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訓練の成果を試す

いよいよ花粉が本気を出してきやがったな

アルムガルトとノアを連れてハインツ同行の下、城から少し離れた森の中で気功術の訓練を始めた、説明を聞いたアルムガルトは、興味津々といった感じで話を聞いている。


「気功術か、聞いたことのない技術だな…マッテオの強さの秘密はこれなんだな」


「そうですね、気功術の恩恵は多大にあると思います」


「いいぞ、私にも教えてくれ!」


テンションが上がっているアルムガルトにハインツが嗜めに入る。


「陛下、まずはこの力がどういう物か、マッテオに見せてもらいましょう」


「おお!そうだな、マッテオよろしく頼む!」


ハインツの意図がなんとなく読めた、ちょっと引くくらいの力を見せて、脅威なんだと教えるつもりだと思う。


「分かりました、陛下よく見ていてください」


俺は気を最大限に高めて右腕に集中させて、木剣を横薙ぎに振って、直径40cm程の木を倒してみせた。

アルムガルトは予想以上の力に、開いた口が塞がらない、ノアもあり得ない事に驚いている、ハインツは白目を向いて引いている。


(いや、何でだよ!あんたがやれって言ったのに…)


「こ、このように使い方次第で大きな力になります、教える人間は慎重に選ばないといけません、無闇に広めないよう気を付けて下さい」


「ああ…分かった、この力で犯罪を犯されたら甚大な被害になるし、捕まえる事も難しくなるな」


どうやら理解してくれたようだ、この日から気功術の訓練も、1週間の予定に加わって更に忙しくなって、それからあっという間に、1ヶ月が経ってもう1度、実戦訓練が始まった。

魔術の実戦訓練は、俺もノアも問題なくクリアした、Cランクモンスターだともう問題なく討伐できる。

剣術、槍術の実戦訓練だが候補生は相変わらずといった感じだったので、今回から弓で援護する事にした、俺の弓の実戦訓練を兼ねている。

アルムガルトは覚えた気功術を使い、前回より格段にいい動きになっている。

今回はグリーンアナコンダ、生息地域で鱗の色が変わるらしいので、実質前回と同じモンスターだ。


「むう!」


アルムガルトが気を高めている、まだ動きながら気を練る事はできないから止まっていて結構無防備だ、ここは俺が弓で、グリーンアナコンダが近づかないように援護した。

気を十分に高めたアルムガルトが、グリーンアナコンダの頭めがけて槍を投げた、猛スピードで飛んでいった槍は頭のすぐ下、喉の辺りに刺さり後ろにのけ反り、その反動で頭が下がってきた、アルムガルトはそのタイミングを見逃さず、剣を抜いて近づいていき首を跳ねた。

ベクターは先月からの豹変ぶりに驚いて、何か特別な事をしたのか、色々聞いてきたけどアルムガルトは約束通り気功術の事は話さなかった、討伐後、城に戻る途中でアルムガルトが話しかけてきた。


「気を練る時に、援護してくれたな助かったぞ、マッテオは動きながらでも気を高めるんだろ?」


「そうですね、戦闘中はほとんど動きながらになります、もちろん止まっている方が早く高められますけどね」


「そうだよな、動きながら高められないと実戦では意味ないよな…明日、マッテオの戦いを見て勉強するよ」


そう明日はマッテオの番だ、Cランクでは相手にならないという事で、ベクターはBランクモンスターの討伐を受注してきたらしい、依頼内容はまだ見せてもらってない。


「ベクターさん、そろそろ討伐依頼見せてくださいよ」


「明日のお楽しみだ、相手が分からない状態でも、色々対処できるような準備をするんだ」


そう言って結局、教えてくれないまま次の日を迎えた、討伐対象の出没地域へ到着して少し驚いた。


「洞…窟?」


「そうだ、そして討伐対象はこいつだ」


ベクターは依頼書を渡してきた。


「ソードリザードの討伐…」


ソードリザード

Bランクモンスター

体長3〜5m

アーマーリザードの近縁種、額から角が伸びていて、全身が棘で覆われている。

アーマーリザードと同じで、摂取した鉱物によって、鱗の硬さが変わる。


「ソードリザードか…それじゃあ始めますね」


「よし、始めてくれ」


洞窟に入りしばらく進むと、壁がえぐれた箇所をいくつか見つけた。


「これは、ソードリザードが角でえぐった跡か?」


アルムガルトは壁を触りながら、えぐれた跡をまじまじと見ている。


「おそらくそうでしょうね、この壁をえぐれるパワーと角の硬さがある事がよく分かりますね」


ベクターが解説を入れ、アルムガルトに説明している。

更に進むと、広い場所でソードリザードが鉱物を食べている所に遭遇した、マッテオ達の気配に気づいたソードリザードが振り返り「シャー」と威嚇してきた。

マッテオは剣を抜いて盾を構える、気を練りながら走って近づいて行く、向かって来るマッテオに対してソードリザードは額の1本角を振り下ろしてきた。

その一撃を躱して一太刀浴びせたが、こいつも鱗が硬くて普通の一太刀では攻撃が通らなかった。


(気を集中させて、剛剣の一撃をぶち込まないと無理か)


ソードリザードは身体を回転させて槍の穂先の様になっている尻尾で薙ぎ払ってきた。

薙ぎ払いを飛んで避けた後も、尻尾を振り回して攻撃してきたので、少し距離を置いて躱しながら気を練る、十分に気が高まったところで、ソードリザードが尻尾を叩きつけてきた、その尻尾を躱し剣で斬った。

ソードリザードは「グギャァー」と悲鳴を上げて身体を反転させこちらに顔を向けた。

俺は1つ大きく息を吐いて、気合入れ走って突っ込んでいった、スキルは使っていないのでソードリザードも俺の動きは捉えているだろう、思った通り角を振り下ろしてきたので、こちらも一太刀入れる。


「剛剣!」


ソードリザードの角は俺の剣で切り飛ばされた、俺はそのまま身体を回転させて剣を振り下ろして首を斬った、アーマーリザードの時程は深く入らなかったけど、十分な致命傷にはなるだろう、ソードリザードはそのまま出血で絶命して討伐は完了した。


「…随分あっさり、討伐したな」


ベクターの予想よりかなりあっさりと倒したので、複雑な表情をしている。


「こいつより大きいアーマーリザードを退治した事があるので、正直ちょっと拍子抜けですね…」


「そうだったか…とにかくギルドに戻ろうか」


ギルドに戻り、討伐報告と買い取りの手続きをしている時に、アルムガルトが話しかけてきた。 


「お疲れさん、Bランクモンスターも余裕だったな」


「お疲れ様です、似たような奴討伐してますしね」


「気功術の勉強になったよ」


「なら良かったです、俺もまだまだですから一緒に訓練続けましょう」


「あぁよろしく頼む」


握手を交わして、今回の実戦訓練も無事終了となった。

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