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第四・ドラゴン女子・パネトーネ参上3

本人曰く「バスト96cmでGカップでスフレよりスペックが高い美人」ってドラゴン女子、パネトーネ登場。悠が気に入ったらしいのだが

第四・ドラゴン女子・パネトーネ参上3



 悠、ゆっくりと歩いていきドラゴンと真正面に向き合う。すると横からふーっと吹いた風に前髪を軽く撫でられる。


「だ、誰だ……って何か色々とおかしい。女? いや女じゃない、だって女のニオイがしない。しかも見た目もなんか変。声だってなんか女のエレガントさもかわいさもなかった。まさか男、昨日友だちが出くわしたという男なのか?」


 けっこうにぎやかに一人盛り上がるパネトーネ。そういう姿を見ると何かかわいいとか思ってしまう悠だった。しかしシッポを少しもらわねばならないので、畑を燃やす悪は許さないというところから話を始めて剣を抜く。追い払うという名目の中で、スフレに教わったドラゴンのプライドが傷つかない程度にシッポを切る。


「よくわからないが、わたしは男とかいうのに負けはしない!」


 パネトーネ、グワーッと勢いよく顔を天に向け体をそらせる。それは反動をつけて思いっきり炎を拭くのだろうと悠は予感した。


「死ね、男とかいうやつ!」


 顔をまっすぐにしたと同時にパネトーネがぶっ太い炎を吹く。


「レボリューション!」


 悠、右腕をまっすぐ伸ばすと剣を超高回転ファンのように回す。すると向かってくる赤い炎が左右に割れて流れていく。


「なにぃ!」


 パネトーネは超絶にびっくりし声が裏返りかけた。そこで今度は二本足で立ち、クッと開いた手前に伸ばしそこから赤い玉を発射! かなり小さいなモノだが非常にスピードがあり、目にも止まらぬという感じで悠に向かう。しかし、ひょい! っと悠が顔をほんの少し左に傾ければ、飛んできたドラゴンの攻撃が通り抜けていった。


「目はいいみたいだな、でも沢山になった避けきれまい!」


 両手を前に突き出すパネトーネの赤い玉攻撃、今度は無数って乱射になって放たれる。ヒュンヒュン! と酷いほど大量に飛んでいく。だがどうだろう、ただの一発も悠の体には当たらない。立ったまま避けているわけではないが、その動きはとても滑らかであり、パネトーネに言わせればそういう身軽さは初めて見るようなモノ。


「えぇ、なんでそんな身軽に動けるの、男って……」


 ちょっとしたパネトーネはショックを受けつつ攻撃を続けるが、そこで悠がバッと宙に舞い上がる。その姿、明るい太陽を背にしたからたまらない。まぶしくてパネトーネの視界がギュッと狭まる。


「ギャー、来るな、来るな、来るな、来るな」


 慌て乱れ乱射するドラゴンだったが、それらの攻撃は向かってくるモノを止められなかった。


「ごめんよ」


 ハッと我に返ったパネトーネの耳が拾った悠の声は前ではなく後ろから来た。実際目の前に悠の姿はない。


「う、うし……」


 パネトーネはおどろきはしたものの、体を後ろに向ける余裕がなかった。だからしてスパ! っと切れ味するどい風圧が発生しシッポが切られた。


「たしか、切っても許される長さはこれくらいだったはず」


 悠、切ったシッポを見て切りすぎてはいないよな? と心配になった。だがとりあえずブルブル震えて動けないままでいるドラゴンの正面に回り、だいじょうぶ? と一応気遣ってみた。


「男……名前は?」


「悠だけど……だいじょうぶ?」


「悠……」


 するとドラゴンの体が突然にピカーっと光ったりする。なんだ? と驚いたのが、まぶしさに一瞬気を取られた悠は身構える事ができなかった。そうしたら目の前にいたデカいドラゴンの姿がない。


「え……」


 おどろく悠の目に映るモノ、それは翼もつ巨大なトカゲみたいではなく、誰がどう見たって英国風メイド服を纏う女子にしか見えない。やわらかそうで長い金髪がフワッと揺れたりしている。


「あ、あっと……」


 反射的に悠の両腕が伸びる。そしたらドサっと重みがのしかかり、人肌の温もりとかやわらかい感じとかムワーっといいニオイの立ち上がりとか生じ、悠の脳内にいくつものエラーを起こさせた。そしてムッチリ色白でやけに美形の女子に赤い顔で見つめられると、深刻なバグが生まれてしまったように感じられた。


