玲3歳 杷月
眠っていると誰かに起された。いつも寝てなさいとは言われるけど、私を起こす人なんていない。
不思議に思って目をこすり周りを見渡すと、ベッドに入った時は居なかったのにベッドの上に真っ白な猫がいた。
「猫ちゃんどこから来たの?」
「にゃ~ん」
猫ちゃんは一度鳴いて私の顔に自分の顔をすりすりしてきた。
「くすぐったい」
私が嫌がらないのを見ると猫ちゃんは私の顔の傍で丸まった。
「猫ちゃん一緒に寝てくれるの」
そろりと猫ちゃんを撫でるとぐるぐると音を立て気持ちよさそう。
眠たくて目を開けていられない。
「猫ちゃん私が起きてもそこに居てね」
「うにゃ~ん」
「おやすみなさい」
くふわぁ~と大あくびをして猫ちゃんはまん丸になって眠り始めた。
私ももう目が開かない。起きてもここに居てくれることを願って眠りに落ちた。
「玲様おはようございます。あら猫!どこから入ったのかしら?夜見に来た時にはいなかったのに」
佳那が猫ちゃんを見つけたことで思い出した。
「猫ちゃん!」
猫ちゃんは朝起きても私の傍で丸まって寝ていた。
またそうっと撫でるとくふぁ~とあくびをして起きた。
夢で教えてくれたので猫ちゃんが傍に居てくれるのは知っている。
「猫ちゃん、今は那智?それとも真白?」
「にゃあん」
「那智?」
「にゃん!」
「真白?」
「な~」
「那智ね!ねぇ那智一緒にご飯食べる?」
「にゃぁん」
那智とのお話を楽しんでいると佳那が不思議そうに聞いてきた。
「玲様、猫ちゃんとお話しているのは可愛くてずっと見ていたいのですが、なぜ名前が二つあるのですか?」
「真白は普通の猫の時で、那智は神様達が遊びに来た時の名前なの」
「えっ?神様達が遊びに来られるのですか?猫に?」
女神様に夢で教えてもらったことを佳那に話す。
「他の神様達が宮比神様だけここにきてずるいって言いだしたんですって。それで「たまに遊びに行くのはいいよ」って天の神様が言われて、死にかけていた猫ちゃんの体を借りて遊びに来ることにしたんですって。今は確認中?で大丈夫なら天津神様と国津神様も遊びに来られるのですって」
「大事ではないですか!あぁ~今は渚様もお忙しいしと言われていたような。終わってから相談します。とりあえず猫を部屋で飼ってもいいのか長門さんに確認しますね」
「真白がいてはいけないの?」
せっかく仲良くなれたのに駄目だなんて悲しすぎる。
「いえ、飼えると思います。報告しておくのと猫ちゃんのためのごはんなど用意しないといけませんから」
「猫ちゃんじゃなくて那智。真白でもいいけど」
「はい、では真白と呼びます。那智とは呼べませんから。まず玲様と真白のごはんを用意しますね」
佳那は私の身支度を整えると、すぐに那智のごはんも用意しに部屋を出て行った。
「那智後でお父様達を紹介するわね。さっきの女性は私の侍女の佳那」
「にゃう」
「那智のこといてもいいって言ってくれるといいけど」
そうっと那智を撫でると目を閉じて気持ち様さそうにする。
仕方ないことだと分かっていても、ここにきてからずっとお父様達と一緒に暮らせないのが寂しくて仕方なかった。那智がいてくれると寂しくないと思う。
寂しくなくなったらベッドで寝ていないといけなくなることも少なくなる気がする。
那智を撫でたりしながら待っていると、佳那が那智の分のごはんも持ってきてくれた。
私はいつものようにテーブルで、那智はテーブルの下にお皿を置いて一緒に食べる。
朝ごはんは具沢山おみそ汁と卵とお豆腐などで食べる。今日はおかずも大目に用意してくれていた。
「那智美味しい?」
「にゃん!」
「私も美味しい!」
1人と一匹で仲良く食べたのでいつもよりたくさん食べられた。




