試合②
来週の健康診断に向けて今更の悪あがきで、少食&野菜多めに食べてる、意味ないと思ってても、やってしまうんですよね笑
ルイスとムネタカが木剣を構えて対峙している。
「それでは、はじめっ!」
フィンが試合開始の合図を出す。
ムネタカもあの呼吸を始めた、途端にノリヒデの時とは比べ物にならない緊張感が張り詰める。
後ずさる兵士や尻もちをつく兵士までいた。
ルイスも少し気圧されているがさすがに冷静さを保っている。
ルイスは、大きく息を吐き、気合を入れて、一歩で間合いを詰め突きを繰り出す。
その突きは弾かれるが、突きからの連撃をくり出しながら前に出る、それを難なく後ろに下がりながら、捌いていくムネタカ。
これ以上続けても無駄だと悟り、ルイスは一旦距離を空ける。
すると今度は、ムネタカの方が距離を詰めて、袈裟斬り気味に打ち込んできた。
かなり速い、それでもルイスは受け止める
ムネタカは一歩右に移動しながら横薙ぎに打ち込む。
それも間一髪受け止めたが、よろけて体勢を崩される。
間髪入れず打ち込んで来るのを、地面を転がり避ける。
すぐに立ち上がり剣を構えなおした。
再び対峙した時、ムネタカが話し始める。
「まさか、これほどまで攻撃を防がれるとは思っておりませんでした。」
「…こちらも、こんなに重い剣撃は初めてですよ。」
「ふふっ、これまで何人かこの大陸の戦士と剣を交えましたが、これほど持ち堪えた方は初めてです。
ですので、1つ技を披露しましょう。」
「技…?スキルか…」
「此方では、そう呼ぶのですね。
では、行きますよ。」
そう言うと、木刀を高くし頭の上で真横に構えた。
「飛燕!」
そう言って、木刀を振り下ろすと三日月形の斬撃がルイスに向かって飛んでいった。
「!」
その瞬間、高速でルイスが横に移動し、そのまま詰め寄って行った。
高速で移動したルイスの剣撃をムネタカも間一髪受け止めた。
「スキルなら俺も使える」
「なるほど、これは面白くなってきましたね」
「ここからは、スキルも使って行くがよろしいかな?」
「持っている力を存分に使ってください。」
俺は驚いて横にいるフィンに聞いてみた。
「フィンさん、父さんはどんなスキルを使ったんですか?」
「瞬歩だよ、高速移動スキルだ。ルイスさんがこの辺りで最強って言ったのは、中級スキルを習得しているほどの熟練者は他には数人しかいない事と、単純な剣術の技量の高さが理由だ」
「フィンさんとトムさんは何かスキルは習得していないんですか?」
「俺達は初級スキルの集中を習得してるな。
集中力が増す効果がある。短時間で冷静になれたのも、集中を使ったからだろう。」
なるほど、スキルか、これは俺も今のうちから色々習得しておかないとだな。
試合は、瞬歩を使ったルイスが攻めている…と思いきや、その高速移動にムネタカがついて行っている。
「フィンさん、二人共すごい速さで動いてますが、ムネタカさんも瞬歩を使えるのでしょうか?」
「それは分からないけど、スキルを使っているようには見えないな…」
フィンも困惑している。
スキルも使わず身体能力であんなに速く動けるはずが無い。
「フィンさん、父さんは他にスキルは使えないの?」
「もう1つあるけど、剛剣といって切れ味が増すスキルなんだ、木剣ではあまり意味が無いな」
そんなやり取りをしている間に2人の動きが止まり
鍔迫り合いをしている。
「まさか、この高速移動についてこられるとは、予想外だよ。失礼だがムネタカさん本当に人間かい?」
ニコリと笑いながら答える
「もちろん、人間ですよ。他にスキルがあるなら、どんどん使ってくださいね。」
「木剣じゃあ、使えないスキルなんですよ」
鍔迫り合いもだんだんとルイスが押し込まれている。
「そうですか。では、もう1つ技をお見せします。」
そう言って、後ろに飛び間合いを空けた。
ルイスはかなり疲弊している。
ムネタカは、中段の構えのままじっとルイスを見据えていたが、一瞬で間合い詰め、ルイスはの眼の前で木刀を振りかぶっていた。
「霞斬り」
振り下ろされて剣を受け止めようとしたが、手応えがない。と思った瞬間、胴に打ち込まれていた。
ルイスは思わず腹を押さえ膝を着いた。




