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約束の指きり  作者: りょう
7章 夏休み~第2回ミニデート編~
33/62

第32話

第32話 遊園地


由紀と僕が向かった先は、隣町にある遊園地だった。

「まだこの遊園地あったんだ。」

「私よくこっちに来ていたから知っていたけど、もう何年ぐらい経つのかな?」

「分からない。でも、ずっと続いてるのは確かだよ。」

僕達が来たこの遊園地は、小学校時代よく遊びに来ていた遊園地で、決して大きいとは言えないが、もう何十年も経営しているのは確かだ。しかも入場料無料なので、今時珍しい遊園地だ。

「拓、早く行こうよ。」

「あ、ちょっと待ってよ由紀。」

思い出に浸っていると、いつの間にか由紀は園内に入っていったので、僕は慌ててそれを追った。

・・・・・

遊園地内の客は比較少なめで、どのアトラクションに乗れそうな感じだった。

「何から乗る?」

「うーん、じゃあ全部!」

「子供か!・・まあ、時間はあるから全部とは言えないけど、片っ端から乗る?」

「そうね。じゃああれから乗ろう。」

そう言って由紀が指をさした方向にはジェットコースターがあった。うーん・・。

「よし他の乗ろう。」

「えー、なんで?まさか拓、ジェットコースター怖いの?」

「そ、そういう訳じゃないよ・・。」

「じゃあ乗ろう。」

「わ、分かったよ。」

これが僕の地獄の時間の始まりだった・・。

・・・・・

その後、ジェットコースターを二回、コーヒーカップを一回など、とにかく酔いやすい乗り物ばかり由紀と乗り、僕はフラフラになっていた。

「大丈夫拓?」

「なんと・・か。」

「ちょ、ちょっとココで吐かないでよ!」

そんな感じで楽しい(?)時間はあっという間過ぎて行き、空は夕焼けに染まっていた。ベンチで休憩しながら、僕はふとある事を思い出した。

「そういえば由紀、話したい事があるって散々言っていたけど、結局何?」

「あ、そうだったね。はしゃぎすぎてすっかり忘れていた。」

「忘れていいレベルだったの?」

「全然よくないレベル。これから話す事はとっても大切な事だから、あの観覧車に乗ってゆっくり話そう。」

「うん、分かった。」

僕は由紀に誘われるがままに、観覧車に乗る事にした。

・・・・・

「それで話しておきたい事って何?」

観覧車に乗って数分後、僕は由紀に尋ねた。彼女は外の景色を眺めたまま答えた。

「拓は小学校六年生の時の事を覚えてる?」

「小学校六年生の時の事?」

最初彼女が言いたい事が分からなかったが、小学校六年生の時を思い出してみると、一つだけ共通の話があった。

「そう。あの時の拓は、何も答えられなかったよね。」

「確かそうだったね。」

小学校六年生の時の事、それは由紀が僕に告白してきた時の話だ。けど、どうしてそれを今になって話すんだろう。

「あまりに中途半端だったけど、まだあの時は小学生だったから、答えを求めなかったけど、やっぱりちゃんとした答えが欲しい。」

「え、じゃあ由紀は今でも・・。」

「うん。私の気持ちは小学校六年生の時から何も変わってないの。私は拓が今でも好きです。付き合ってください。」

僕はこの日、観覧車にて由紀に二度目の告白をされた。あの時の答えか・・。

第33話へ続く

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