アルコール依存症者がアルコールを飲み続ける理由
呑んでぇ〜呑んでぇ〜呑み潰れるまで呑んでぇ〜
このあとに待っているのは職を失うと言うものです。
どんなに優秀な逸材でもアルコールに呑まれている社員、職員は不必要です。
職を失えば当然、収入は途絶えます。家庭にとって大打撃でしょう。しかし確固たるアルコール依存症者は飲酒を辞めません。むしろ無職になった事で自由な時間を過ごすようになり、時間を持て遊び(弄びが正しい)酒量は増えていく一方です。
時間制限無しの大酒飲み大会が毎日繰り広げられるようになります。(毎晩ではありませんよ)
なぜ、金を稼ぐ手段を無くした者がアルコールを購入できるのでしょうか?
答え: 買い与えている人がいるからです。
飲酒に対してのコントロールを失った者に酒を買い与えるのは火事の現場にガソリンを撒くのと同じです。
住宅だったら燃え尽きて崩れて落ちる。その後、再建築して新居に住む事ができます。しかし、アルコールを与え続ける行為の先に待っているのは家庭崩壊のみです。家族も道連れです。
依存症者本人は死ぬでしょう。ある日、突然吐血して血圧が下がった状態のまま意識を無くして心肺停止です。
死んでしまった者に次なるステージもチャンスもありません。気狂い水に溺れて死んだバカなやつというレッテルが貼られます。死んだ後もです。
死んだら死亡保険が入るからそれで良いでしょうと思われる方、違いますよ。酒を買い続けて家庭は経済的破綻状態にあります。こういう家庭がまずおこなう行為が生命保険の解約です。
実を言うと私の場合は真逆でした。
現職のままアルコール専門病棟に入院したので給料は60%振り込まれる。入院保険に4〜5社加入していたので働かなくても月に50万円程度の給付金が手に入ったのです。
その結果、入退院を7回繰り返すことになります。4年間で7回です。日数換算で600〜700日です。
この長期休暇を羨ましいと思いますか?
入院すれば上げ膳、据え膳で三食昼寝付き。まして治療らしい治療はありません。元気一杯の入院患者となっていきます。
そう、永久に入院できていればパラダイスでしょう。しかし現実は甘くはないのです。
2ヶ月、あるいは3ヶ月入院生活を送れば、下界に戻される運命が待っているのです。
職はない。家族もいない。自分を助けてくれそうな友は去った。
孤独な日々・・・ この孤独で不安な日々に終止符を打てるものは、そうです、アルコールなのです。




