場所知識
レーベンは書類を仕分けているうちに、「ああ、もう疲れた! もうこんな仕事、誰か他の人にやってもらおうよ!」と言った。
「ふふ。」
それを見た、エティナが微笑む。
「いい魔法を教えてあげる。」エティナが言った。
「場所知識の能力は習得しているかしら?」
「まあ、持っているけど。」
「それを使ってごらん。」
レーベンは場所知識の能力を使ってみた。
今いる場所に関する情報が表示される。
今いる場所はχωρα chōra。
自分のデスクには左手に書類の山、真ん中に書類の山、右手の山は上から3枚目まで王宮の育成課、4枚目以降は王宮法務部……
「これは……!」
驚いたことに、どの書類がどちらに仕分けられるべきものなのかが、一目でわかるのだった。
「どうして、書類を読まないのに分類がわかるんだろう?!」
「私が書類を片付けられる理由がわかった?」
「ああ、わかった。こういうことだったのか。」
「でも、場所知識に全部頼るのはダメ。一応場所知識を使った上で、一通り書類に全部目を通して、確認しないといけないの。」
そのとき、フアンが山を一通り片付けて言った。
「この書類の山を、裏手の武器屋に持っていって欲しいんだ。頼めるかい?」
「これは何の山ですか?」
「これは、パーティの基本装備をより充実させるようにという案内なんだ。これがあれば、今まで冒険者のメンバーがダガーとバックラーだけだったところに、チェインメイルも追加されるんだ。
これは魔王城を攻略した勇者の一人が肌身離さず着ていたのが、安物のチェインメイルだったことを受けての、王の発案なんだ。
裏手の武器屋は、もうお触れの公布に先駆けて、チェインメイルを量産しているよ。実際、勇者が魔王城を攻略したときの装備だったということでみんな影響を受けて、需要はあるようだし。その書類の山を片付けてからで構わないから。
ちなみにこのチェインメイルにはまじないがかけてあって、光属性と闇属性への抵抗性を持っているんだよ。」
「わかりました。裏手の武器屋ですね。持っていきます。」
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