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国境防衛戦

花粉症少し軽くなってきた、スギの時期は終わりかな

進軍が一旦止まったのを見て、ノアが上級魔術を撃つために、魔力を貯め始めている。

アルムガルトも2投目に備え、魔力を溜める、ドワーフ兵達に動揺が走っているようだ、マッテオは弓を引き絞ってスキルで強化した矢を放つ。


「剛弓、貫通」


剛弓…矢の飛ぶ勢いが増して飛距離も伸びる

貫通…矢の威力を高め、貫通力を上げる


マッテオの放った矢は、2,3人貫いて倒す、2射、3射と相手の隊列に向かって放った。

そうして、相手の侵攻を遅らせている間に、ノアの準備が整った。


「アクアメテオ」


直径1mくらいの水球が上空からいくつもドワーフ軍に降り掛かった、その水球に頭を打たれ頭がい骨が割れる者、首が折れる者、腕や肩を骨折する者と既に1/3くらいの戦力が戦闘不能に陥っている。

そこにアルムガルトの2投目が2人目の巨人に向かって放たれた。


「リーンブロッセ!」


ノアの水魔術によって辺りを一面濡れていたので、1投目より電撃の通りがよく、近くにいた3人目の巨人も感電している、マッテオは動きの止まった巨人の眉間に矢を放って確実に仕留めた。

3人の巨人が倒れ、大きな戦力を失ったドワーフ軍は動揺が隠せない、そのうち隊列を乱しバラバラになって後退を始めた。


「相手は撤退し始めた、追撃戦を始めるぞ!」


兵士長の一言で門が開き、騎馬隊が駆け出していく、撤退するドワーフ軍に更に痛手を与えながら、国境付近まで追いやったところで追撃を終えた。

騎馬隊は、何人かの捕虜を捕らえて砦に戻ってきた、こちらは無傷の大勝利で、防衛戦は終わることができた、砦中歓喜の声で溢れている。


「いや〜陛下もお連れの2人も、お強いですね、あの稲妻が噂の魔槍の力ですかね?」


「そうだ、緊急事態ゆえ使用したが扱いが難しい、余り頻繁に使いたくはないな」


「そうなのですね…」


魔力量も増え、槍捌きも訓練してきたアルムガルトがブリューナクを扱えない訳はないが、その力に過剰に頼ったり、悪用を考える者を少しでも抑える為にも、簡単には扱えないという事にしている。

救援の知らせを送ってしまったので、ドワーフ軍は撃退できたと改めて使い魔で知らせた事で、国中の兵士からアルムガルトへの信頼と憧れの思いは、かなり集まったと思える。

ドワーフ兵が撤退した後、やはり突然500の兵や巨人が現れた事が不可解だと言う話しになり、国境辺りを調べる事にした。

国境付近は森になっていて、ドワーフ国側へ入ってすぐの場所に多数の紋様を見つけた。


「これは…?」


アルムガルトは紋様を見ながら呟いた、砦のウィザードが紋様を近くで眺めて考え込んでいる。


「魔導陣ですね、私は詳しくないので効果は分かりませんが…状況から推測するに、転移とか瞬間移動とかの効果ですかね…」


「なるほど、この魔導陣で兵隊を送り込んで来たのか、どうりで行軍に気づかないわけだ」


アルムガルトは見つけた魔導陣をじっくり観察しながらある疑問が湧いてきた。


「これ、このまま放置していたらまた突然ドワーフ達が攻めてくる可能性あるよな?」


その疑問にノアが答える


「その可能性は大いにありますね、消した方が得策です」


「……」


アルムガルトは魔導陣をじっと見つめて黙っているので、不思議に思いマッテオは声をかけた。


「どうされました?何か気になる事がお有りですか?」


「この魔導を使って、こちらから奇襲できないか?」


この提案には、砦のウィザードが答えてくれた。


「それは無理でしょうね、この転移の魔導陣ですが、かなり高度な技術ですので発動条件もそれなりに難しいと思われます、例えば注ぐ魔力量が分かりません、魔力不足で身体の半分だけ転移してしまうなんて事になったら大変ですよ」


「だったら、ハインツとクラウスを呼んで解読してもらうとか…」


「それも無理でしょうね、少なくともハインツ様は魔導陣を描いた事ないと思いますよ」


ノアも続けて答える。


「クラウス様も僕の知っている限りだと、魔導陣を描いた事も研究もしていないですよ」


この事を聞いたアルムガルトはため息を吐いた。


「魔導陣とはそんなに難解なものなのか…城の訓練所には、魔力吸い取る魔導陣が描いてあるからもっと研究がされている物だと思っていたぞ」


これについてもウィザードが答えてくれた。


「私が聞いた話だと、あの魔導陣は先々代の王様がドワーフの技術者に頼んで描いてもらった物だそうですよ」


「つまりドワーフじゃないと、解読は難しいという事か?」


「現状、魔導陣を扱うのはドワーフとエルフだけですから、そうなりますね」


「そうか、分かった魔導陣については改めて考えよう、では残念だがこれは、またドワーフ軍が攻めてこないように消しておくとしよう」


「承知しました」


連れてきた砦の兵士たちは、辺りに描いてある魔導陣を全て消して砦へと戻った、砦に着くとアルムガルトへ手紙が届いたと、兵士から報告を受けて内容を確認する。

手紙は使い魔によって届けられたらしく、ハインツとクラウスからの2通来ていた、中身を読んだアルムガルトの顔色がどんどん悪くなっていく…手紙はノアへ渡され、普段冷静なノアの顔色もだんだんと悪くなっていった…最後にマッテオの所に回ってきた手紙を読むと、何故国境の砦に3人がいるのか?3人で行動する為に大臣2人を遠ざけたのか?王都に残った者達はどう思うか?等など延々とお叱りの文章が書いてあった。

ノアは早く城に戻って謝ろうと言ってきたが、あー不味い…帰りたくない…という思いがマッテオとアルムガルトの脚を重くして一向に前にすすまなかった…

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