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第四章: 境界の守護者と四つの異能『選ばれし者たちは、まだ互いを知らない』  作者: ぃぃぃぃぃぃ


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第六十六話:防御ライン構築への課題

 アルトの加入後、俺たち五人での連携訓練が始まった。

 エルトリアのギルド訓練場。

 シエラさんが指示を出す。

「よし、今日は五人での連携を試すぞ。ステファニー、お前の《生護》を軸に、パーティ全体の防御ラインを構築する」

 ステファニーさんが頷く。

「わ、わかりました〜……!」

 シエラさんが続ける。

「ライト、レイナ、お前らは前線で戦え。アルトは後方でステファニーのサポートをしろ」

 全員が頷く。

 訓練用の魔物が放たれる。

 ステファニーさんが特級回復を発動する。

「《生護ライブ・ガーディアン》〜……!」

 淡い光がパーティ全体を包み込む。

 絶対的な防御が形成される。

 俺は剣を構え、魔物を迎え撃つ。

 レイナさんも火魔法を放つ。

 シエラさんは前線で俺たちをサポートしながら、魔物を倒していく。

 アルトは後方でステファニーさんの隣に立ち、土の壁を築いて二人を守る。

 連携は順調に進んでいく。

 ステファニーさんの防御が俺たちを守り、俺たちは安心して攻撃に集中できる。

 これなら、どんな敵が来ても戦えるはずだ。

 俺はそう思った。

 でも、それは間違いだった。

「はぁ……はぁ……」

 ステファニーさんが息を切らし始める。

 訓練開始からまだ一分も経っていない。

「ステファニーさん?」

 俺が心配そうに声をかける。

「だ、大丈夫です〜……まだ〜……」

 ステファニーさんが無理に笑う。

 でもその笑顔は、明らかに苦しそうだった。

 そして、さらに数十秒後。

「あ……」

 ステファニーさんがよろめく。

 その瞬間、《生護》の光が揺らぎ、消えかける。

 シエラさんが素早く訓練を止める。

「ストップ!」

 全員が動きを止める。

 シエラさんがステファニーさんの元へ駆け寄り、その身体を支える。

「お前、魔力枯渇か」

 ステファニーさんは俯いたまま、小さく頷く。

「ご、ごめんなさい〜……」

 ステファニーさんが申し訳なさそうに謝る。

 俺とレイナさんも心配そうに近づく。

「ステファニーさん、大丈夫ですか?」

 俺が声をかける。

「あんた、特級スキル使ったら魔力枯渇するじゃない」

 レイナさんが少し厳しく言う。

 ステファニーさんは涙目で頷く。

「わ、わかってるんです〜……でも、みんなを守りたくて〜……」

 その言葉に誰も責めることはできなかった。

 シエラさんがステファニーさんに魔力回復のサポートをしながら、静かに言う。

「お前の防御は完璧だ。だが、魔力枯渇じゃ意味がねえ」

「これがお前の弱点だ」

 ステファニーさんは俯く。

 シエラさんが続ける。

「お前は常に全力で防御を展開する。それは素晴らしいことだ。だが、魔力管理ができていない。特級スキルを使えば、一分も持たずに魔力が枯渇する」

 その言葉にステファニーさんはさらに俯く。

 アルトが静かに近づく。

「ステファニーさん、少し休んでください」

 アルトが優しく言う。

「アルトくん……」

 ステファニーさんが顔を上げる。

「大丈夫ですよ。今はゆっくり魔力を回復させてください」

 アルトの言葉にステファニーさんは小さく頷く。

 シエラさんがアルトを見つめる。

「坊主、お前はどう思う?」

「はい」

 アルトが頷く。

「ステファニーさんの防御は絶対的です。でも、魔力枯渇が課題ですね」

「ああ」

 シエラさんが頷く。

「この弱点をどうにかしないと、実戦では使えねえ」

 レイナさんが腕を組んで言う。

「魔力管理を覚えればいいんじゃない?」

 シエラさんが首を横に振る。

「それができりゃ苦労しねえ。こいつは昔からこうなんだ。常に全力で戦う。それがこいつの戦い方だ。だが、それが弱点にもなってる」

 その言葉に全員が黙り込む。

 俺は思う。

 ステファニーさんの防御は完璧だ。

 あの絶対的な防御があれば、どんな敵が来ても戦える。

 でも、一分も持たないのでは意味がない。

 実戦では、もっと長い時間戦わなければならない。

 どうすればいいんだろう。

 シエラさんがステファニーさんの肩に手を置く。

「お前の防御を維持するには、俺が常にお前の魔力回復をサポートしなきゃならねえ。だが、それじゃパーティ全体の戦術が限定されちまう」

 その言葉にステファニーさんはさらに申し訳なさそうな顔をする。

「ご、ごめんなさい〜……」

「謝るな」

 シエラさんが優しく言う。

「お前の防御は最高だ。ただ、それを維持する方法を考える必要がある」

 シエラさんが俺たち全員を見渡す。

「今日の訓練はここまでだ。ステファニーの魔力枯渇をどうにかする方法を考えないとな」

 全員が頷く。

 ステファニーさんは俯いたまま、小さく震えている。

 俺は思う。

 ステファニーさんの防御は完璧だ。

 でも、それを維持できないのでは意味がない。

 どうすればいいんだろう。

 俺にできることはあるのか。

 シエラさんがステファニーさんに魔力回復のサポートを続けながら、静かに呟く。

「もう一人、魔力の供給役が必要だな」

 その言葉を、アルトは聞いていた。

 アルトは静かに考え込んでいる。

 何かを思いついたような表情だ。

 でも、今は何も言わない。

 訓練場に沈黙が広がる。

 ステファニーさんの魔力が徐々に回復していく。

 でも、この問題を解決しない限り、実戦では戦えない。

 俺たちはそれを理解していた。

 シエラさんが立ち上がる。

「明日からまた、訓練を続けるぞ」

 全員が頷く。

 ステファニーさんは立ち上がり、深々と頭を下げる。

「ご、ごめんなさい〜……みんな〜……」

「謝るな」

 シエラさんが優しく言う。

「お前の防御は最高だ。それだけは忘れるな」

 その言葉にステファニーさんは涙を浮かべる。

「はい〜……ありがとうございます〜……」

 俺は思う。

 ステファニーさんの魔力枯渇。

 これが俺たちの課題だ。

 この問題を解決しない限り、実戦では戦えない。

 でも、どうすればいいんだろう。

 俺は剣を握りしめる。

 俺にできることはあるのか。

 もっと強くなって、ステファニーさんの負担を減らすことか。

 それとも、別の方法があるのか。

 俺はそんなことを考えながら、訓練場を後にした。

 アルトも静かに考え込んでいる。

 何かを思いついたような表情だ。

 でも、今は何も言わない。

 ただ静かに、ステファニーさんを見つめている。

 明日からまた、訓練が始まる。

 ステファニーさんの魔力枯渇をどうにかする方法を見つけなければならない。

 それが俺たちの課題だ。

 俺は決意を新たにする。

 もっと強くなる。

 そして、みんなを守れるようになる。

 そのために俺は頑張るんだ。

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