優しい光を探して
光が強すぎて
逃げた先にあった
闇の扉を開けてしまった。
当然のこと、
光が見えなくなってしまった。
真っ暗の闇の中。
そこにいるのは自分だけ。
闇への扉を開けたことに後悔した。
だけど 怖くない。
何故か落ち着くんだ。
この闇の中は。
けれど ずっと此処にいて気付いた。
誰もいない。
光もない。
自分が本当に此処にあるのかさえ分からなくなる。
自分の存在を確かめたい。
だから、
今は 光を探そう。
今は 闇から抜け出そう。
ハッと気付くと
心が暖かかった。
きっと 誰かが自分を
きっと どこかで
想っていてくれているのだろう。
大丈夫。
この闇の中だって
怖くなんか無い。
―――光ヘノ扉ガ必ズアル―――
そう聞こえたから。
だから探そう。
強すぎない光がある場所へ。
誰かがくれた光を。
優しい光を探して。
歩き出すよ。