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30話目

《131日目(8月10日)午後6時10分 残LP230》

 砂漠の地方都市モンザートにて黒き守護者の装備財産を徹底的に剥ぎ取る。初期防具のプレイヤー9人が並んでいるのはちょっと面白い構図だ。

 そして俺の忠実な部下になったパーティー隼の如くと合流、魔法カード【脱出エスケープ】を10枚を渡し歓喜に沸いているところ悪いが今後の打ち合わせを行う。隼の如くのリーダー、なかなかひとし君に以下のような命令を出した。


・今後はクエストクリアとNPC捜し(残り2名)を中心に行動すること

・毎日朝夜に手分けして全NPCに話しかけること

・毎日夜10時俺に定時連絡を行うこと

・生産職を利用する時は極力ショートカンパチにやってもらうこと

・俺の命令には必ず従うこと


 上の2個は新たな情報収集のため、定時連絡は当然行ってもらうこと、そして俺お抱えの生産職を利用することで無駄な消費を抑える、最後は念押しである。

 とりあえずこんなところだろう、本当は残りのクレータとヘルミを草の根分けても捜して来いといいたいところだが、彼らも捜していたが見つからなかったとか。多分魅力か何かが足りないのだろう。


 問題はこの隼の如くを信用できるのかという問題だが、これについては人間の善性にかけるしかない。ただ、そこらの強いだけのパーティーを誘うよりは信頼がおけると思っている。

 理由は隼の如くではなく黒き守護者の方にあるのだが、実は彼らを助けるのであれば今日の交渉で19枚要求する必要はなかったのだ。

 ダンジョンをクリアすると【脱出】が自動的に手に入るのだが、30枚出たら1人3枚づつ自動配布されることは皆知っている。つまり俺+黒き守護者9人でクリアすると俺3枚黒き守護者27枚になりそれを持ち逃げするだけで隼の如く全員に【脱出】を渡すことが可能なのだ。

 そのような誰でも出来る行為を行わず、19枚欲しいと、断られると命が無い状況に陥るにも関わらず言ってきた黒き守護者を俺は信用することにした。俺が信用した黒き守護者が信用しているパーティーを信じると。

 無論俺との約束を破ってしまう可能性もあるが、絶対に裏切らない人間などいないのだ。後は祈るのみである、ちょうど人手も欲しかったし、テスト的な意味でも悪くはないと俺を納得させていない面もある。



 隼の如くと別れた後ユーリアさんに連絡。知ってると思うけどダンジョンクリアしたから、あー苦戦した、マジ苦戦したわーきつかったわーと報告。そんな俺のさりげない自慢をユーリアさんは無視して


「それで用件は?」


 あれ、ここは俺を賞賛するところだよ、直で会ったときに言う予定なのかな。他サーバーでダンジョンクリアはありました?


「無いみたい、どこもダンジョンクリアしたって報告はないかな」


 ふむ、これはプランBが現実味を帯びてきたかな。サーバー内の金持ちの情報はどんな感じ?


「一番多い人で約170万ゴル、後は140万前後で10人が団子ってところ」


 なるほど、俺が今10万ゴル持っているから7人ってところかな。よし、彼らには競争してもらおう。今月末までこの11人に金を集めてもらう、そして俺に渡せる金額を提示してもらい上位7人にその金額で【脱出】を売る。最低金額は150万ゴルでやれば目標達成できる、これで一気にゴルを稼ごう。


「分かったわ、全員に伝えておく。その11人だけでいいの?掲示板で堂々とやってもいいんじゃない」


 それだとサーバー内の金の動きが悪くなるからね、水面下でやったほうが彼らも稼ぎやすいでしょ。じゃあよろしく。反応がイマイチだったら蒼乃さんからの依頼だって言っておいてね。



 マイルームに帰宅。さて、他サーバーの皆も待っているようだしさっさと書くか。


ダンジョン攻略に関するスレ パート7

742:蒼乃 ◆CrrTaEpneN 8/10 18:57:02

 ”影の魔女の豪華な城”をクリアしたので書く。


 まず倒し方。

 まず城の中に入って全ての照明をぶっ壊す、周囲は光魔法で照らすこと。

 城の中が終わったら外に出て、夜だから月がある。これを土と重力の合成魔法メテオストライクで壊せばいい。5発で壊れました。壊したら光魔法キャンセルして終了、影の女王は影なので全ての光源がなくなると死にます。月を壊さず普通に倒すことも可能だけど、使えるならそっちのほうが楽だと思う。

ドロップアイテムは古い楽譜、倒した時点で誰かがドロップアイテムを取得する模様。


 この情報は草原のNPCサンドラから入手しました。出現条件は未だ不明。【脱出】は30枚出た。


 最後に古い楽譜を鑑定してもらったので書いておく。

 ■ 古い楽譜 重量10■

 古く色あせた楽譜。歌詞も書いてあるようだが現代語ではないので読むことが出来ない。特定スキル修得に必要なアイテム。


 以上、健闘を祈る。


 こんなところか。今日はいろいろ疲れたのでバイト3人組からのポーション受取は明日にした。ゴロゴロする余裕があるって最高だな。



《132日目(8月11日)午前8時40分 残LP229》

 今日から行方不明のクレータを捜すために山に向かう。今までは一人で酒を飲んだり余興の練習をしたりしながら時間を潰していたが、今日からついに僕にも相棒ができた。

 紹介しよう、僕の相棒AIBOW君(MADE IN JAPAN)だ。彼は300種類の言葉をしゃべってくれるほか録音した言葉を10種類登録できボタンで押すことでしゃべってくれる。本当はユーリアさんに『ブルーノ、頑張れ』とかいろいろ吹き込んでもらう予定だったのだが


