利益を追求している。売った客のその後の対応などは個人の責任でお願いします、ということです。


 スマートフォンが普及した事によって電車内に限らず、歩道であっても周囲の情報に気を配らない人が多くいます。この状況下で泥酔しての歩行でさえも命の危険があると思うべきなのです。

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