第1章(2)
「なんじゃこりゃああああああああ!」
俺はその驚愕の光景を見るなり、絶叫した。
いやはや、こんなに大声で絶叫したのは生まれてから何回目だろうかと疑問に思ってしまうほどの大声で。
それもそのはず。その内部にあったのは、年頃の女の子の部屋とは思えない光景だったのだから。
まず、目に入ったのが壁に貼られたファンタスティックな美少女のポスター。なにか派手なありえないぐらいの可愛らしい衣装を身にまとい、これまたファンタスティックなステッキを持っていらっしゃる。
そしてつぎにお目にかかったのは、先ほど見たものと同じようなファッションをしたキャラクターのフィギュアがずらーっとパッと見だけで数百体。それぞれ違った容貌や、かたち、体制をしておりそのほとんどが博物館のようなガラス状のケースに美しく並べられている。
また、そのとなりの本棚には様々な色でカラフルに取り揃えられている文庫本が何十冊、いや何百冊と端から端まで本棚にギュウギュウに詰まっている。
その文庫本らしきもののタイトルカバーは綺麗に色分けされているらしく、タイトル・出版社ごとにきっちりと整理整頓されている。
「へぇ~~」
俺は驚きながらもそのファンタスティックな世界へと恐る恐るも足を踏み入れてしまった。