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番外編② 三秒で研究をしてみよう!


「オズウェンくんは三秒に一回キレるのに、どうやって今まで研究をしてきたんですか?」


 ごもっともな疑問が、ミティリスからオズウェンの方角に飛んでいく。

 のをフェリシーは、たまたま夜食を取りに来たときに耳に挟んでしまった。


 もちろん場所は、フェリアーモ家の別荘でのことだ。時間的には夜食を取りにということなのだから、もちろん夜。どんな夜かというと、迷宮でリアカーを乗り回す謎の攻略法が意味不明にも安定し、借金返済の目途が立ち始めた頃だった。


 本当だったら、サッとその場を立ち去るべきだった。

 が、フェリシーはついうっかり立ち止まって聞き耳を立ててしまった。話の中身が気になってしまったばっかりに。


 実際、どうやって研究してきたんだろう。

 何かものすごい時短テクニックがあったりすれば、今自分が取り組んでいる異常量の〈精錬〉作業の省力化にも活かせるかもしれない。


「そりゃあお前、分割だ」

「分割?」


 オズウェンは、こともなげに言った。

 ミティリスに問い返されれば頷いて、


「要は、巨大なテーマに対して初めから全部飲み込もうとするからブチギレるんだ」

「ブチギレてるのはオズウェンくんだけな気もしますが……」

「たとえば8桁の掛け算をするとき、いきなり19829582*73895729の答えを出そうとするわけじゃないだろ。まずは19829582*9=178466238を作る。それを保存して次は19829582*20を行い……と少しずつ計算は進んでいく」

「今すごいことしませんでした?」

「つまり、巨大な問題は細かい問題に区切って対処していくわけだ。そういう意味では、フェリシーがやっていたあのダンジョン攻略の考え方はいかにも学園的ではあるな」


 もっともああいう有機的な環境では分割自体が難しい上にはうんぬん、とオズウェンの話は進んでいく。ミティリスは訊く。ねえ、今すごいことしませんでした? 一方フェリシーはコーヒーに砂糖を入れながら考えている。ごくり、と一口飲みながら思う。


 なんだ、そんなことか。

 結局は、こつこつやってるだけか。


 三秒でキレる人が修士になれるんだからよっぽどの秘密があるのかと思った。そんなことはなかった。人生はそう上手くはいかない。地道な努力が大事。


 そう思って、踵を返そうとしたときのことだった。




「後は、三秒に一回気絶してみることだな」




 なんか聞こえてきた。


「……気絶?」

「そうだ。思考が行き詰まるからイライラするわけでな。強制的にその思考を停止させればイライラせずに済む。無意識下で情報も整理できるし一石二鳥だ」


 だから俺は、とオズウェンは言う。


「特に修士に入ってからは、三秒に一回気絶しながら研究活動に励んでいたな」


 なるほど、とフェリシーは思った。

 いいこと聞いた。




「……冗談ですよね?」

「当たり前だろ。俺のことを何だと思ってるんだ」


 肝心のところは聞いていなかった。




卍 卍 卍




「おっす、フェリシー。今大丈夫?」

「ん」


 別の日の夜のこと。

 夜とは言うけれど、実は起きたばかり。眠気覚ましにパンとミルクを摂っていると、目の前のテーブルにアルマが座ってくる。そんなタイミング。


「ちょっと相談したいことがあってさ」


 と、彼はテーブルの上に紙を取り出す。フェリシーは覗き込む。

 スケジュール表。


「昼にギルドに行ってきたんだけど、どうしてもこの日ダンジョンに入りたいって奴らに順番譲ってもらえないか頼まれちゃって」

「あー、うん」


 そっか。そう言ってフェリシーはもう少し前のめりになる。


「どこか別のところに動かせそう? あんまり周りから恨み買いたくないんだよね。強引なやり方だし」

「それがさ、そいつらもそいつらで別のところで単独予約してたんだよ。ランク同じで別のダンジョンなんだけど、これ振り替えても計算上いけそう?」


 どこのと訊けば、ある程度アルマも下調べをしてくれていたらしい。詳細を喋ってくれる。なるほど。フェリシーは頷いて考える。計算する。


 一秒、二秒、

 三秒、



「――――」

「――えっ、急に死んだ!!?」

 


