表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Bad Guys  作者: ブッチ
Death Race XXXX
133/146

救世主の白

 全ての人間の頭上に須く平等に鎮座する、夜の漆黒。それが今、地上より這い登ってきた朱によって貪り食われていた。

 要塞としての機能性を重視した物々しい城を中心に広がる、延べ三万人の人々が住まう城下町。それを呑み込まんとする勢いで燃え盛る炎は、月と星の輝きを喰らい、闇夜の世界を日中の如くに照らし上げていた。混じり気のない黒と燃え盛る炎の朱が混じり合った空は夜明けのそれに良く似ており、ある種の美しさを持っていたが、それに対して賞賛の声を上げるような人は一人として存在しない。この町の住人達は空を見上げるだけの余裕もその場に置き去りにして、己の住処を焼く炎と“炎を生み出している存在”から逃げるべく炎と血に塗れた街並みを駈けていた。

 何とかして城下町から逃げようとする人々の背中を引き止めようとするかのように、町の中心部から重く低い生物の咆哮が轟く。その咆哮の、そして町を包む炎の生みの親であるその存在は、立ち向かおうという意思すら人々から奪い去ってしまう程の巨大な体躯を用いて、今や瓦礫の山同然と化した城を足蹴に長い首を天に突き出して雄叫びを上げていた。

 身体を包む紅の鱗。自身の身体の横幅の二倍近い大きさを誇る羽根の無い翼。棘の生えた尻尾。城の上で咆哮を上げるその生物は、魔獣という枠組みの中でも頂点と呼ぶに相応しい血族の持つ特徴をきちんと有していた。つまりは、竜族(ドラゴン)の持つ特徴を。

 伝聞や絵本、子供の空想の中では容易く屠られるのがドラゴンの常だが、現実にはそうはいかない。分厚く堅牢な鱗は刃では貫くことは叶わず、強靭な一対の翼によってどれだけ強固な砦だろうと易々と飛び越えていく。口から放たれる炎は人を忽ち墨へと変え、尻尾は城壁をものの一撃で粉砕する。数千規模の軍団であっても容易く蹴散らしてしまう、それがドラゴンという存在だった。

 現に、この町の軍隊も城の主を筆頭に住民の避難の時間を稼ぐべく勇猛果敢に立ち向かったものの、ドラゴンに血の一滴も流させることは出来ず、住民の一割が避難を終えた辺りで全滅してしまっていた。人の抵抗などの及ぶ領域にいない、まさしく生きる災厄とも言うる存在。それこそがドラゴンという種族であった。

 そしてそのことは、ドラゴン自身も理解していた。他の魔獣とは一線を画する知能を持った彼等は、人間を取るに足らぬ矮小な生物として認識していた。だからこそ城の上という一切の障害物のない場所で、昂揚した気分に任せて天に向かって吠えてみたりもしているのだ。

 ただ、人間の中にも例外がいることも彼等は理解していた。数こそ非常に少ないが、人の身でありながらドラゴンを屠り得る力を持った人間が居る。そのことはちゃんとドラゴンも理解していた。

 ただ、二つばかり城下町を襲ったこのドラゴンには不運な点があった。一つはまだドラゴンとしては歳若いこの個体は、人間でいうところの慢心ともいうべき感情を抱いていたということ。そしてもう一つは、ドラゴンを屠り得る存在がよりによってこの場に居たということだった。


「……?」


 若きドラゴンがその存在に気付いたのは、そろそろ自らの炎によって生まれた灰を食い漁ろうかと、翼を羽ばたかせようとした瞬間だった。

 炎に包まれた街並みを、一人の人間が歩いてくる。白い外套に身を包んだ、男とも女ともとれぬ人間が。ドラゴンはこちらに近づいてくる人間に鼻先を向けると、炎を吐き出そうと口を開いた。基本的に、ドラゴンはどんなものでも食べて消化し、栄養に変えることが出来る。その為彼等の狩りの獲物の判断基準は味の好みのみであり、自らの炎によって焼かれた灰の味を好むこの若きドラゴンは、目の前の人間をそのまま一飲みにする気などさらさら無かった。

 もっとも、炎で焼く気だったにしろ丸呑みにする気だったにしろ、この後に彼を襲う運命からは逃れられなかったが。

 若きドラゴンが人間の手に握られている物体に気付いたのは、炎を吐き出すべく息をたっぷりと吸い込んだ時だった。人間の両手から放たれる純白の光に魅かれた若きドラゴンは、開いていた口を閉じて人間をまじまじと見つめる。

 ドラゴンの巨大な黄色い瞳に見つめられながらも、人間は微塵も物怖じした様子はなかった。ただその人物は小さく唇を震わせると、純白の光を放つ両手をゆっくりと持ち上げ、光の源をドラゴンに向かって突き付けた。

