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味方を殺した罪で事実上追放された私は、死んだと見せかけて旅に出ることにしました 〜生きているとバレて戻ってくるよう命令されてももう遅いです〜  作者: 横浜あおば
第4章 旧連邦圏の国

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第52話 基地案内

 こうしてヴィーカの先生を引き受けることになった美空みく

 しかし、自分たちはまだお互いに相手のことをよく知らない。

 そこでカタリナの提案により、昼食の時間までヴィーカに基地を案内してもらう流れになった。


「この基地について、ヴィーカちゃんは詳しいのですか?」


 基地内を歩きながら、美空はヴィーカに話しかける。


「うん、とっても詳しいよ! だってわたし、ここから外に出たことないもん」

「外に出たことがない? 一歩もですか?」

「そうだよ。わたしの存在は国家機密だから、誰かに見つかったら大変なの」


 カタリナも彼女のことを最後の切り札と呼んでいた。

 ヴィーカにはそれほどまでに隠さなければならない大きな秘密があるようだ。


「外に出たいとは思わないのですか?」

「う〜ん、どうだろ。滑走路をお散歩するのは楽しいし、カタリナともよく一緒に遊んでるから、外に出たいとはあんまり思ったことないかも」

「あんまり、ですか……」


 現状に満足はしているようだが、やはり心のどこかでは外に出たいと思っているのだろうか。


 そんな会話をしているうちに、とある場所に辿り着いた。

 ヴィーカは巨大なプレハブ建屋を指差し、自慢げに言う。


「これが基地で一番でっかい建物だよ! すっごく広いから、雨の日はここで遊んでるの!」

「そうなんですね」


 美空が中を覗いてみると、確かにかなり大きな空間が広がっていた。

 ヴィーカが理解しているかは不明だが、ここは戦闘機の格納庫だ。護衛隊の基地にもこのような建屋があったので間違いない。


「それじゃあ次はこっち!」


 説明もそこそこに、ヴィーカが次の場所へと歩き出す。


 空軍基地であるにも関わらず格納庫に戦闘機が無かったことや、なぜカタリナとヴィーカ以外に人がいないのかなど疑問は尽きないが、とりあえず今は彼女についていく。


「ここがわたしとカタリナが住んでるところだよ。しゅくしゃ?って言うんだって! ジェーブシカもしばらくここに住むんだよね?」

「はい。カタリナさんから鍵を預かっているので、あとで荷物を置きに行きます」


 宿舎は二階建てで、部屋数もそれなりにありそうだ。

 外観だけで想像する限りでは古びた印象もなく、生活環境は整っていると感じられた。


「それでね、こっちが滑走路で……」


 再びヴィーカが移動を開始したので美空は遅れないよう急いで追いかける。

 しっかりと舗装された滑走路を横切っていくと、その先に建物が見えてきた。


 ドーム状の屋根が印象的な謎の施設。こんな建物は護衛隊の基地には存在しなかった。


「ヴィーカちゃん、この建物は?」


 首を傾げ問いかける美空。

 すると、ヴィーカの表情から無邪気さが消え、少しだけ暗い声色で答えた。


「ここはね、わたしが最期に役目を果たす場所」

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