 アルマがガタッと椅子を蹴飛ばして立ち上がる。急に背もたれに全体重を預けて天を仰いだフェリシーに駆け寄る。瞼を開けて瞳孔をチェックする。真っ青になって、


「おいヤバい! 財布が死んだ!」

「何ィっ!?」

「誰が財布だよ」


 叫べば即座にオズウェンが駆け付ける。その騒がしさにフェリシーも目を覚ます。頭を振って眠気を散らす。アルマが呆然とつつ、しかし胸を撫で下ろす。


「い、生きてた……」

「当たり前でしょ」

「いや別に瞳孔とか見ても生きてるか死んでるかとかわかんないし」

「脈を取れ脈を」

「何の騒ぎだ」「ご近所迷惑ですよ。こんな夜中に」


 遅れてシオとミティリスも食堂に集まってくる。

 ああ、と比較的冷静なオズウェンがふたりに、


「いや、アルマの奴がいきなり『財布が死んだ』とか叫ぶもんだから何事かと思ってな。来てみたらフェリシーが気絶してるだけだった」

「気絶してたんですか!?」

「アルマはリーダーのことを『財布』呼ばわりしてるのか?」

「こう言えばオズウェンはダッシュで駆け付けるだろ。物は言いようってやつ」


 確かに僕より速かった、とシオは感心する。それどころではないのはミティリスで、テーブルを周り込んでフェリシーのすぐ傍に屈みこむ。


「大丈夫ですか? 最近根を詰めすぎていましたから……」


 いやいや。その心配に対してフェリシーは少しばかり誇らしげに言う。


「むしろ根を詰めないようにするためのやり方なんですよ。アルマ。さっきの話、計算して問題なかったからそっちのパーティと振り替えてもらっていいよ」

「……計算した?」


 そう、とフェリシーは頷く。少しばかり誇らしげ、の少しばかりが取れ始めて、


「今、気絶している間に計算を終わらせました!」


 アルマは言う。は?

 シオは言う。リーダー、気絶しながら計算ができるのか。流石だ。


「…………」

「……俺のせいか? これは」


 ミティリスが、じとっとした目でオズウェンを見る。

 オズウェンは首の裏をかくと、


「一応聞かせろ。フェリシー。気絶してたのは何のためだ?」

「何のためって、それはもちろん先輩を見習って三秒に一回気絶することで思考負荷を逃がすためですけど」

「学園の生徒ってみんなこんなキモいの?」

「…………」


 オズウェンは絶句する。絶句してから、はあ、と溜息を吐く。

 あのな、


「どこでどう聞いてたか知らないが、俺のそれは冗談だ。思考の途中で気絶なんかするわけないだろ」


 うんうん、と隣でミティリスが頷く。そうなのか、とシオも言う。何だこの会話、とアルマが引いている。


 そうなんですか、とフェリシーも頷いて、


「まだその『レベル』ですか」

「……何?」


 ふーっ。

 溜息は今度はこっちの番。肩を竦めて首を振って、フェリシーは言う。


 やれやれ。


「冗談だか何だか知りませんけど、こんなに有用な思考法を試しもせずに切り捨てるなんてね。学園の名が泣きますよ」

「すでに大号泣だろ」

「学園というのは実験場か何かなのか?」

「気絶のせいでどこかおかしくなっちゃったのかな……」

「……有用な思考法だと?」

「なんでこいつも食いついてるんだよ」

「そうですよ。そもそも、自分でも有用だと思ったから口に出したんじゃないんですか? 三秒に一回気絶することができれば、怒り狂うこともなく研究活動に没頭できますよ」

「まず怒り狂う部分の対処を試してみた方がいいと思うが」

「……確かに、それができれば博士級の研究も……」

「気絶してないのにおかしくなっちゃってないですか?」


 オズウェンが腕を組む。目を瞑る。

 考える。


 一、

 二、



 バターン!!!