 その人間の手に握られていたのは、若きドラゴンの知らない道具だった。漠然と、こっちに向けているからには武器なのかもしれない、という考えが脳裏を過ぎる。だが目の前の人間から逃げるといった考えは、慢心の只中に浸っているこの若きドラゴンの脳裏には浮かんでこなかった。

 故に、その愚にも付かない思考がこの若きドラゴンの頭の中に浮かんだ最後の思考となった。次の瞬間、人間の手に握られた道具から二つの白い光が瞬いたのを見た直後に、若きドラゴンの心臓は鼓動を止めた。







「…………今のは」


 炎い包まれた町と一匹のドラゴン、そしてそれを屠った人物の光景が消え去り、倒壊した酒場の光景と砂漠の熱気が戻ってきた瞬間、ヴィショップは目を瞬かせながら小さく呟いた。

 ヴィショップの意識が幻の世界へと落ちていったのは、怪物を建物の下敷きにし、頭の中で微かに聞こえる声を追いかけ初めてからのことだった。最初の内こそ、声を追いかける一方で意識は正確に目の前の光景を認識していた。だが次第にそこから現実感が抜け落ちていき、気付けいた頃にはヴィショップの意識は炎に包まれた城下町の中にあった。


(ただの白昼夢か…? いや、だがそれにしては…)


 数瞬前まで目の前に広がっていると錯覚していた光景を思い出しながら、心中で呟く。その光景は単なる白昼夢と割り切るにはあまりにも生々しかった。城下町を包む炎の熱も、逃げ惑う人々の悲鳴も、ドラゴンの放つ圧倒的な存在感も、何もかもが鮮明にヴィショップの脳裏にこびり付いていた。そしてもちろん、唯一人ドラゴンに対峙した人物が告げた言葉も。


「人に救いを、獣に裁きを…」


 ドラゴンを屠る直前に男とも女とも知れぬ人物が漏らした言葉を、ヴィショップは知らず知らずの内に呟く。

 彼の両手に握られた二挺の魔弓から、おぼろげな白い光が漏れ始めたのは、その言葉を呟いた直後のことだった。


「…そういうことか」


 魔弓が発する白い光を見つめるヴィショップの顔に驚きの感情は無かった。幻の世界から舞い戻ってきた時点で、彼は漠然と自らの目的が為されたことを理解していたからだ。

 今、ヴィショップは確かに理解していた。純白の魔力弾を放つのに必要だったものが、その正体を正しく理解することだったことを。そしてその答えこそが、ドラゴンを屠る直前に放たれた言葉であり、今しがた自分が漏らした言葉だったことを。

 両手の親指でヴィショップはゆっくりと二挺の魔弓の魔力弁を引き起こす。それに合わせて一対の魔弓は、己の身から放つ純白の光を一層強いものへと変えた。


「さて……待たせたな、クソガキ。やっとこさ、てめぇをあの世に送ってやれそうだぜ」


 両手の魔弓が放つ純白の光を、ヴィショップはじっと見つめる。そして次第に蘇ってきた、この光との最初の邂逅の瞬間の記憶から目を逸らすかのように瞳をゆっくりと閉じると、魔弓の矛先を倒壊した建物の瓦礫に向けて、瞼を開く。

 開かれた彼の目からは、瞼を閉じる直前に過ぎった儚い光は消え去っていた。あるのはただ、純粋かつ不変の殺意、それだけだった。

 まるでその一言に呼応したかのように、地響きと共に灰色の甲殻に覆われた巨大な鋏が瓦礫の下から姿を現す。鋏は周囲の瓦礫を紙切れか何かの様に軽々と吹き飛ばし、そうやって生まれた隙間から怪物が這い出てくる。怪物の身体は緑色の自らの体液で濡れ、太陽の光を反射して光っていた。だが傷らしきものはどこにも見当たらず、瓦礫の下敷きになる直前にヴィショップが目にしたのと殆ど同じ姿、今一度彼の眼前に立とうとしていた。

 ヴィショップは二挺の魔弓を突き付けたまま、瓦礫から這い出る怪物の動きを静かに見届けた。異形の存在の出現に、周囲で遠巻きに成り行きを見守っていた住人達が悲鳴を上げて逃げ始める。だがヴィショップはそれらには見向きもせず、怪物もまた逃げ惑う人々を一瞥もしなかった。

 瓦礫から完全に這い出た怪物が、両肩から生える巨大な目玉と胸から生える肉塊の先端部についた子供の顔を、ヴィショップへと向ける。ヴィショップは向けられた二対の瞳を、黙って受け止めながら待った。両手の魔弓から放たれる魔力弾を、確実に撃ちこめる瞬間が訪れるのを。


