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苦手な方はご注意ください。

テーマ詩集:ベーカリー

食パン

作者: 歌川 詩季

 耳を失くした琵琶法師の昔話、好きなんです。

 僕らの耳を削ぎ落とす奴らがいる


 照れ屋の月は隠れちゃって

 顔を出さない

 霧を煮詰めたような都会の夜に

 魔の手はきょうものびる


 じっとみつめる目もなければ

 嗅いで回る鼻もない僕らから

 このうえ聞くことまで奪おうというのか



 僕らの耳を切り離す奴らがいる


 でしゃばりの太陽ははりきっちゃって

 でかいつらする

 光が吹きこぼれるような白昼堂々と

 凶刃はにぶく輝く


 ささやきかける唇もなければ

 赤らめてしまう頬もない僕らだから

 両耳まで失くしたらのっぺらぼうだよ



 僕らの耳を好んで口にする奴らもいる


 揚げても 炒めても なんならそのままでも

 ちょっと、猟奇的。

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― 新着の感想 ―
[良い点]  そうなんですよね。店でサンドイッチを作る時、挟んでからミミを切るので捨てるしかなく(マヨやらレタスやら入りますので)。もったいないなぁと思っていました。  ミミだけ詰めて売っている店、…
[良い点] 面白くて好きです! 自分も好んで口にする奴らに含まれます。今度から見る目が変わりそう♪ 読ませていただき有り難うございました!
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