魔剣vs魔槍
もう10月か1年早いですね
トムはもう1人の魔族と戦ったていた。
魔槍は相当厄介に感じる、常に帯電していて剣で受けても雷のダメージがくる、少し相手と距離を空けると、魔槍を投げてくる、そしてその着弾点には落雷がくる。
魔槍は落雷の後、ひとりでに魔族の手に戻っていった。
やっぱり雷が厄介だ、躱す事に集中しているとなかなか攻撃ができない、相手は魔槍を持っているが槍術に長けている訳ではないのが救いだ。
「逃げていては儂には勝てんぞ、人族の戦士よ」
魔槍頼りのくせに偉そうな事を言われて、トムはイラついていたが、事実攻撃ができていない、中途半端な攻撃だと、槍で受けられ雷でダメージをくらってしまう。
(落ち着こう、ルイスさんみたいに冷静になって、気力を高めて、攻撃のチャンスを掴まないと)
少し落ち着き、トムの動きが良くなってきた、魔槍の突きを躱しわざと距離を空けて、槍を投げるように誘う。
「ほれ、離れるとこのブリューナクが飛んでくるぞ」
魔族はニヤけながら、振りかぶって槍を投げた、轟音をあげて魔槍が向かってくる。
この轟音が恐怖心を煽り、冷静さを無くしていたが、今回は違う、瞬歩のスキルで飛んでくる槍に向かっていき、ギリギリで躱して、魔族との距離を詰めた。
「何!」
「簡単に武器を手放しすぎだバカ」
高速のまま剣を突き出したが、魔族は間一髪、身をよじって避けた。
「少し舐めすぎたか、だが、そんな程度で儂には勝てんぞ」
近づいてきたトムから少し離れ、魔術を撃つ構えを取る。
「ライトニングランス」
雷がトムを貫き、その場に倒れた。
その時、異常な魔力の高まりを感じ振り返ると、もう1人の魔族が真っ二つに斬られ炎に焼かれながら倒れていた。
「どういう事だ!!何故あいつが斬られているんだ!?
何故あの小僧がレーヴァテインを持っている!…いや、そもそも何故使えている…」
狼狽えている魔族を見つけ炎を纏った俺は、剣に魔力を込める。
「ヴァルムトゥトル」
剣を地面に突き刺すと、魔族の足元が光って炎が吹き出し、魔族を焼いた。
「ぐああぁぁ!」
魔族が炎に焼かれている間に、俺は駆け寄り剣を振り下ろしたが、その剣は槍で受け止められる。
「ぐうぅ、生意気なガキめ、よくも仲間を…」
「お前たちは、俺達にとって悪だ、自分達を守るため当然の事をしたまでだ!」
「だまれ!下等な種族の分際で!」
魔力を込めた、魔槍でついて突いてくるが、それを躱していく、少し距離を空けて、剣に魔力を込める。
「させるか!」
魔族が前へ進み出て、槍を突き出す。
剣で受けて少し下がる、これを何度か繰り返し、魔力と気力を溜めていった。
「さっきの戦士と同じだな、逃げ回るだけで何もできまい、貴様を倒して、レーヴァテインは返してもらうぞ」
そう言うと、更に力を込めて魔槍を突き出しできた。
俺と魔族が元の場所からある程度離れた時に、テオバルトとエバーハルトが倒れていたトムを救出してくれた。
「マッテオ!トムは助けた、遠慮なくそいつを倒せ!」
その声に魔族が振り返り、呆気に取られている。
「貴様、それが狙いで逃げていたのか!」
「そうだ、この一撃にトムさんを巻き込まないために下がっていただけだ」
俺は魔剣を構え、攻撃の体勢を取る。
「フラムブラド」
魔石が光り、高温の炎が俺を包む
高速移動のスキルで素早く近づき、相手が槍で防ぐ前に一文字に薙ぎ払った。
魔族の上半身と下半身は離れ既に炎に包まれて焼かれている。
俺を包んでいた炎が収まり、辺りから熱気が消えた頃にテオバルトが近づいてきて頭を撫でてくれた。
「よくやってくれた、ルイスもトムもお前のお陰で無事だ」
魔族がいなくなったことで、大臣たちによる国の混乱は収まっていく。