「キィアアアアアアアアアアアアアアアア!」


 そしてその瞬間は、今まで一度も発せられなかった怪物の雄叫びを引きつれて、ヴィショップの前に訪れた。

 肉塊の先端部にある子供が甲高い悲鳴のような雄叫びを上げる。まるでそれが何かのスイッチだったかのように、怪物の身体から皮膚を突き破って無数の触手が姿を現した。

 全身から生やした無数の触手をくねらせ、双腕の鋏を振り回しながら怪物はヴィショップを目指して地を駆ける。ヴィショップは迫る怪物の姿を眉一つ動かさずにじっと見据えると、両手の魔弓の引き金を弾いた。

 その瞬間、魔弓の射出口から飛び出したのは紛れも無く、先程の幻の世界で目にした存在であり、『ウートポス』で彼の命を救った存在だった。双子の純白の魔力弾は、砂漠の乾いた大気に一条の光を刻み込みながら怪物へと猛進する。そして怪物の身体に音も無く触れると、その肉の塊に埋もれてまるで初めから存在などしていなかったかのように姿を消した。

 怪物の身体が不意にバランスを崩し、そのまま地面に倒れ込んだのは、純白の魔力弾が姿を消した直後のことだった。まるで何かに躓いたかのように、唐突にバランスを崩した怪物は、砂埃を巻き上げてそのまま力無く崩れ落ちる。そしてそのまま、触手一本動かすことはなかった。

 物言わぬ躯と化した怪物を、ヴィショップは静かに見下ろす。それから視線を手元の魔弓へと移すが、既に純白の光は失われ、いつも通り陽の光を受けて輝く白銀の身体があるだけだった。

 元の姿に戻った二挺の魔弓のトリガーガードに指を引っ掻けて一度回転させてから、それらをホルスターに戻す。二挺分の魔弓の重みが腰に帰って来たのを確かめると、ヴィショップは危険をが去ったことを悟って人が集まる前にこの場を離れるべく、怪物の躯に背を向けて歩き出そうとした。


「……おい、米国人。こいつは一体、どういうことだ?」


 そこに馴染みのある声が飛んでくる。声のした方向に視線を向けると、口角が痙攣しているかのような笑みを浮かべたヤハドが、傍らに黒い外套の様なものに身を包んだ少女と伴って立ち尽くしていた。


「何、知り合いが寄越したピニャータを楽しんでた、ってだけの話さ。にしても、またガキか。まったく、つくづくペド野郎に縁のある日だなぁ、今日は」


 視線を一瞬ヤハドの傍らに立つ少女に向けてから、ヴィショップは不自然な程の大声でヤハドの質問に答えると、足早に彼等に向かって歩き出した。








「例のカタギリとかいう日本人に不死身の怪物、そしてそれを殺し得る魔力弾か。なぁ、米国人。お前の人生に平和な時間というやつは、一時間ぽっちも存在しないのか?」


 ヴィショップから自分の居なかった間に起こった出来事を聞いたヤハドの顔に、驚きを通り越して呆れた様な表情が浮かぶ。それに対してのヴィショップの反応は、ただ無言で肩を竦めて見せただけだった。

 ヴィショップ、ヤハド、そしてカーミラの三人は今、怪物との戦いで瓦礫の山と化した酒場から四十分程歩いた場所にある別の酒場で、酒瓶と料理の皿を前に会話を弾ませていた。その内容とは無論、ヤハドがカーミラを呼びに行くためにその場を離れてから起こった、諸々の件に関してであった。もっとも、話したといっても全ての内容をではない。ヤハドとカーミラにとっては教えたところで悪影響にしかなり得ない、怪物の材料と酒場が如何にして倒壊したかに関する話は意図的に話さなかったが。

 ただそれでも、ヤハドの度胆を抜くには充分過ぎる内容だった。カーミラに至っては途中から完全にヴィショップの話を法螺だと決めつけており、それを信じているヤハドに冷めた視線を向ける程だった。


「まぁいい、それでそのカタギリとかいう奴がどこに向かったとかは分からないのか?」

「分かる訳ねぇだろ、あの化け物の相手すんのに手一杯だったんだからな」

「だろう、な。それより、ハンフリー・ヘイルマンか。何かしら、思い出したことはないのか?」


 ヴィショップの返答に小さく溜息を漏らした後、ヤハドはカタギリが言い残していった例の金髪の男に関して、何か思い出したことがないか訊ねる。


「いや、無いな。そもそも軍隊自体、現役の頃にあまり接点があった訳でもないしな。ただまぁ、すぐに思い出せないってことは大したことの無い三下だったってことだろう。さもなきゃ、“年頃”の男らしく認知症にでもかかり始めたか」

