専属メイドとのお勉強2
本日二度目の更新です。
今回もよろしくお願いします。
「幸様は、どれくらい、のこ世界のことをしっていますか?」
ユリさんが俺に聞いてくる。知っていることか...
「なにも、だよ。本当に何も知らない」
「そうですか。では、この世界の歴史から、話していきますね」
そう言って、ユリさんは、話し始める。まとめると、こうなる。
1.この世界は、人族、獣族、魔族という、種族が存在した。彼らの種族同士の仲は悪く、二千万年前から五百年前までは、戦争を繰り返していた。
2.これを、異種族戦争と言う。この戦争では、様々な種族が死んだ。それぞれの種族は、同じくらいの実力だったため、戦争は終わらなかった。
3.それに心を痛めた者がいた。世界の神々だ。そこで、各種族が信仰している神々は、戦争を止めようと、神々同士で手を組んだ。
4.各種族が信仰している神々が、この世界に降臨し、戦争を止めるように言う。
5.各種族の族長は、もちろん戦争を止める。そうしないと、神々の怒りに触れるからだ。
6.だが、それを拒んだ者もいる。各種族の一部の者達だ。戦争にしか、意味を見いだせない者達。彼等は手を組み、神々を打倒しようとする。しかし、神々は、それを許さず、その者達を根絶やしにした。抵抗すはも、できなかったらしい。
7.結果的に世界に平和になる。神々が手を組んだ影響が、良い方向に進み、異種族同士で、手を取り合って生きていくことになる。最初こそは、上手くいかなかったものの、今は、異種族同士の関係も良くなってきているのだとか。
これが、この世界の歴史らしい。ようするに、この世界は、平和なんだって!よかったね!いやぁ~、戦争の時代に来なくて良かった。いや、本当に...戦争とか、やだからね?死の駆け引きとか無理無理。俺に戦闘の期待すんな。中年のデブのジジィに捕まって俺は、死んだんだぜ?
あと、この世界の地形は、地図を見せてもらったけど....似すぎだよ!地球と全く同じだよ?なんで?why!?俺転生したはずだよね?ここが、地球とは、考えられないし...
ちなみに、この世界の名前は、イシュタル。そして、それぞれの種族に領地は、人族がユーラシア大陸、獣族が北アメリカ、南アメリカ大陸、魔族がアフリカ大陸らしい。(もちろん、大陸の名前は違う)まぁ、言語も日本語らしいし、これもおかしくないのか?
「質問は、ございませんか?」
ユリさんに聞かれる。ん~なにか、あるかなぁ?
「あ!各種族と言うけど、具体的には、どんな種族がいるの?獣族や魔族のなかでも、違う種族がいるんでしょ?」
「はい。人族は、人間しか存在しません。でも、獣族や魔族は違います。獣族は、体の作りが、基本的に人と同じですが、耳や尻尾などが、動物のものになっています。ですが、動物ではありません。知能もありますしね。猫族、熊族、エルフなどですね。対して魔族は、人間からかけ離れた存在です。体の作りは、人間とは全く違う種族や人間に近い種族もいます。魔物が進化したときに、知能が付き、魔族と認められます。龍族、オーク族、アンデット族などがいます」
「へぇ~」
獣族は、夢が広がるね!猫耳やエルフが存在するってことでしょう?いいね!ここに来て良かった...家出してよかった...
「じゃあ、ユリさん。母さんのことを教えて!」
そう、次に聞くべきことは、母さんのこと。自分の息子にしてくれた、母さんのこと。
「志帆様は、言わばこの世界の重鎮の1人ですね。彼女の権力は、一国に匹敵します。財力は、下手すれば、この世界の国家予算を凌駕するらしいです」
えぇ。母さんヤバすぎじゃね?なに?国家予算と同等?は?
「母さんってなにやってるの?」
「志帆様は、とても、強いお方です。冒険者として、ダンジョン攻略や魔物討伐に多大の功績を持っています。人族最強とも言えるでしょうね。ですが彼女は、引退宣言をしました。そして、今は、浅霧財閥の会長。そして、浅霧学園の学園長として、活躍しております」
へー、ほ~。人類最強ね。そして、財閥の会長&学園の学園長?ふぅん。うん。なにこの人?母さんなんだよね?あの天真爛漫の彼女が、人類最強で会長で学園長と...
「....母さんってすごいね...」
俺がしみじみ言うと、ユリさんも同じ思いのようで、頷いてくれる。
「確かに、そうですね。それでは、幸様のこれからについてお話しましょう」
「お願いします」
俺のことと聞き、できるだけ聞き逃さないように、真剣に聞こうとすると、ユリさんが少し笑う。
「ふふ。そんなに畏まらなくても大丈夫ですよ?」
「ばれましたか。俺のこれからだから。今までみたいになるのか、変わるのか、俺に取っては、大事だし。それに、怖いんだ。あのような日がまた来るのが」
俺が言うと、少し寂しそうな顔をしたユリさんだったが、すぐにいつもの表情に戻る。
「幸様がどんな思いをしたのかは知りませんが、断言はできます。ここに来て後悔は、させないと」
後悔は、させない、か。まぁ、あの男よりは、何千倍もいいだろう。母さんもユリさんも良い人だもんな。優しいもん。
「うん。それは、心配してないよ。さっきは、変なことを言ってごめん。それじゃあ、俺の今後のこと話してくれる?」
ユリさんは、何か言いたげにしていたが、言わない。いや、俺が言わせない。
「...わかりました。それでは、幸様のこれからですね。幸様には、今年の4月から、志帆様が学園長を勤める学園に、入学することになりました」
学園か...まぁ、この家でずっと養って貰えるよりはましだ。
「俺なんかが、入って大丈夫なんですか?母さんが学園長を勤めるってことは、レベル高いですよね?というか、俺付いていけますか?」
「確かにレベルは、高いですね。戦闘面でも勉強面でも。各国の王の娘などを入学させる名門校ですからね。でも、大丈夫です。我が家には、戦闘と勉強を教えてくれる、優秀な人がたくさんいますから」
母さんの学園すげー。王の娘とか、なんなん?
まぁ、母さんの家だったら、優秀な教師は、雇えるのだろう。それだったら大丈夫かな?中等部からなら大丈夫か?
「というか、戦闘ってなに?そんな物騒なの教えられるの?嘘だろ?!」
「いえ、嘘ではありません。魔物に殺されないように、しっかりと訓練させられます。ちなみに、4月まで、あと半年しかありません。あと、高等部に幸様は、入ることになります」
「えぇ!半年!?高等部!?」
半年なんかで、付いていけるのか?いや、無理だろう。無理無理。なに考えてんの?
「大丈夫ですよ?戦闘は、私と志帆様が、そして勉強は、桂様が教えてくれますから」
あぁ、なんかこの2人に教えて貰えるなら、戦闘面は、大丈夫そう。強そうだもんね、母さんとユリさんは...いろんな意味で凄いもん...
「その、桂様って、誰ですか?」
「あぁ。桂様は、志帆様の娘ですよ。今は、学園の教師として、働いています」
そっか、それなら大丈夫かな...母さんの娘だもんな。確かに凄そうだ。いろんな意味で。
でも、それよりも...
「ねぇ、ユリさん。母さんって何歳?娘のいる年に見えないよ?実はエルフでしたぁ~とか、ないよね?人間だよね?」
「....」
ユリさんは、ただ微笑んでいるだけだった。
母さん!あなたって何歳なの!?
この時から、俺の大変な日々が始まった。
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