モンスター討伐開始
初のモンスター討伐編になります。
「だめだ」
そう一言、領主のテオバルトが言った。
「ルイスお前の息子たちが、兵に混じって訓練を受けていることは知っている。
だがまだ子供だ、討伐に参加させるわけにはいかん。
マッテオに至っては、まだ6歳になったばかりだろう」
3人共うつ向いて、領主の言葉を聞いている。
その様子をみてルイスが答える。
「無論、戦闘に参加させるつもりはありません。
ただ、兵士に混じって訓練してきたのです、実戦とはどんなものか、大きな力を振るうとどうなるのか、現場に同行させ見せたいと考えました。
おっしゃるとおり、マッテオはまだ6歳です。幼くして強力な力を身に着けました、その責任を教えたいと考えての事です」
領主は、ルイスの方をじっと見て黙っている。
ルイスの言葉を聞いて、考えを巡らせているようだ。
「なるほど、お前の考えはわかった。この3人を同行させる事については、お前の判断に任せよう」
「ありがとうございます。責任をもって監視しておきます」
こうして、俺たち3兄弟もモンスター討伐へ付いて行くこととなった。
ムネタカたちには、今回の依頼について参加要請は出していない、自分たちで何とかできる範囲だと、判断し要請は出さなかった。
その夜、冒険者ギルドに兵士たちが集まった。
兵士の数は10人その中には、トムやフィンも入っている、もちろん隊長としてルイスの姿もある。
冒険者も集まったところで、作戦会議が始まった。
作戦はまず、木の上にアーチャーを配置し、歩兵や前衛職の冒険者がダイヤウルフを引き付け、所定の経路を移動、追ってきたダイヤウルフを木の上から狙撃しつつ、森の開けた所まで誘導して、名実ともにウィザードとなった、カールとレームスが魔術で狙い撃つという作戦だ。
俺達は開けた場所が見渡せる高台に待機している。
護衛というか、見張りの兵が1人付いている。
「ガキのお守りかよ」だの「討伐に参加して手柄を立てたい」だの、何やら不満を漏らしている。
正直、中身が社会人の俺は、ルイスの考えを聞いて大人しくしておこうと考えているが、やんちゃ盛りのポールとヘンリーは、どう考えているのかは分からん。
飛び出しそうになったら、止めないと…と考えていた時、森の方が騒がしくなった、討伐策戦が始まったようだ。
兵士が森の中を駆けていく、もちろんダイヤウルフの方が速いので、追いつかれ噛みつかれそうになるところで、矢が飛んできて獲物を射る。
気功術を使う兵士たちの矢の威力は高く、ダイヤウルフの硬い毛皮を貫通し仕留めていく。
作戦通り開けた場所にダイヤウルフを誘導し、兵士や冒険者が集結してきた。
続いてダイヤウルフも集まってくる……集まったダイヤウルフを見て、高台にいる俺たちは、固まってしまった。
ダイヤウルフと対峙しているルイスも驚いた。
(報告より数が多い…確か報告では17匹、多少誤差があることは予想していた、1.5倍くらいの数がいても、対処できる人選をしたつもりだ、だがここには3倍ちかい50匹はいるぞ。俺達を逃さないよう、周りを囲み始めている、みんな、驚きと恐怖で萎縮してしまっているな……)
「落ち着け!数は多いが、やることは変わらん!
円陣を組め!!」
ルイスの一喝で兵士たちは、ハッとして素早く動く。
冒険者たちも慌てて円陣に加わる。
「魔術放てー!」
ルイスの号令と同時に、潜伏していたカールとレームスが呪文を唱える。
「アイスシュート!」
「ファイヤシュート!」
氷柱と火の玉がダイヤウルフを襲う、思いがけない攻撃に包囲が崩れる。
崩れた部分に数人の兵士が斬りかかり、ダイヤウルフたちに混乱の色が見えた。
「一点突破だ!行くぞ!」
混乱しているダイヤウルフたちを打ち倒していく。
このまま討伐できると思ったその時!
「ヴォフッ!」
と低い鳴き声とともに氷塊が飛んできて数人の兵士にまとめて当たった。
その光景を見て兵士たちの動きが止まってしまった。
氷塊の飛んできた森の方からバキバキと枝の折れる音と共に巨大な黒い塊が動くのが見えた。
動物とモンスターの区別、今のところ考えてません
そのうち何か設定考えます




