ふたりの愛のカタチ
本作は
前々作 生徒会長で幼馴染な彼女と僕 https://ncode.syosetu.com/n9743ib/
前作 生徒会長だった私と幼馴染の彼 https://ncode.syosetu.com/n0631ic/
の続きのお話になります。
これでこのシリーズは本当に完結となります。
前の2作をまだお読み頂いていないと意味が分からないと思われます。
シリーズ登録しておりますので、よろしくお願いいたします。
ーーーー注意ーーーー
このお話はかなりダークだと思われます。
人によっては怖いお話だと思います。
そういったお話が苦手な方はブラウザバックでお願いいたします。
--大介SIDE--
僕が茜さんに襲われ、お互いの胸の内を晒け出した日から数日が経った。
色々考えた。僕は確かに傷ついた。しかし茜さんも苦しんでいた。
僕と別れてから茜さんは仮面を被るのを辞めた。
それならもう上手く付き合えるんじゃないか?
そう思って、茜さんの家へと向かった。
「あっ!来てくれたんだね!嬉しいよ!大介!」
「うん、そのさ…。僕たちやり直せないかって話なんだけど…。」
「…うん。」
「今なら上手くやっていけるのかもしれないって思ったんだ。」
「え?それじゃあ…。」
「うん、これからよろしくね、茜さん。」
「っ!!ありがとう!こちらこそよろしくね!」
こうして僕たちはまた付き合い始めた。
付き合い始めてから、何度か茜さんと身体を重ねたが、ある時避妊具に穴が開いているのに気付いた。
茜さんに問いただすと白状した。それからは話し合って僕が避妊の管理をするようになった。
茜さんはずっと大学に通っていなかったらしく、ほぼ留年が確定していた。
両親から酷く失望され叱られたらしいが、今の茜さんには響かない。
僕はと言えば、出来るだけ僕の傍に居たいという茜さんの希望もあって、茜さんと同じ大学を受けることにした。
茜さんにとっては滑り止めだったが、僕にとっては難しい大学だったので、茜さんが家庭教師をすることになった。
何とか茜さんと同じ大学に合格した際にお互いの両親に交際していることを打ち明けた。
茜さんがちゃんと大学に通いもう留年せずに卒業することを条件に、大学の近くで同棲することも出来た。
今、僕たちは大学3年生。1~2年で単位を目一杯取得したため、少し余裕が出来た。
初めは大変だった。僕以外の事にあまり興味を示さない茜さんに何とか一緒に講義に出て、単位を取得していった。
そのおかげで、1年生の時から所属していた文学サークルにも最近は頻繁に顔を出せるようになった。
「やぁ、最近は結構な頻度で顔を出してくれるから嬉しいよ。」
話しかけてきたのは、立川君。同じく3年生だ。
話しかけてきたとは言ったが、僕にではない。茜さんにだ。
「大分単位に余裕が出来たので。」
「そういう事ならこの後の飲み会にも顔を出してくれると嬉しいんだけど。」
「すいません、飲み会はパスします。」
「大介が行かないのなら私もお断りします。」
「そうか、残念だな~。」
そう言って部室を後にする。
「大介、今日なんだけどまた友達に相談乗ってくれって言われてて。この間大介に紹介した友達なんだけど。」
「あ~、あの子ね。わかった。帰るの何時になりそう?」
「多分ね、あの子彼氏の愚痴言いたいの。すっごく時間かかるし、飲みながらだから泊りになるかも。」
「そう。あんまり飲みすぎないようにね。」
そう言って茜さんと別れた。
ちがうよね?茜さん?あの友達ってそんなに仲良くないよね?何回かテストの事で話した程度の子だよね?
今日会うのは立川君だよね?1年の頃からずっとアプローチされてたもんね?
生徒会長を辞めた後の茜さんは僕だけを見てくれていたけど、誰からも褒められなくなって寂しかったのかな?
立川君は知的で、優しい口調で茜さんを褒めてたもんね?僕には慣れちゃったから新鮮だったのかな?
