表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
英雄召喚されたのに色々問題発生です  作者: 七地潮
第一章
62/150

残りの滞在は穏やかだったよ

秋彦さんとヤシさんは、そのまま旅に出ていて、それを知ったスイは、口では「あの人達は」と言ってたけど、滅多に城から出てこない息子に、母親と会う時間を作ってあげたヤシさんの気持ちは伝わったようだ。

……きっとそうだよね?

本当にビックリさせたかっただけとか、スイに怒られそうだから逃げた、とかじゃないよね?


ヤギ家で畑の手伝いをしたように、トキ家ではお店の手伝いをして過ごした。

「まぁ、こんなに小さいのに計算が早いのねぇ」

とか、

「お手伝いして偉いわね」

など、買い物に来ているオバ……奥様達に過剰に褒められた。

そして皆、

「賢い子には甘ちゃんあげようね」

と、砂糖をまぶしたドライフルーツの【甘物あまもの】通称【甘ちゃん】をくれるのだ。

日本でご年配の女性が「飴ちゃんあげようか」と同じノリだな。

美味しいけど、甘過ぎて食べきれないので、トキ家の女性陣にお裾分けしてなんとか消費した。


そして暇が有ればついつい武器屋に行ってしまうのは、男のサガだよね。


僕が店の手伝いをしている間、スイは事務所仕事を手伝っていた。

熊澤さんは食べ物系のお店の手伝いの時は留守番だ。

ニヤ達に世話に手間かけてるなぁと思うけど、本人達は呼んでもらえないより、役に立つ方が嬉しいから、ドンドン呼んでと言われた。

熊澤さんには、留守番のご褒美として、ちょっと贅沢なお肉をあげているけど、口が肥えたらどうしょう。

ニヤ達のお礼は、本人達のリクエストで

『とうちゃんにくっ付く時間の延長』

だそうだ。

そんなのでお返しになっているのかなあ。


そんな感じで残りの滞在日を過ごした。

スイの色んな顔が見られたのが一番の収穫かもしれない。

……スイには内緒だけどね。


*****


「どうだったよ、トキ家は。

ヒコさんにも会ったんだろ?」

案の定ニトがスイの居ない時を見計らって部屋に来た。

「ニトも秋彦…ヒコさん知ってるんだ」

「勿論。

ヒコさんとうちの曾祖父ひいじいさん仲良いからな。

俺も小さい頃から可愛がってもらってるよ」

「あ〜うん、何となくわかるわ。

どっちかって言うと、スイの身内ってより、ニトの身内って言っても納得いく感じだったな」

「だろ〜、あの家ってモロ商売人か、自由人ばかりなのに、スイとケチさんだけなんだか違うんだよね」

「分かるわ〜」

熊澤さんを膝に乗せて撫でながら、ニトと会話する。

左右の肩にはニヤとピヤが乗っている。

ご褒美?お礼?のサービスタイム中だ。

「次はうちだっけ?」

「いや、外務大臣の家だった筈」

確かキシ家だったよな。

「あー、ルツさんか」

ニトの言い方に引っかかった。

「何かあるの?」

「いや、何があるって訳じゃなくてさ、気性的にはケチさんなんだけど」

真面目って事か。

「でもさ……薄いんだよ」

「薄い…………」

ニトの言葉に会議室や晩餐会で会ったルツさんを思い出す。

……思い出す………………うん、確かに薄いな。

いや、身体がとか、頭髪がじゃなくて、存在感が薄い。

会話した筈だけど、覚えていないし、何より顔を思い出すのにも時間がかかった。

外務大臣と言うより、隠居した五軒ほど隣のお爺ちゃんって感じだよな。

ヤギ家やトキ家は家業の手伝いをして時間潰したけど、次はどうしょう。

まぁのんびりと過ごそうかな。

新年明けましておめでとうございますり


トキ家ターンやっと終わりました。

10月から連載開始したのに、まだ英雄家系回りきっていないのんびりペースですが、今年も頑張りますのでよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