「…………」

「…………」

「…………」


 すさまじい倒れ方をした大男を、三人の忍者が信じられないものを見るような目で見ている。

 一方彼ら忍者を束ねる首領は、じっとそれを見ている。じっとそれを見ていると、やがてその男の指先が動く。


 ぐぎぎぎぎ、と重々しい動きで身体を起こし始める。


「……おい、オズウェン」


 代表してアルマが、恐る恐る、


「だいじょぶ?」

「……大丈夫?」


 訊ねれば、オズウェンはとうとう顔を上げる。

 アルマの顔を見る。ふっと笑う。笑って言う。


 お前、



「まだその『レベル』か?」

「終わってるよこのパーティ」




卍 卍 卍



「そんでなんで上手くいくんだよ……」


 と零したのはある朝のこと。

 ダンジョンに一日潜り終えての帰り道のことだった。


「なんでって、一目瞭然でしょ」

「この三秒気絶法が優れた思考法だからだ」

「オレ頭良くなっても絶対学園にだけは入んね~」


 連れ立って歩いているのはフェリシー・アルマ・オズウェンの三人。

 シオとミティリスのふたりはついでに買い出しもしていくとのことで、途中で別れる形になった。


 まだ朝の、よぼよぼの老人とよぼよぼの犬しか歩いていないような時間だ。

 うん、とその清潔な空気の中でフェリシーは背伸びをして、


「にしても、オズウェン先輩も三秒激怒癖が改善してよかったですね。これなら博士課程にも進めるんじゃないですか?」

「ははは。三秒に一回気絶してる奴が博士課程に行ったら周りが泣くだろ」

「なんでそこだけ冷静な判断力が残ってんだよ……」


 気味の悪いものを見る目で、アルマはふたりを見ている。けれど、そのままドン引きしているだけにも終わらない。もう少し歩いて、噴水の前。ふと口を開く。


「でも、オズウェンがこんだけちゃんとやれるようになったんなら、作戦変更もアリじゃん?」


 思い出すのは、今日の冒険のことだった。

 オズウェンは荷台で気絶したり気絶から目覚めたりを繰り返し、アルマに人が生と死の狭間で揺蕩う恐ろしい存在であるということを思い出させていた。そのときふと思ったのだ。


「鍵開けをこっそりできるならもうちょっと安全なやり方もあったり――」


 して、と続かない。

 途中で気付いた。


 フェリシーが「お前何言ってんの?」という目で見ている。

 一方オズウェンはこちらを見ていない。腕組みしている。遠くを見ている。


 しかも、三秒かからない。

 やべ、と気が付いた。


「すまんが俺は用事を――」

「止めろ止めろ止めろ!!!!!」

「退職禁止退職禁止!!!!!!」


 アルマとフェリシーがふたりがかりでオズウェンを引き留めにかかる。が、ものともしない。オズウェンはふたりを引きずりながらずんずん進み始める。けったいな光景を見た散歩中の爺さんと犬が口を開けている。噴水がぱーっと散って虹がかかる。とても美しい。


「やばいこいつ一歩一歩着実に冒険者ギルドに進んでる!!! 退職してより割の良い仕事を始める気だ!!!」

「なんであんなこと言うの!!!! 口縫うぞ!!!!」

「それ母親以外に初めて言われた!!!」

「うおおおおお!!!!! 俺は何としても職業選択の自由を行使するぞおおおおお!!!!!」

「この力普段の冒険で出せよ!!!」


 とても美しくない。


 そのままふたりを引きずって、遥かなる道のりをオズウェンは歩いていった。もはや誰も彼を止めることはできない。唯一止められるはずのシオはすでに買い出しに出てしまったからだ。ギルドに近付くにつれてろくでなしの飲んだくれの朝帰りが増えてくる。三人をはやし立てるように指笛を送る。こういう奴らがいるものだから、ギルドは年中無休で開いている。


