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風が吹くから  作者: Tachi
2/10

【第2話】「告白」

【注意】


・これは東方Projectの二次創作小説です


・原作にない設定、キャライメージの独自解釈等を含みます


・この作品の特性上、ネガティヴになりやすい方は閲覧注意、自己責任の元でお読みいただくようお願い致します

2人は向き合ってお茶を啜る。静寂が続く。

それを破ったのは魔理沙だった。


魔理沙「なあ、話ってなんだ?」


霊夢「そのことなんだけどね、少し真剣に受け止めて欲しいのよ。」


魔理沙は霊夢の眼差しと声色から、話がかなり切羽詰まったものであることを察し、少し緊張した面持ちで応える。


魔理沙「分かった。話してくれ。」


霊夢「さっき、弾幕ごっこであなたに負けたわよね。前までの私ならあんなことはなかった。これはおそらく私の力の衰えによるもの。そしてもう1つ。最近体調が優れなくて、永遠亭に行って診てもらったの。そうしたらね…」


そこで霊夢の言葉が一旦途切れる。

魔理沙は怪訝そうな表情で発言の続きを促す。


魔理沙「んで、どうだったんだ?診てもらった結果は。」


霊夢「それがね、どうやら私、そろそろ寿命みたいなの。」


魔理沙「え…嘘…だろ…?力の衰えや体調不良はそのせいだってことなのか?」


霊夢「ええ、そのようね。まあこれまで80年も生きてきたんだもの、そろそろ…よね。」


魔理沙は改めて霊夢の顔を覗く。初めて出会った時と何も変わらない顔立ちである。


幻想郷では見た目上人間も歳を取らない。しかし寿命という概念だけは人間の住む世界と同じように存在していて、終わりはいつか来るものだというのは分かっていたはずだった。


だが、いざこう告白されてしまうと動揺せずにはいられず、思わず魔理沙は聞いてしまった。


魔理沙「なあ、あとどれくらいなんだ…?」


霊夢「詳しくはわからないわね。けど、長くても1ヶ月だろうって。」


魔理沙「1ヶ月…全然時間がないじゃないか…」


魔理沙は驚きと絶望を隠せない。

そしてここから急に声色を変える。


魔理沙「さっき私が弾幕ごっこを持ちかけた時。返事までに一瞬間があったよな。本当はこれを言おうと思っていた、違うか?なんでそれを直ぐに伝えないで、無理して弾幕ごっこなんか…!私はお前から信用できる相手として見られていなかったってことなのか?なあ、応えてくれよ、霊夢!」


霊夢「…。ごめんね。」


霊夢のこの答えに対し、


魔理沙「謝れなんて言ってないぜ。…もういい、今日は帰るぜ。邪魔したな。」


魔理沙は霊夢から目を逸らしてこう言い放つと、そそくさと博麗神社を後にしてしまった。


博麗神社の周囲にはただただ静かな時が流れていた。

【作者の一言】


第2話です。


今回の作品のテーマはもう言っていいでしょう。私の「死生観」に基づいているものです。


何のために生き、何のために死ぬのか。あらすじにも書いた問いですが、自分の中で、この作品を通じて答えを出せたらと思います。

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