第3話
第3話 一日喫茶店アルバイト(3)
無駄な労力を着替えで使ってしまった僕と健は、ヘトヘトになりながら初めてのアルバイトに突入した。
「ちょっと二人とも、どうしてそんなに疲れきった顔しているのよ。着替えで何かあったの?」
『別に・・。』
「そこでハモる理由がイマイチ分からないけど、とにかく今日は頑張ろう!」
『へーい。』
「やる気なさすぎでしょ!」
由紀とそんなやり取りをしたおかげ(?)で、少しはやる気が出た僕達は、早速ウェイターとしての仕事を開始した。よし、客が来た。挨拶をして案内しなきゃ。
「いらっちゃいま・・。」
噛んだ(泣)
僕は今さらながら、こういう仕事向いていないような気がした。まさかいきなり噛むなんて・・。それでも何とか立て直し、客を席へと案内する。さあ、今度は噛まずに・・。
「ごゆっくりとおしゅごし(お過ごし)ください。」
そういえば今日、見たい番組があったな・・。
「拓、どこに行くの?」
「ごめん春香、僕帰るね。」
「え、ちょっといきなり何を言い出すの?」
「それじゃあ。」
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」
春香に無理矢理引きとめられたので、仕方なく仕事を再開する。まあ、着替えてなったから帰るつもりは無かったけど。
・・・・・
それから閉店時間まで働き、何も事故が起きることなく、無事初めてのアルバイトは終了した。
「みんな今日はお疲れ様。また良かったらアルバイトしに来てね。」
『はーい。』
ポチを出た時には既に時間は九時をすぎていて、みんなへとへとの状態で、帰路についた。
「みんな、今日はありがとうな。旅行前に準備とかあったのに。」
「準備があっても勝手に申し込んじゃったから、断れなかったでしょ?」
「あ、ああ。」
「本当健は勝手だよね。」
「うっ・・。」
「健君最低!」
「わ、悪かったから。それ以上言わないでくれ。心が折れるだろうが。」
「別にそんなの気にしないよね。」
『ねー。』
「ハモって言うなー。てか、少しは気にしてくれー。」
『えー。やだー。』
「何でだよ!」
そんなくだらないやり取りを少しした後、僕達は別れ、僕は一人で暗い夜道を歩いた。
「喫茶店ポチか・・。」
今まであんなに綺麗な店を見た事があるのかってぐらい、隅々まで掃除されていた。毎日掃除するだけであんなにイメージが変わるものなのかな・・。
「そういえば最近、部屋掃除していなかったっけ・・。」
自分の部屋を最近掃除していなかったから、大惨事になっている。そろそろ掃除時かな・・。
「よし、やるか!」
僕はこの日をきっかけに、毎日掃除する習慣がつくようになったのだった。
何かアルバイトで得た物にしては少し違うような・・。
番外編1 完




