フィーネ
「あのぅ……呼びましたかぁ……?」
フィーネは恐る恐る聞いた。
「フィーネ! そちに仕事じゃ! ギルド職員をやるのじゃ!」王。
「は、はい〜……でもギルド職員の仕事なんて、全然やったことないので……。」フィーネ。
「武器に詳しいフィーネの力が求められているのじゃよ。」王。
「あのぅ……それならもっと詳しい者がいるのでは……。」フィーネは陰に隠れて、こちらを見つつ、そう言った。
(本当にこの人で大丈夫か?)ギルド職員一同は思った。
「彼女は武器の習熟度が、存在するすべての武器の武器レベルで満点を超えているのじゃよ。安心したまえ、皆のもの。」王。
「ど、どうしてそんな人が王室に? 冒険者、やらないんですか?」エティナは驚いて言う。
「あの、私血を見ると卒倒してしまうので……。」フィーネは震え声で言った。
あらま。一同、思った。
「ただ、血を見なければ大丈夫ですよ! 目隠しをすれば医術とかもできます! ヒーリングも一番上のグレードです!」フィーネは自信を持って言った。
「王よ……。」
「な、なんじゃ?」
「言いたいことが一つある……。」
「なんでそんな人材が王室にいるのに今まで黙ってたぁ……?(怒)」
「ひぃいいいいい!」
「わてらギルド職員も国の税金でやってるの! ちゃんと仕事しないと白い目で見られて税金泥棒呼ばわりされるんですぅ!!」
「す、すまんすまん!」
「こんなに優秀な人材がいるならもっと早く派遣しろってずっと言ってたじゃねえか!!!」暴れるエティナをフアンが背後から抱えて「まあ落ち着いて」と押さえ込む。まるでギャグを見ているかのようだ。
「回復魔法でも解決しない状態異常のせいで保険の書類が大量に出てきてうちらめっちゃ困ってるんですよ〜(怒)」
「その状態異常、心当たりあります。」フィーネが口を挟んだ。
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