「え、えっと……」


「やだわたしったらつい……」


「あの、いま戦っていたドラゴン……さん?」


 悠に言われると人間女子って姿になったパネトーネはポッと赤らんだ後、下ろしてもらうとさっきまでの勢いは過去の記憶とばかり両手を胸の前に当ててテレたりする。そしてそのメイド服の白いエプロンを見ると、すごい巨乳って豊かなふくらみ具合があって、悠の目線がギューッと引っ張られてしまう。


「悠、ちょっと言ってもいい?」


「な、なに?」


「よくはわからないんだけど……男はすごいかもって思ったとき、なんだろう、今まで感じたことのない感覚でこの胸がキュッとなった。あ、先に言っておくとわたしはバスト96cmでGカップだから、スフレよりスペックが高い美人。それでその、話を元に戻すとね、なんでかわからないんだけど確信が生まれたの」


「確信?」


「パネトーネは悠と結ばれる運命だという声が聞こえたって事」


「え?」


「だ、だって……男って……最初は不気味とか思ったけど、よく見たらなんか女とちがうステキさがあるっていうか」


 パネトーネがゆっくり恥じらいながら近づく。ドキドキする悠だったが、妙にシビれて動けない。


「きゃ!」


 近づいてきたパネトーネが偶然にしてはあまりによく出来た位置でナイスにつまずく。そして悠にグイっと真正面から抱きつく。


「あぅ!」


 パネトーネに抱きつかれた悠、ムッハーと熱にいいニオイに包まれたあげく、自分の胸板にムニュっとすごい豊満でやわらかい弾力が当たってドキドキさせられる。


「悠……」


「な、なに?」


「悠はこういう、美形ですごい巨乳な女子ってきらい?」


「そ、そんなキライなわけない……」


「あぁん……だったら悠にだったら……シッポなんて好きなだけあげる」


 突如として2人だけの世界みたいな感じが太陽の下で発生。すると横からおほん! と咳払いしたのがスフレ。悠が切ったシッポをカゴの中に入れながら、ちょっと機嫌悪そうにつぶやく。


「なんだろう、なんでだろうと思うんだけど……抱き合っている2人を見ると腹が立つ。とっても不健康なモノを見せられているような気がして愉快じゃないっていうか」


 それを聞いたパネトーネは悠にギュッと抱きつきながら、上から見下ろすような口調で返すのだった。


「それはあれでしょう、スフレみたいなチンチクリンがわたしみたいなハイスペック女子に嫉妬しているって事でしょう」


「チンチクリンで悪かったね」


 スフレ、カゴを背負うとなぜか気に入らないという目を困っている悠に向け、ちょっとばかり冷ややかぽく言う。


「悠、ドラゴンのシッポとか売る店を教えたいんだけど来る? それともなに、そんな風にドラゴン女子に抱きつかれたままでいるの?」


「い、いや、教えてもらわないと、だって生活がかかってるし」


「うむ……だったら早く町に行こう」


 ここで悠がパネトーネとの密接を解除。ムッハーン! と甘く熱くやわらかい心地よさが一瞬で空気の中に消え去り少々さみしさを覚えてしまう。


「スフレ、わたしもいっしょに行く!」


「パネトーネがいるとうるさいから要らない。悠、早く行こう」


「悠、ひとつ教えて! 悠はどこで生活しているの?」


「えっとぼくは……」


 ただいまスフレの家に転がり込んでいると言いかけたが、言ってもいい? とスフレの方に顔を向ける。するとスフレは何も言わなかったが、言わないで欲しい気がするなぁという内情が表情にがっちり書かれているように見えた。


「えっと……とりあえず今のところ……」


「今のところ……どこ?」


「この世界のどこか……ってことで」


「はぁ、なにそれ、悠、行かないでよぉ」


 かわいく胸に刺さるような声を聞かされると罪悪感が沸く。しかし今はスフレについていく方が先決なので致し方ないという事で、パネトーネの方を向いたら両手を合わせ、ごめんねと片目ウインクして謝っておいた。


 こうして歩き出した悠であるが、その後のスフレはどういうわけか機嫌があまりよくなかった。よくわからないけど面白くないとか、なぜ悠は……などなどひたすらブツブツをくり返しとても居心地の悪い相方になってしまっていた。

アルファポリスで連載中小説、よろしくヽ(・∀・)ノ


息吹アシスタント(息吹という名の援護人)


https://www.alphapolis.co.jp/novel/861687667/369533042

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