「馬鹿言え、ボケた老人が不死身の化け物が殺せてたまるものか。そういうのは槍を片手に風車小屋に突っ込んでから言うんだな」

「風車小屋、ね。たまにはそういう可愛気のある奴と殺し合いたいもんだよ、まったく。怪物や変態ばかりじゃなくな」


 ヴィショップの叩いた軽口をヤハドは鼻で笑う。それからヤハドは、僅かにヴィショップの外套の隙間から覗く魔弓のグリップに視線を向けて、質問を投げかけた。


「結局、どういう力なんだその白い魔力弾とやらは? 不死身の化け物を殺した上に、傷跡も残らなかったんだろ?」


 『ウートポス』の青肌の女、そして先程の怪物。それら二つの共通点は仮面の人物が関わっているであろうことへと殆ど不死身の存在であるということ、そして純白の魔力弾で殺められたということ以外に、もう一つ共通点があった。それは彼等の死体に傷らしいものが全く存在しなかったことである。

 ヴィショップがそれまでに付けてきた傷は、お得意の再生能力で癒えたのだと考えられる。だが、それらの命を奪った純白の魔力弾の弾痕らしきものも、一切その身体に残ってはいなかった。

 それが何を意味するのかは、ヴィショップには分からない。それを推測するには余りに手持ちの材料がすくな過ぎるからだ。ただそれでも、この戦いを通して一つだけ、確信に近い考えをヴィショップは抱いていた。


「さぁな。ただ今の所言えるのは、純白の魔力弾とやらはどうやら人間以外の存在…魔獣とかそういった手合いに効果があるらしいってことだ」


「人間相手に撃ったことないから、確実とは言えねぇけどな」と最後に付け足して、ヴィショップは自分の考えをヤハドに告げる。

 当然、その考えの元となったのは幻の世界で白銀の魔弓を握っていた存在が発した言葉である。現にあの言葉を思い浮かべ、人ならざる存在を殺し得る力と認識した時、魔弓は純白の光を放ち始めた。その事実が、純白の魔力弾とは魔獣を屠る力である、という考えをヴィショップの中で確信に近いものにしていた。


「何なら、お前が試し打ちに付き合うか?」

「自分のこめかみでも狙ってろ、阿呆が」


 鉄砲の形にして突き付けられたヴィショップの右手を、ヤハドはうっとうしそうに払い除ける。ヴィショップは微笑を浮かべて右手を引っ込めると、視線をヤハドの傍らで果物の汁を水と砂糖で割ったものを飲んでいるカーミラへと向けた。


「こっちの内輪話はこれぐらいにしとこうじゃねぇか。それで、そこの嬢ちゃんはこっちの希望通りの仕事はこなせそうなのか?」

「嬢ちゃんじゃないわ。カーミラよ」


 冷たい睨みつけるような視線をヴィショップに向けて、カーミラは短い返事を返す。怪物と戦う直前でヤハドが言っていた言葉を思い出して苦笑を浮かべると、ヴィショップは質問への回答を求めてヤハドの方に顔を向けた。


「一応、引き受けてはくれるそうだ。ただ、一つ問題がある」

「何だ?」

「私が当たるが出来るのは、町の外周部だけ。中心部の富裕層が集まる地域は無理よ」


 ヤハドが答える前に、カーミラが冷淡な眼差しのまま答える。


「そうか。まぁ、薄々それは予想が付いてたことだ、構いやしねぇ。取り敢えずお前が当たれる範囲で、片っ端から探してみてくれ。どんな奴を探せばいいのかは聞いてるか?」

「昨日今日の間で、右腕を切り落とされた奴でしょ。寝床から移動する間にこの人から聞いたわ」


 ヴィショップの質問に素っ気無い返事を返して、カーミラはコップを机に置いて立ち上がった。


「ミライアス・ラグーヌの本戦までは数日の猶予があるんでしょう? なら、取り敢えず二日である程度調べておくから、あなたが寝床まできてちょうだい」


 ヤハドを見下ろしてカーミラがそう告げる。ヤハドは、隣に座るヴィショップの下卑た視線を無視しながら返答する。


「分かった。それと…無茶はするなよ」

「そう簡単に死ぬほど軟にできちゃいないわ。それに、あなたには借りと約束があるもの」


 上辺だけのものではない、心からの気遣いを込めたヤハドの言葉に、カーミラはこの場で初めて見せる柔らかな笑みを返すと、踵を返して酒場の出口に歩き始める。彼女の姿が酒場から消えるまで見送ったヤハドは、小さく溜息を吐いて水の入ったコップに手を伸ばす。だが彼の褐色の手は、グラスに触れる直前で動きを止めた。


「貴様、何だその目は?」

「いやぁ? 敵も味方もペド野郎ばかりかと思うと、自分が少し情なく思えてきてな」


 ヤハドから視線を逸らし、芝居がかった口調と動作でヴィショップは答える。

 その直後に酒場に酒瓶の割れる音が高々と鳴り響いたのは、言うまでも無かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