 カランカラン。


「うおおおおおおお!!!!!」

「うわあああああ!!!!!!」

「無駄だ貴様ら!!! 俺の転職を止めることはできん!!!」


「転職をお考えですか? わたくし通りすがりのフィナンシャルプランナーなのですが……」


「何っ、受付の前に通りすがりのフィナンシャルプランナーが!?」

「誰!?」

「誰だよ!!?」

「通りすがりのフィナンシャルプランナーですぅ~。今お客様個人個人に寄り添った人生プランの提案をさせていただいておりまして。皆さんは老後どうされるかとか、もう考えておいでですか?」


 オズウェンが止まった。

 フェリシーも止まった。


「老後……」

「老後……?」


 一、二、


 バターン!!!!!


「えっ、死んだ!?」

「――そうか。三秒以上かかる考えごとをさせれば、気絶で無理やり止められたのか」


 通りすがりのフィナンシャルプランナーはいきなり目の前で倒れたふたりとその横で妙に落ち着いた声色で支離滅裂な発言を行うアルマとの間で、目を行ったり来たり白黒させたりしている。ああ、とアルマは、


「大丈夫、死んでないよ。ただ冒険者って人生設計とか立てられなさすぎてこういうところまで転がり落ちてきた奴らだから、老後のこと訊かれたショックで気絶しただけ!」

「そ、そうですか。それでは場所を変えた方がよさそうですね……」


 通りすがりのフィナンシャルプランナーは通りすがっただけだったので、「お大事に……」と立ち去っていく。アルマは彼に爽やかに手を振った。ありがとう、助かったよ!


 さて、とふたりを見下ろして、


「目が覚めるまで暇だしなんか飲むか。マスター! スパークリングオレンジ、濃いめで!」

「頭がどうかしてんのか?」


 異変に気付くのは、ギルド内のバーカウンターで二杯のグラスを乾かしてからのことになる。


「…………?」

「あ、いたいた」


 からんからん、とそのときちょうどドアベルを鳴らしてミティリスが入場。

 まだほとんど人影はない。いるのは受付とバーのマスター。それからアルマと、


「三人とも帰ってこないのでどうしたのかと……あれ、また気絶してるんですか」


 床の上で気絶しているふたりだけ。

 全くもう、とミティリスは言う。もうすっかり慣れた様子で、オズウェンの肩を揺する。


「これじゃ酔っ払いとまるっきり同じですよ。気絶するならするで時と場所を選ばないと……」

「ミティリス」

「はい?」

「今、三十分経過している」


 その手が止まった。

 ミティリスはまじまじとアルマを見る。それからゆっくり、床の上のふたりを見る。もう一度アルマを見る。アルマが言う。


「気絶したまま起きない」

「――――死!?」


 ミティリスが屈み込む。ふたりの脈を取る。脈はある。どうしてこんなことになってしまったんですか。訊ねればアルマが答える。かくかくしかじか。


 なるほど、


「答えのない問いに迷い込んでしまったんだ……!」


 頭を抱えて、ミティリスは言った。


「三秒気絶法は問題が解決するまで気絶することで思考のストレスから逃れる手法です。しかしふたりは『老後をどうするか』という限りなく大量の選択肢がある問題に向き合ってしまった。問題に対する演算がいつまでも終了せず、気絶から起き上がることができなくなってしまったんです!」