褒められて嬉しそうだったね?それで連絡先交換しちゃったのかな?
僕と居ないわずかな時間に頻繁に連絡取り合ってたね?
今日立川君は飲み会には行かないで、茜さんと会うのかな?
そうだよね、茜さんには僕以外、サークルの人しか面識ないもんね?友達もいないもんね?
今までは身体の関係はなかったみたいだけど、泊りってことは、今日立川君に抱かれるのかな?
でもね、茜さん。
立川君は首絞めたりしてくれるのかな?ロープで縛って動けない茜さんをピーーーーーーーーーーーーーーーしたりしてくれるのかな?
ピーーーーーーーーーーーーーーーになった茜さんをピーーーーーーーーーーーーーーーーーしたりとか。
ピーーーーーーーーーーーーーーーして泣いて許しを請う茜さんをピーーーーーーーーーーーーーするなんて出来ないんじゃないのかな?
身体を重ねるようになってわかったのだが、茜さんはどうやらそっち方面の知識に疎い。
だから、僕の言う事は何でも聞いてくれる。
大学に入るまでは普通に行為していたのだが、大学に入ってから茜さんと一緒に居るとやはり茜さんはよく男から声を掛けられる。
彼氏がいると言えば大抵は引き下がるのだが、中には立川君のようにお構いなしの奴もいる。
せっかく茜さんが僕以外興味が無くなったというのに、僕以外の男に依存するのは許せない。
だから、考えたんだ。
心が揺らいでも、身体は僕以外では満足出来ないようにすればいいと。
そうすれば、落胆して僕の元に戻ってくる。
そう考え、1年以上色々やった。本来は僕はノーマルなはずだったが、茜さんを束縛するためだと思えば楽しめた。
だから、僕から逃げようったってそうはいかないよ、茜。
ーー茜SIDEーー
繁華街を立川と歩く。
その辺のラブホテルに連れ込む気なんだろう。
バカが。
「今日はそのつもりなんだよね?茜ちゃんはどのホテルがいい?」
「あ~、急用思い出したんで帰ります。2度と話しかけないでください。」
「…は?何言ってんの?」
「聞こえなかった?2度と話しかけんなって言ったの!」
「どういう事だよ!意味わかんねぇよ!」
「わかんなくて結構。さよなら。」
そう言ってその場を後にする。
なんか言っているようだが、周りにはまだ沢山の人がいるので手を出したりはしないだろう。
いつからだろう。大介の様子がいつもと違うように感じたのは。
大学に入るまでは本当に2人だけの時間を堪能できた。
しかし、大学に入ってからは私にちょっかいを出してくる男が増えた。私には大介が居るのに。
話しかけてきた男と応対している私を見る大介の目が、いつもと全然違った。
その頃から大介との行為に変化があった。
性知識にあまり詳しいと恥ずかしかったのもあり、知らないふりをしたが、所謂アブノーマルな行為が増えた。
初めのうちは大介の趣味に自分が染められているような感覚で嬉しかったが、段々エスカレートしていった。
そこで、ピンときた。大介は私を束縛しようとしているのではないかと。
私の気持ちが他の男に行ったとしても、身体が大介以外では満足しないようにされているのではないかと。
嬉しかった。大介が私の心も身体も求めていると思うと、嬉しくて仕方がなかった。
だから、大介から与えられるものは苦痛も快楽となった。
大介は確実に、私が立川と連絡を取り合っているのに気付いている。
そして、今、私が立川に抱かれていると思っているだろう。
朝、私が家に帰ったら直ぐにでも大介は私を抱くだろう。
私が大介のものだとわからせる為に、徹底的に。
その為に立川を利用した。
今から漫画喫茶にでも行って、仮眠をとろう。
朝になったらシャワーを浴びてから家に帰ろう。
万全の状態で家に帰るから。
だから。
遠慮なく思いっきり私を壊してね、大介。
もうこのシリーズは書くつもりはなかったのですが、急に思いついて書いてしまいました。
気分の悪くなった人が居たらごめんなさい。