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入団拒否

今年もあと少し

次の日から、ダニエル隊による聞き込みが始まり、隊長格のほとんどが無銭飲食をしていた事が発覚し、それに味をしめた部下数人も、同じように振る舞っていて、総勢23人が平然と犯罪を犯していたことが分かった。

入団テストの日、犯罪行為を問い詰め、入団を拒否した事が、当人たちは納得できず暴れ始めた。


「ふざけるなよ!わざわざテストに来てやったのに、くだらない事で入団拒否だと?

こんな小さな兵士団、俺1人で潰せるんだぞ!」


「くだらないこと?いいだろう…だったら相手をしてやろう」


ダニエルが前にでて木剣を構えた。

相手も木剣を手にし構える。


「弱小領主の兵士団ごときが!1人や2人多少実力のあるやつがいたみたいだが、その他大勢の実力は大した事ないんだろ?自分の実力を勘違いした事に後悔しな!」


「…騒いでないで、打ち込んでこいよ。

他の連中もよく見ておけ、テオバルト様の領地となった以上、犯罪を犯すとどうなるか」


「後悔しな!スキル豪腕!」


相手はスキルで腕力を強化して木剣を振り下ろした。

ダニエルはそれを簡単に躱して、軽く相手の首を木剣で叩いた。


「真剣なら死んでたな、さあ、これで実力差が分からないほど、ばかじゃないだろ?」


「まだだ…まだ、終わりじゃねー!!」


相手は我武者羅に木剣を振り回して、ダニエルに襲いかかった。

その打ち込みを全て躱して、最後の一撃を受け止めた。

ダニエルはスキルを使ってない。

にも関わらず、スキルで強化された一撃を受け止められ

さすが相手も焦ってきた。


「な…なんなんだお前は?お前みたいな無名の奴がなんでそんなに強い!?」


「お前がさっき言ってた実力者は、ルイスの事だろう?確かにあいつは強いけど、俺も同じく隊長を務めているんだ、近い実力は持っているつもりだ、分かったか?」


そう言った後に、ダニエルは強めに相手の胴を叩いた。

相手はそのまま崩れ落ちて、地面に倒れた。


「誰か、こいつを隅へ…そこの取り巻き、分かったと思うが犯罪を犯したものは、このように叩きのめす、兵士団にいながら、犯罪を犯せばもっと痛い目に遭うだろう。

さあ、最初に入団を拒否した奴らは帰ってくれ、うちは犯罪者は雇わんし、もしこれから犯罪に走ったら、容赦ないからな、真面目に働き口を探して、人生をやり直してくれ」


この一言で、テスト拒否された連中は帰っていった、残ったのは26人で、入団テストを受けて全員合格した。

テオバルトの構想では100人なので、後50人程は各町や村にお触れを出して募集をかけた。

お触れを出した事で分かったことが1点、シャルル領とリウドルフ領の領民の識字率の低さだった。

この事をすぐにテオバルトへ報告し、両元領主の屋敷跡には学校を建設する事に決定した。

その事が決まった後、テオバルトとヨゼフは執務室で話し合っていた。


「盲点だったな、私の領地だと当たり前になっていたから、気が回らなかった」


「そうですね、しかし学校を2校建てるとなると、予算が厳しくなりますよ」


「うむ、屋敷の改修は後回しだ、職人にも屋敷より学校を優先するように伝えてくれ」


「承知しました、しかし急な出費になりましたな。

これで我が家の財布はほぼ空になります、何か考えないといけませんね」


「急に統治する領土が広くなったからな、税収が安定するまでは王都へ相談するか」


「そうして頂けると、助かります」


より良い領土経営には、まだ問題がありそうだと、2人は頭を悩ませていた。

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