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第6話 初戦闘!魔族との遭遇!

 レイブン達は、ロング村に向かう。

 状況は、魔族達が村の泉や井戸を奪っているとの話で、すでに村の水資源の半分以上が魔族に掌握されている。

 

 勇者一行は村に着き、村人の話を聞く。

「村の北側の森方面は魔王軍の手に落ちました。村人も何人も殺されています。奴らは村を奪って水源の拠点にするつもりです。勇者様、私達を救ってください」

「分かった。この一帯はまだ安全なんだね? 動かないで欲しい」


「はい、魔族は村の北側に集団を作っています。すぐに、行動範囲を広げてくるはずです」

「分かった。俺たちは残りの水源の場所を確認しつつ魔族の進行ルートを確認してきます」

「オスカー、エリゼ。偵察に行こう。奇襲されることも考えられるぞ。作戦の確認だ。俺が先頭を行き、魔族を見つけ次第すぐ攻撃するからな。戦いになったら、オスカーはすぐに攻撃準備をして、俺の届かない間合いにいる魔族に攻撃してくれ。エリゼは隙を見て支援魔法を頼む」

「レイブンさん、分かりました」

「レイブン、支援も回復も任せて!」


 パーティーは、村の北側へ向かう。 

村の主な水場になっている泉に差し掛かると、突然木の上から魔族が3体飛び降りてきた。一見人型だが、全体的に茶色の肌で、簡素な緑色の服、不気味で無骨な剣を持ち、頭に角が2本生えている。

「人間共か。よくも俺達のところへ来れたな! かわいそうなくらい弱い奴らが」

 1体が前に出てきて、片手を前に突き出し魔法を発射する。ドォン!勇者一行は余裕を持って避けた。命を狙いにきた一撃だ。警告などではない。


 魔族が魔法を撃ち終えて気の抜けた瞬間をレイブンは、連撃で斬りつけ、即座に2体を倒す!離れたもう1体が反撃の動作を取るより前にオスカーがピンポイントの攻撃魔法で撃ち抜く!魔族の先行の一撃を察知したエリゼは瞬間的に全員同時に防御魔法をかけていた。

 パーティーとしての魔族との初戦闘が、瞬く間に終わる。


 レイブンは落ち着いて振り返った。

「今、初めて魔族と戦ったな。魔族の魔法、軽く出した感じだけどかなり威力あるな」

エリゼは説明した。

「あいつらは、一撃一撃が強烈な上に粘り強いですよ」

オスカーも魔族との初戦闘だ。

「確かに、ちょっと見た感じだけど、人間より断然魔力ありそうだね。一瞬の油断が命取りだ」

 

 更に、魔族が占拠している方面に進む。物陰から観察すると、古びた小屋に魔族達が陣取っている。村を侵略するための基点にしているようだ。

レイブンが戦術を決める。

「俺が小屋手前の奴らに斬り込む。一旦小屋の中を確認して村人がいなければ合図を出すから、オスカーは周囲を警戒しつつ、小屋の中に魔法を打ち込み袋叩きにしてくれ。エリゼはまず、防御魔法を頼む。」

 3人合意で方向性が決まった。


 エリゼがパーティーに防御魔法をかける。レイブンが小屋めがけて全力で走った。魔族たちは意表を突かれて、やや気付くのが遅れる。その隙にレイブンが先に得意技を仕掛けた。その名はデュアルサイクロン。X字型に剣を振る連続攻撃で、受けた相手を麻痺させる。剣が見えない速度で、右、左と首を狙って斬りつけ、その間魔族は反応さえしてしていない。剣の振り方は大振りせず、速さ重視の小振りだが、連発で敵を仕留める。

 この技を3連発して、5体のうち4体を倒し、1体は麻痺で動かなくなった。小屋の中から魔族が続々と出てきて、戦闘態勢を整えてくる。

 

「人間どもが攻めてきたぞ! なめやがって! たかが3人だと。とにかく、全員始末しろ!」

レイブンが魔族から間合いを取りつつ、手を挙げて合図を出す。村人は居ない。あとは攻めまくるだけだ。オスカーが小屋周辺の魔族に攻撃魔法を仕掛ける。プロミネンスバーストだ。上空に火球を生成し、爆発させて下にある指定範囲を火炎と衝撃波で攻撃する。バァァァン!!すさまじい火炎と振動が起きた。魔族は全員吹っ飛んだ。レイブンはエリゼの防御魔法があるので、オスカーの魔法を防御しつつ退避する。


「オスカー、エリゼうまくいったな! いい感じの連携だよ!」

「レイブン、素晴らしく機敏な動作ですね!」

「僕も、いいタイミングで魔法出したよ!」

「ああ、俺達いい速攻だった!」

 入念に村中を見回りしたけれど、魔族は見当たらない。

 勇者パーティーの勝利だ!

 

 村は無事水資源を取り戻し、平和が訪れた。

「勇者様御一行、ありがとうございました。このご恩は忘れません」

初任務が大成功に終わった。 

 

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