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ジークの忠誠心

誤字報告ありがとうございます。とても助かります。


「これがヴェントン侯爵家と子息の調査書です」

婚約破棄騒動があってからわずが5日で調査が完了した。


「さすがジークだ。ありがとう‥‥ふむふむ‥‥やはりこいつは貴族から消した方がいいな‥‥これ以上絵梨花に関わらせてはいけない」


「このヴェントン侯爵子息はどうなるのでしょうな?」


「‥‥そうだな、此奴は公の場での婚約破棄、不貞、違法賭博に伯爵家乗っ取りを企てていたから絵梨花との婚約は破棄にされ平民に落とされる。本当は極刑にして絶対に絵梨花に近づけないようにしたいんだがな。この内容だけでは難しいな‥‥」


アルベルトは悩んでいる。どうすればニックを極刑にできるのか。


「王弟命令でサクッと処分すればよろしいのではないでしょうか」


「それは駄目だ。私情で処分していたら権力に媚を売る奴等と同じになってしまう。まぁ、ひとまずは婚約破棄の成立をさせよう。

よし!今から行くぞ!出発だ〜っ!」


「それは無理です。まだ他にも仕事が残っておりますので、それを片付けてからです!」


「うぬぬ‥‥明日じゃ駄目?このぐらい、いいんじゃない?」


「駄目です!!これは陛下からの依頼ですよ!!早く席に着いてやってください」


「しょうがない!早く仕事終わらせて絵梨花に会いに行くぞ!おーっ!」っと腕を上げた。


アルベルトは貴族の間から恐れられているが信頼のおける者にはおちゃらける事が多い。

これが本来の性格なのだ。この性格を知っている者は少ない。その少ない者がジーク。

だから、たまにジークもアルベルトに対して辛辣な態度になる。


「口を動かさず手を動かしてください。さっさとやらないとスカッシュ伯爵邸に行けませんよ。早くエリカ様に会いたいんでしょ」


「ぐぬぬ‥‥やるよ!やればいいんだろ!」


エヴァに出会ってからアルベルトは仕事に一切手をつけていなかった。心あらずの状態だったのだ。


(ふっ、これでやる気が出たな!このまま仕事しないと陛下に怒られるのは俺なんだよ。まぁ、アルベルト様の気持ちも分かるけどな。やっとだもんな‥‥長かった‥‥俺が来てから20年か)


ものすごいスピードで書き物をしていたアルベルトは手を止めアルベルトがジークに語りかけた。


「今更だが、どうしてスカッシュ伯爵令嬢が絵梨花だとわかったか気にならないのか」


「気になりませんね」

ジークは即答した。


「神から聞いたって前にジークに言ったけど信じてなかったよね」


(確かにアルベルト様の前世があるのは信じるけど神までは信じられないんだよな)


「はぁ‥‥」


「何だよ!やっぱ信じてないじゃん!カリュックと兄さんはすぐに信じたのに」


「あの2人は別です。普通は信じませんから。もしいるとしたら、私みたいに親が貴族に殺されて孤児になってる子がいる筈ないんです。神なら弱者を助けるでしょ」


「うっ‥‥ジークの言いたい事はわかるけど‥‥」


「私は神は信じませんがアルベルト様のことは信じています。だからスカッシュ伯爵令嬢はエリカ様であると確信しております。私はアルベルト様の護衛騎士で側近ですから」


「お、おう‥‥ジークの忠誠心は相変わらずすごいな」


自分にここまで慕ってくれているジークにアルベルトは若干引いていた。




◆◆◆

追加情報!

新たに婚約破棄されたニック後悔視点を別に連載しました!

読んで下さりありがとうございます。

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