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ランクアップ

最近温かくなって春を感じますね

実戦訓練最終日、今日はマッテオがホーンベアの討伐に向う。

初日、3日目と救援に入った時に剣を使ったから、今日は槍を使うようにベクターから言われたので槍を装備してきた。


ホーンベア

Cランクモンスター

体長4〜5mほど

角のあるクマ型のモンスター

Cランクの中でも上位の存在、毛皮や角や爪は装備品や装飾品として使われている。


ホーンベアが出没する森までやってきた。


「それじゃあ、始めますね」


「うむ、では訓練開始だ」


いつも通り探知スキルで探し始める、しばらくして、大きめの気配を感知したから、そちらへ向うとホーンベアがいた。

名前の通り頭から角が生えている、闘牛の角の様な形で攻撃性が高そうだ、取り敢えず潜伏スキルで気配を小さくして、ゆっくり近づいていくが、途中で気づいたようでこちらを向いて唸り始めた、スキルで一気に距離を詰めようとしたが、ホーンベアの方から猛スピードで突進してきた、角を前に向けて突き刺す気満々だ、横っ飛びで躱そうとしたがホーンベアは俺が飛んだ方に方向転換してきた、すぐに角を槍で受け止めたがものすごいパワーで槍を弾かれた。


「むおっ!」


そのまま口を開けて噛みつこうとしてきたから、すぐに俊敏のスキルで後ろに移動し避ける。


「あぶねー、すごいパワーだな」


ホーンベアは、また突進して角を突き立ててくる、それをマッテオが俊敏のスキルで躱す、この繰り返しがしばらく続いた。

マッテオはしばらく攻撃を躱しつつじっくりと相手を観察して攻略法を考えていた。

スピードはほぼ互角だけどパワーは完全に負けている、攻撃を受け止める事すらできない、まずはスピードとパワーの源である、脚にダメージを与えないと、状態は好転しないと考えた。


「よし十分、気力が練れた反撃開始しだ」


再び突進してきたホーンベアをぎりぎりまで引き付けてから、横に飛びながら前脚を狙って槍を薙いだ。

狙い通り前脚にダメージを与えることができた、前脚にダメージを負ったホーンベアは体勢を崩して倒れたが、すぐに立ち上がってこちらを向いた、そしてまた、こちらに向かって来たがさっきまでと比べて動きが遅い、今度は突進じゃなく、前脚を振り上げて爪で攻撃してきた、マッテオはその爪を躱して、振り下ろされた前脚にまた一撃を与えた。


「グオッ」


一声鳴いたホーンベアは、後ろ脚で立ち上がり傷ついた両前脚でストンプしてきた、下がって避けたが、体長5m級の熊のストンプは凄まじく、砂煙に一瞬顔を反らしてしまった。

その一瞬でホーンベアはマッテオとの距離を詰めて、角でしゃくりあげてきた、その角が脇腹に刺さり、しゃくりあげた力でマッテオは数メートル飛ばされた。


「くそ、やられた…」


マッテオは立ち上がって、槍を構えた、ホーンベアは前脚にダメージを負っていたので、追撃できなかったみたいだ、互いに傷を負って無闇に近づけなくなった。

しばらく睨み合いが続き、互いに仕掛けるタイミングを計っている、脇腹に穴を空けられたマッテオの方が出血量が多い、あまり時間をかけられないと思い、意を決して仕掛けることにした。

気力を全身に巡らせているので、全身の身体強化をしている、その気力を脚に集中させ、脚力を爆発的に強化した。

マッテオの強くなる気配に反応してホーンベアが、唸りながらまた立ち上がった、それを見て、マッテオはホーンベアに向かって走り出した。


「俊敏」


脚を強化しているので俊敏のスキルが瞬歩程の速さになり、猛スピードでホーンベアに向かってジャンプした、その突進力を活かして、心臓目掛けて槍を突き出した。


「剛槍!」


突き出した槍は、そのまま心臓を貫いて突進の勢いのままホーンベアを後ろに倒した。


「どうだ!」


ホーンベアはそのまま絶命していた、討伐完了後、ベクターやアルムガルトが駆け寄ってきた。


「マッテオ大丈夫か?今、治癒ポーションをかけてやるからな」


ベクターがそう言って、傷口にポーションをかけてくれた。


「しかし、2本角だったとは珍しい個体だったな」


「えっ?」


「なんだ知らなかったのか?ホーンベアは1本角がほとんどだ、2本角は滅多にいないだ」


「知らなかったです、ホーンベア自体初めて見ましたし…」


「そうか、2本角は体格も大きく狂暴性が高くなるから、2本角はBランク相当になる」


「へ、へぇ〜」


「これはしっかりとギルドマスターに報告して、報酬を上げてもらわないとな」


ベクターはそう言って、ニヤニヤしている、取り敢えず治癒ポーションのお陰で、出血も止まったので立ち上がった時、こちらに近付いてくる気配を感じた、そちらに目を向けると、血の匂いに引き寄せられてもう1頭ホーンベアが現れた。

今度は1本角だ、確かにさっきの2本角より一回り身体が小さい。


「マッテオついでだ、と言うか本来の討伐対象はそいつだったのかもしれんぞ」


「えっ?まじか…」


「グォーー」


迷う暇もなく2頭目のホーンベアが襲いかかってきた、さすがに下位互換なのであっさり倒せた、2頭のホーンベアをアイテムバッグに収納して王都へ戻った。

王都の冒険者ギルドへ行って、クエストボードを確認する、やっぱり2本角のホーンベア討伐の依頼は無かった。

ギルドへ討伐報告と共に、ギルドマスターを呼んでもらった、やってきたギルドマスターに2本角の事を話して処理場で、アイテムバッグから討伐したホーンベアを2頭取り出した。


「本当に2本角が出没してたんだな…それに本来、依頼を出していた1本角も一緒に討伐してきたのか、しかもこれ2頭共お前さんが討伐のか?」


「はい」


「一応、ペンダントを借りていいか?」


マッテオはペンダントを渡して、受け取ったギルドマスターが前回と同じ魔道具へ乗せて内容を確認した。


「本当に1人で討伐したんだな」


「それでマッテオの冒険者ランクの件だが、これで文句なくCランクへ上げて問題ないだろう」


ベクターはギルドマスターへ、討伐前に約束していた事を確認した。


「ああ、もちろん文句ねぇよ、2本角を討伐しちまうやつだCランクで問題ない、新しいペンダントを準備しておくから明日取りに来てくれ」


「分かりました、明日伺います」


討伐報酬を受け取って、これで実戦訓練は終了した。

帰り道に教会へ寄り、改めて脇腹の治療をしてもらって、城の部屋に戻りソファに腰かけて、今回の討伐を振り返った。


(2本角はBランク相当って言ってたな、レーヴァテインなしでも、Bランクを倒せるくらいに強くなったのか…まぁBランクって言っても下の方だろうけど、でも確実に強くなってるよな)


そんな事を考えながら休んでいると部屋のドアをノックする音がした。


「はい」


「マッテオさんお手紙が届いてましたので、お持ちしました」


ドアを開け手紙を受け取り、差出人を確認したらテオバルトからの手紙だった、気功術について相談していた回答が来たみたいだ、内容はやっぱり広く教える事は賛成できないというものだった、教える範囲については、クラウスとハインツに相談するといいとの事だったので早速クラウスの下へ向かった。

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