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第4話 僧侶エリゼ

 少し遅れて、部屋に僧侶の女性が入ってきた。

「お待たせ致しました。エリゼ・グレイリスです。よろしくお願い致します。今回はギルドマスターから、魔王軍討伐のお話をいただいて、参加を検討させていただきました」

「パーティーリーダー予定のレイブン・バレンティアだ」

「オスカー・ブライトウッドです。よろしく!」

 エリゼは2人のことはある程度、調べていたようだ。

「お二人のことは、ギルドマスターから伺っていますし、当然ギルド内でも有名なので存じ上げていますよ! レイブンさんは、状態異常剣技で活躍されているんですね! 敵に連撃と状態異常を同時に与えるんですって?聞いたことがない剣技です! どうやって習得されたんですか?」

「まあ、俺の剣技は秘伝だからね。座学、訓練、実戦と結構やったつもりだよ」

「オスカーさんは、火属性魔法が得意なんですね。威力もだけど、攻撃後も相手にダメージを与え続けるとか、なかなかできる魔法ではないですよね」

「僕も、実戦でかなり技術を磨いたかな。気付いたら色々と攻撃魔法を習得していたよ」


 エリゼの魔王軍討伐参加理由はこうだ。

「私は魔王軍を許せません。悪を許さない。魔王軍に苦しめられている人々がいます。手を差し伸べないといけない。そして、魔王軍による悲劇が繰り返されないようにする必要がある。」

 オスカーも同意した。

「エリゼさん、僕も大体同じ意見だ。このままではいけない! 魔族に苦しめられている人たちがいる。助けを求めても届かない声がたくさんあるんだ」

レイブンも同じく、

「そうだ、こうしている間にも、魔王軍から住民を守らないとな。国王軍ですら対応が難しい。王国周辺の平和実現と治安維持のために俺達にしかできないことがあるはずだ。」


「私は以前、魔王軍との戦闘経験があります。所属していたパーティーが私以外全滅して、私は偶然助かりました。もう、ああいうことが起きてはいけません」

レイブンも共感できた。

「それは大変だったな。俺も故郷が魔王軍に滅ぼされたけど、何もできなかった。」

 

「私は僧侶として色々なクエストでパーティーをサポートしてきました。難関ダンジョンでの経験は多い方だと思います。」

レイブンはダンジョンで僧侶の働きが大事なことが分かっている。

「頼もしいね。ダンジョン攻略で生き抜くには知識も生き残りの術も身に付けていないとならないからな!」

「はい、私は素早い身のこなしを大事にしています。僧侶はほぼサポート専属とは言え、迅速な回復のためには動作の速さが大事なので。私が大事にしているのは戦いの状況把握と素早い回復です」

オスカーの反応が良かった。

「素晴らしいですね! レイブンさんも僕も素早い攻めが得意なんで、僕ら3人は相性いいんじゃないか!」

エリゼも同感だ。

「私もそう思いました。速さを武器にしたパーティーですね!」


 レイブンはいくらかほっとした。

「よし、戦略の方向性は決まったな! エリゼ、支援は頼んだぞ!君は落ち着きがあるし、慎重派のようだ。パーティーのバランス的にもいいんじゃないか?」

「レイブンさん、僕に問題あるんでしょうか?」

「オスカーは明るく元気でいいということだ!」


 ここでエリゼが宣言した。

「これで納得できました。私はあなた達とパーティーを組みます!一緒に頑張りましょう!」

 オスカーは驚く。

「えっ、このタイミングで!? 最初からパーティーに参加してたんじゃないの? エリゼさん慎重過ぎですよ!」

 レイブンは安心した。

「ありがとうエリゼ。落ち着いてるな」

「レイブンさん、僕の方見ました!?」

 こうしてパーティーメンバーが揃った。


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