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恋とか愛とか結婚とか  作者: 更西東花
第二章
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貴祥17歳 柏月

 南条からどうやら葵に親しくできる人間が出来たようだと報告を受け、以前から考えていたことを頼むために食堂へ急いだ。


 いつもなら予定が合えば一緒に取るが、今日は綾に合わせて夕食に着く。


 普段そんなに一緒にとらないので、綾に話しかけられないと切り出し方が難しい。


 悩んでもしょうがないので、単刀直入に頼むことにした。


「綾にお願いがあるんだ。どうやら葵に最上での友人が出来たらしい。綾からそれとなく聞いてくれないか」


「まぁお兄様、私はお兄様に女の子同士の大切な話を漏らしたりしませんよ」


 綾は行儀悪く口に運ぼうとしたフォークが空中で止まったまま軽く怒った。


 慌てて理由を告げる。


「そうじゃない。玲が以前、葵が最上でできる友人と会いたいと前に言っていたらしい。


今はまだいつ会えるのかと言い出していないようだけれど、会っても大丈夫な人間か早めに知って調べておきたい。


それに玲に会わせるには綾のお茶会に友人も招くしかないだろう。


だからお茶会で話を聞いておけば綾が私も会いたいと招待してもおかしくないだろう」


「玲さまがそんなことを。……分かりました、葵に学校生活の様子を聞いてみます」


 空中で止まっていたフォークをお皿に戻して、しっかりと請け負ってくれた。


「会ってすぐに言う必要はないが、葵に友人の調べが終わればお茶会に招きたいと伝えてくれないか。


その友人にも声を掛けておいて欲しいと。葵の友人には綾とのお茶会なら準備が必要になるだろうから」


「お兄様のことですから、すでにどのような方か調べていらっしゃるのでしょう」


「あぁ、多少調べてはいる。七条家の末家になるようだ。人柄も今のところ問題ない。


彼女は末家でも中席だから、綾とのお茶会となれば着る物から考えなければいけないだろう」


「真路では制服がありますから、末家の方がどのような物をいつも着られているのか知りませんが、別に何を着て来られても怒ったりしませんよ」


「綾が葵にそう言えばいい。何を着て来ても怒らないし、手土産も必要ないと。そう言われても考えるだろうが」


「分かりました。私が招きたいと思えば葵に伝えます。


玲様もお会いしたいと言われるぐらいですから会いたいと思うと思いますが、好きになれそうにもない方をお招きしたくないですから」


「あぁそれで構わない。頼んだぞ」


 綾が嫌だと思う人間を招く必要がない。それは玲が会いたいと思った人物ではなかったのだ。


早くお茶会にならないかと思うが、こればかりは綾に任せるしかない。


 自分でできることの少なさを悔しく思い、早く大人になりたいと思った。


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