「さすがにそれはちょっと……」


と言われたので現在は俺の声で『ブルーノ、頑張れ』としゃべるようになっている。今日バイト3人娘に会った時に命令して声を録音させる予定だ、それまでは俺の声で我慢することにしよう。


『ブルーノ、頑張れ ブルーノ、頑張れ』


 おう、頑張るよ。……おかしい、何故涙が溢れてくるのか。AIBOW君、俺はこんなときどうしたらいいのかな? ポチッ


『おさけをのむ~』


 さすが分かってるなAIBOW、水分補給は大事だからな。今日のお酒は、少し塩味がする。

 今日はなんだか槍で突く気分じゃなかったので、鈍器を手にした。雑魚モンスターをボコボコにしたら少しすっきりした。街に帰ったら鈍器60のスキルでも買うか、鈍器はストレス解消に大事。



《132日目(8月11日)午後9時15分 残LP229》

 バイト3人娘からハイポーション200個を受け取った。それと俺のAIBOWにボイスを吹き込んでもらったのだがすっごい嫌そうな顔をされた。俺の目の前でその顔はやめてほしい、傷つく。ダンジョン2箇所クリアしてるの俺だけなんだから英雄扱いするくらいでちょうどいいのに、彼女達から尊敬の念を感じられないのは残念である。

 しかしこれで明日も頑張れる気がする、少なくても自作自演よりはマシだと信じたい。

 鈍器レベル60技を購入、イラッとしたら使っていこう。


■ Lv60鈍器技 ハイクラッシュ ■

 大きく振りかぶり力を込めて強力な一撃を放つ。相手が素早いと当たらない。


 ちなみに敵にあまり当たらず更にストレスを感じた。買わなきゃよかったこれ。



《133日目(8月12日)午前11時59分 残LP228》

 『ブルーノさんの、ちょっといいとこ見てみたい、』


 俺のAIBOWから3人娘の声が流れる。よーし、一気飲みしちゃうぞ。危ないから良い子も良い大人も真似しちゃダメだぞ。


「キャアアアアアアア、誰か助けてーーー!」


 一気飲みをしている途中で悲鳴が、今回は早いな、クレータも人恋しくなっていたのだろうか。放置したらもう出てこないのかな、と思いながら保護。


「あぁ、ありがとうございます、……」


 よく生きてましたね、日数的な意味で。これで3人目か、コンプリートまであと1人、最後もこれくらいすぐに見つかると助かるんだけどなぁ。

 さて、一気飲みした直後に運動したせいで若干気持ちが悪い、クレータがいなくなったらリバースしよう。



 クレータが消えてちょっとリバースしてからユーリアさんに連絡、3人目発見したから情報聞いてくる、夜にまた連絡するわ。


「本当、どうやって見つけてるの?他のサーバーでも全く見つからないのに」


 俺が知りたいくらいなんだけど。真面目になんでだと思う?


「知るわけないじゃない。運がいいってことにしておけば?」


 運か、まぁそれでいいか…………んっ、えっ、いやまてよ、ありえるぞ。ちょっと教えて、変なステータス振りしてる人っている?例えば運、LUKを上げてる人とか。


「変なというか極振りしてる人はいるけど、LUKだけはいないんじゃない?掲示板に書く人の中では見たことないし。オートで上げてるプレイヤーが多いしわざとLUK上げてる人なんて全プレイヤーで数人いるかどうかだと思うけど。それがどうかしたの」


 俺LUK79なんだけど、これって関係あるかな?


「……はっ?なんでそんな重要なこと言わずに隠してたの?」


 声のトーンが低い、急に怒らないで、びっくりするじゃないか。き、聞かれなかったし。隠してたわけじゃない、聞かれたたら答えてた。俺は悪くない。


「……ステータスとスキル全部言って」


 あ、はい。現在こんな感じであります。


【ブルーノ=フェルセン Lv50 LP228】

HP838/838

MP20/20 ST491/491

重量1182/2400

疲労度15 満腹度33 喉の潤い105

所持ゴル107844  

STR50 AGI24 VIT67

INT10 DEX75 LUK79

残SP0

【装備スキル】

槍65 盾69 弓65 ダッシュ36

飲酒15 宴会芸17 直感46 ST回復速度向上64

違和感察知37 状態異常成功率上昇34

【未装備スキル】

採取69 鑑定27 潜伏6 調合100

状態異常耐性17 鈍器60 逃走技術34

属性付加20 索敵45 因果の逆転(命中)35

【重要アイテム】

モンスター図鑑(181種)

魔法カード【脱出エスケープ】29枚

魔法カード【瞬移テレポート】3枚

AIBOW 1体

【主な消耗品】

ハイHP回復ポーション 80本

ハイST回復ポーション 120本

違法な毒物等 毒と薬はコインの表裏のようなもの、つまり全て正しいお薬



「なんというか、いろいろおかしいでしょ。どうやったらオートだけでこんなステータスになるの?どうしてLUKが79なの?調合が100なの?それにレベル50って普通のパーティーと同じくらいレベル高いじゃない、ずっとソロだったんじゃないの?」


 おかしい言われても困る。とりあえずダンジョン攻略以外はソロなのは本当ですよ、これは嘘じゃない本当の話。LUKが上がるのは俺も知らん、調合は調合してたら上がっただけだ。


「うーん、よく考えたら私ブルーノさんのこと全然知らないのね、詳しく聞かせてもらいましょうか」


 クレータの家行った後でならいいよ、時間と場所は後で連絡する、じゃまた後で。

 にしてもユーリアさん、素が出てた気がする。怒らせたら怖いタイプなんだろうか、見た目も若干キツい感じだし。といっても修正してる可能性もあるしな~、とかいろいろ考えつつ宴会芸スキル上げに励んだ、今日活躍するかもしれないので。

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