表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/73

11話 死んじゃった?

私、水死体になったぽい?


ピンクアイのお姉さんたち、ガクブル、おいおい泣いている。

ユヌカスから冷気が漂ってるし、父様からは熱気が上がってる。


「人生を左右する洗礼石を、全て池から持ち出しておくなんていう行為を、イタズラなんて生温い言い方できませんよ。死刑ですね」

ユヌカスの剣がガチャンガチャン鳴ってる。


「持ち得る権力と資金全て投げ打って、彼女たちの解体作業に入っていいですか?」

父様の右手高速巻き巻きでグルングルンしてる。


「ラメルを亡き者にした報い、その身に受けるがいい」

って、私死んだのかなあ。


「ラメル、死んでるの?」

私、透明になってないけど。

「通常水中にいられる2時間を、ゆうに過ぎても戻ってこないラメルが、3日後にプカ〜と浮かんできたのだ」

「死んでしまった。殺されたんだ」

父様泣いてるね。

でも私の足、あるんだけど。

「死んだのかあ」

実感ないわあ。


自分の手とか足とかツネツネしてたら、父様とユヌカスがシェーのポーズして少し飛んだ。


顔おもしろいことになってるよ。


「ラ、ラ、ラ、ラ、ラ、ラメル?」

「い、い、い、い、い、生きてる?」


すごい勢いでやってきた父様とユヌカスに、むっちゃ揺すぶられているよ。


死ぬ、死ぬ、私、本当に死んじゃうよ!

私を殺すの、父様とユヌカスなんじゃない?!


ピンクアイのお姉さんたち

「わたくし、全面的にユヌカス様とラメル様を応援しますわ」

「私もです。お任せください。美容のプロですの」

「わたくしは父上たちが反対できないように、締め上げますわ」

とか手を握りあってる。


なんか応援されること、はじまるっぽい。


「いや、妻がもう長くない。ラメルも無事に洗礼を終えたことだし、ナンテコッタに帰ろうと思う」

父様が私をぎゅーってしながら宣言する。


「いやいや、ラメルの洗礼石が本当に得られたのか、身体に無理なく馴染んでいるのかを診察せねばならん。国からは出せんな」

ユヌカスが私を引っ張りながら、反対する。


痛い、痛い、痛い、痛いよ!

死ぬ、死ぬ、死ぬ、死んじゃうよ!


私が死んだら、父様とユヌカスのせいだと思うよ!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