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第三話
「私は、賢造という。」
さっきまで倒れたホストクラブの青年がいきなり精閑の隣に現れた。
でも次の瞬間に日陰で気が付いた若い女性のそばに行って柔らかい声で話しかけた。
「それで、お名前を教えていただけませんか、お嬢さん?」
賢造は手を差しあげた。
「春…」
状況を把握できず、差し上げられた手を取る女性。
それ以上言える余裕もない。緑からとある人物が急に飛び出して混乱してる他の4人のど真ん中に走ってきた。
「俺の名はショウ!こっからよく聞くから覚えとけ!」
自慢げな笑顔で鼻を指でこする若い男子。