「何の何?」

「ここは私が……!」


 そうして彼は、背負っていた荷物の布をバッと取り払う。

 現れたのは弦楽器。ギュイギュイギューン、ギュラギュラギュラギュラキュオオオオーンとかき鳴らして、


「音楽の力でふたりの深層心理に入り込んで、その目を覚まさせてみせます!」

「そんなことできんの?」

「できたらいいなと思っています」

「む。ここにいたのか」


 からんからん、ともうひとり入ってきた。

 シオだ。両手いっぱいに生魚を抱えている。


「シオ! 今このバカふたりが……磯臭っ」

「すまん。魚が食べたくなって海まで行ってきた。ミティリス、屋敷の鍵だけ貰えるか」

「あ、すみません。先に戻っているつもりだったのに……」


 はい、とミティリスが鍵を渡す。うむ、とシオは受け取る。それからようやく倒れているふたりを見て訊ねる。どうした。かくかくしかじか。


 なるほど。


「僕の故郷にはこういうときの対処法が伝わっているぞ。こうだ」

「あっ、口の中に鯵を」

「なんで?」

「臭いで起きるという可能性に賭けている」

「ああ……鯵って結構生臭いっていうか癖あるしな……」

「私は好きですよ」

「あんまり美味しくなさそうなウニも入れておこう」

「美味そうな方のウニ、オレらにもちょーだい」

「スプーン借りましょうか」


 スプーンを借りて、三人で並ぶ。

 ウニを開けて掬い取って、口に運ぶ。床の上にあおむけに臥せって口に鯵とウニを詰め込まれた謎の二人組をじっと見守る。段々と呼吸が荒くなってきた。手足が震えてきた。鯵とウニを呑み込んで、ごくりの後に胸をかきむしるようにして、


「ぶはっ!!!!」

「うわあっ!!!」


 蘇った。

 ぜえぜえはあはあ。ふたりは兄妹のようなそっくり具合で息を整えると、


「し、死ぬかと思った……」

「近似した状態ではあったよ」

「老いた鯵が栄養不足のウニを食べまくってるのを川辺でじっと眺めてる夢見た……」

「その川に頭突っ込んで鯵ごとバリボリ貪り食ってたよ」


 一体何があったんだ。

 落ち着いたふたりが訊ねてくるから、仕方なくアルマは本日三回目の説明を行う。カモシカ。


 なるほど、と頷いて、


「この研究は改良の余地アリですね」

「だな」

「廃棄しろ!」


 冗談だ助かったよ、とオズウェンは笑って立ち上がり、


「これじゃ博士に進んでより複雑な問題に挑んだら、ジジイになるまで目が覚めなくなる。封印するさ」


 そうそう、とフェリシーも立ち上がって、


「寝てる間に借金の返済期限も来ちゃいますしね。やっぱり人生、色々と目を逸らしたり逃げたいこともありますけど、しっかりと目を見開いて問題に向き合わなくちゃ」

「こっから良い話にまとめる気? 無理だよ」

「大型の肉食獣などに対峙したときはさっさと逃げた方がいいと思う」

「ケースバイケースですね」

「そうだな……。安易に近道しようとせず、俺もこのパーティで地道にこつこつ頑張っていくとするか」

「世界で一番近道を試みてるパーティだろ」

「走行距離は多い方だと思う」

「これ本当に良い話にまとまりますか?」


 ですね、とフェリシーは笑った。


「改めて、また一緒に頑張ってお金を稼いでいきましょう! ……でも、」

「ああ」


 オズウェンとフェリシーは、それぞれ腕組みをする。鏡合わせのように眉を下げて、頭を傾けて、




「老後の将来設計だけは、」

「もうこりごりだ~!」




 しろよ、と言う者はいない。

 誰もしていないから。



(番外編②・了)

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― 新着の感想 ―
この小説の設定を知ってる人間が全員読むべきってくらい面白い。やっぱ頭いかれた忍者たちは最高だぜ!
ちょっと面白過ぎる
近道なのに走行距離最長とはこれいかにw 今回も面白かったです
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