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2・心の中にもう一人の自分を住まわせる

 ネガティブな自分を客観視する存在を、私はいつのまにか心に住まわせていました。

 それは小さな子供であり、自分の分身のようであり、友達であり……。


 インナーチャイルドという言葉を聞いたことがあるでしょうか。それは「幼き日の経験によって、自分を出せない子供」というようです。


 しかし、私のなかにいる子供は反対です。とにかくワガママ!


「サボりたい! 楽したい!」といった人間の欲求そのままの子です。

 行きたくない、やりたくないと、おもちゃ売り場で駄々をこねる子供のようになりたい。そう思ったことがある方も多いのではないでしょうか。


 大人になると素直になれない。素直に生きたら世の中の迷惑になる。そうして抑圧された心が歪んで心が疲れてしまうと、何をしても何を考えても悪い方向へ……。


 そんな時、心の中の小さな子供の意見に耳を傾けます。

 それで何か解決するわけじゃありません。大雨でも、出かけなくてはいけない時は出かけるのです。

 大人だと「そんなワガママを言う自分はおかしい」と自分で自分を責めてしまいがち。共感してくれる誰か(自分ですけど)がいるだけで、心が軽くなるという物です。

 心の中には、純粋で、思ったことを言う友達がいます。彼女はいつだって私の味方です。自分なので。

 都合が良くて結構!


 「私はなんてダメなんだ」と自分を責めてしまう時は、その子の顔を思い浮かべ、直接攻撃していると考えます。


 知り合いの幼い子に「お前はダメな奴だ」と言えますか?

 自分の子供にそういうことを言う大人がいたら、さぞ愚かで醜く映るでしょう。一生会いたくないと感じます。


 幼い自分は泣いています。「どうしてそんなひどいことをいうの」と。

 自分のことはなんでも把握しているつもりですが、人間は自分でも自分のことをすべて理解できていません。

 それなのに、知ったかぶりをしてしまう。


 ネガティブとは、決めつけで自分を攻撃しているだけなのだと、はっと気が付きます。幼い子供を泣かせていると想像するだけで、ネガティブがとても悪いことだと実感できるのです。

 周りを気遣わせるだけでなく、自分を痛めつけているのです。


 自分だったら攻撃していい、という甘えから脱却できた気がします。

 本当は幼い子がいなくとも、コントロールできた方がいいのでしょう。でも、みんながみんなできる人じゃないです。怪しいものじゃなければ頼っていいんです。


 弱い自分を消すことは難しい。でも、上手に付き合えば良いのでは? と思えるようになりました。

 なにより、ネガティブは別の言葉にすれば「慎重」です。私はこの慎重さのおかげで助かったことも多々あります。大事な時に忘れ物をしない。手続きが円滑になるよう書類の準備は万全で手間を増やさないといった、日々の出来事に対してです。

 すべてが良い、悪いで語る必要もないと感じるようになったのも、この子のおかげです。この子の言う通り楽をして生きていたら、とんでもないことですから。毎日寝てしまいます。


 この幼い子のおかげで、私はだいぶネガティブに費やす時間を減らすことができました。

 それだけではなく、頑張ったら褒めてくれます。ちょっとサボっても「もっとサボりたい!」と一緒にだらけてくれます。

 作品を書いている方ならば、この子のキャラ設定も捗って楽しいですよ。


 もう一人の自分でありながら、太陽みたいに明るくて素直なお友達作り、おすすめです。


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