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コンポタ




平日。


千尋は仕事をしていた。


(うー、寒い。コンポタでも飲もうかなぁ)


千尋は手足の冷えに耐えかね、自販機へと向かった。


ピッガコンッ


コンポタを選び取り出した千尋は、しばしコンポタで暖をとる。


(はぁー、あったかい。どれ、冷めないうちに飲もう)


千尋はコンポタの缶を開けると、ゴクリ、ゴクリと飲む。

しばらくして中身が空になりそうになった時、千尋は誰もが経験するであろう問題に直面した。


(うーん、コーンが引っかかって食べれない!)


千尋はコンポタの缶を口につけ上を向き、缶を振ったりしてみるがコーンは落ちてこない。


(ダメだ……諦めて捨てよう。勿体無いなぁ。後で上手い方法がないか調べてみよう)


そうして千尋はコンポタの缶を捨てるのだった。



帰宅後。



「どれ、コンポタのコーンを残さず食べれる方法は、と……検索!」


千尋がネットで検索すると、とある方法が出てきた。


「なになに……あらかじめ飲み口の下を凹ませる? 流体力学によって、コーンが出やすくなる? へー、そうなんだ。次に飲む時やってみよー」


「千尋、何を調べておるのだ?」


「あ、(めい)! コーンポタージュの缶の上手な飲み方を調べているんです。缶だと、淵にコーンが引っかかって上手く食べれないんですよね」


「そうなのか、良い良い。我はいつも皿に入ったコーンポタージュしか飲まぬから分からぬがなぁ。して、上手い方法は見つかったのか?」


「良さそうなのが見つかりました! 次飲む時に試そうと思います」


「良い良い。千尋、その缶のコーンポタージュは自販機とやらで買うのであろう? 霊界にも自販機があれば良いのではないかと思うてな。どうだ?」


「霊界に自販機ですか、良いと思います!」


「良い。では明日、さっそく造って設置してみよう。では我は夕飯を食べに行く。ではな、千尋」


「はい! ではまた〜」


こうして千尋はコンポタの対処法を見つけ、晴明は霊界に自販機を設置する事になったのだった。



翌日。霊界にて──



「晴明様ー、自販機に入れる飲み物は何がいいですか?」


「む。そうなぁ。緑茶、コーヒー、青汁、おしるこ、味噌汁が良いのではないか?」


「青汁も入れるんですか?」


「うむ。青汁は健康に良いのだそうだ。千尋は苦手らしいがな」


「そうですか。承知致しました、そのように手配致します」


「良い良い。とりあえず一台設置し、売れ行きを見るのだぞ。良いか?」


「承知致しました」


「昭隆ー、ちょっとこっちに来てくれー」


「おーう。では失礼します」


「良い。む? コーンポタージュも入れるべきか? 昭隆ー、コーンポタージュも入れるのだー!」




その頃、下界にて──



千尋は自販機の前に居た。


(レッツ、コンポタチャレンジ!)


千尋は小銭を自販機に入れると、コンポタを押す。


ピッガコンッ


コンポタを取り出すと、飲み口の下のところをグッと押す。


(くっ、結構固い……! おりゃあー!)


ぐぐぐっ、ベコッ


(おっ、凹んだ! よし、飲むぞ!)


缶を開けた千尋は、ゴクリゴクリと飲んでゆく。そして最後の一口。


ゴクン。


(コーンは……残ってない! よっしゃああ!)


※コーンが残る事もあります


千尋は内心ガッツポーズをしながら喜ぶのだった。




帰宅後。



「ただいまー。明、いますか?」


「おるぞ。おかえり、千尋。千尋、今日はな、霊界に自販機を設置したのだ。そしたらとても良く売れてな。大行列だったのだぞ。凄いであろう?」


「そうなのですか! それは良かったですね。何を売ったのですか?」


「うむ。緑茶、コーヒー、青汁、おしるこ、味噌汁なのだ。特に味噌汁が良く売れたのだ」


「へー。何の味噌汁ですか?」


「豆腐とワカメとネギの味噌汁なのだ。他に設置するときは具材を変えても良いかもしれぬな」


「そうですね、お味噌汁は色々なバリエーションがありますからね! 色々な具材があると楽しいかもしれません。一番売れなかったのは何なのですか?」


「青汁なのだ。健康に良いのだがなぁ」


「あー、青汁かぁ。私も苦手だからなんとも言えませんね」


「うむ。まぁ、売り上げが悪いのはこれから改善点を考えるのだ。千尋、千尋は今日どのような事があったのだ?」


「あ、私はコーンポタージュをコーンを残さず飲む事に成功しました!」


「ふむ、そうか。それは良かったなぁ。他にはどんな事があったのだ?」


「他には、高田さんと伊藤さんとお昼に好きな歴史上の人物の話になって、晴明様が好きって言いました」


「む、そうなのか。良い良い。我も千尋が好きだぞ」


「ありがとうございます、明!」


こうして今日も千尋と晴明は日中の出来事の話をして一日を終えるのだった。



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