表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/10

10話

お待たせいたしました!

遅れてすみませんー、、


また短めですが、許してやって下さい;

 妙にひんやりとした風が校舎の中を駆け抜ける。右手に持った斧がずしりと重く感じる。



 2人で調理室を出てから、まだ全然経ってない。1階の長い、真っ暗な廊下を先輩が懐中電灯で照らしつつ、歩いている。


 なぁ、と隣から声がかかる。

 「この学校には…本当に我々とあの怪物しかいないのだろうか…。」


 「………どういう意味ですか。」


 「これは現実だが、このような状況に陥った時は、映画だとなにか黒幕がいる。そいつが思うように我々は動き……罠にかかる。」


 「……。」


「まぁわからないが、ふと誰かの仕業だと思っただけだ。映画だと必ずハッピーエンドは来る。期待して、とにかく待とう。」


 先輩は、僕に心配かけさせないように淡々と喋っていた。

 でも、きっと先輩も知っている筈だ。

 ハッピーエンドになるためには、なんらかの犠牲が必要だ。

 そんな事くらいわかる。でも…信じたくない。



 外へ出られる通路に来た。空には三日月が登っていて、少しだけ僕らを照らしてくれる。


 再び、今度は違う話で、先輩が口を開く。


 「優二……もしも俺が消えたら、残っている奴らを頼む。」

 堂々とした声、真っ直ぐ僕の瞳を見据えている。目を……逸らしちゃ駄目な気がした。


 「佳奈は泣き虫で、誰がが支えてやらないと駄目な奴だ。啓太はしっかり者だが、共に力になってやれ。佐原は、君になついているようだ。」


 にっこりと微笑んでいるが、何かを僕に託している。


 「いきなり何、今にも消えそうな事言ってるんですか。大丈夫ですよ。それに僕には、そんな力はありません。…でも、誰かを支える事なら出来ます。

 大丈夫です。誰も欠けることなく、みんなでもといた学校に帰れますよ。」


 先輩からの、その圧力を僕は紛らす事しか出来なかった。

まだ僕は、自分自身に自信がもてない。弱いんだ。



 通路から出た。校庭の横を通り抜け、100メートルほど先に玄関が見える。

 その向こうの景色はいたって普通。目的のスーパーも、うっすら見えている。


 「見た感じでは、なんてことないですね。」

 少し安心した。先輩もなんだか嬉しそうな顔をしている。


 「そうだな。あれはきっと啓太が見た夢だったのだろう。まったく、変な世界に来てまで緊張感ない奴だ。」


 2人で笑いあい、少しずつ玄関に近づいてゆく。あと50メートル。



 “変な世界に来てまで……”……ここに来た、理由……。

 ふと、僕は急になにかが頭に浮かんだ。突然、思った。


 そういえば僕はこの世界に来る前、普段の生活に飽き、一人孤独で悲しい気持ちがあった。そして奈美は、酷く悲しい経験をした。

 なにか……ここに来た理由と人物に関連性でもあるのか…?


 そう思って聞いてみた。


 「……先輩はこの世界に来る前の現実世界で、悲しかったり、普通に生活している事に何か感じたこと……ありますか?

 先輩は僕の顔を不思議そうに見てから、少し苦笑いし、そして呟いた。


 「突然……だな。そういえば最近、部活の方であった事にはあった……が、それがなんだ?」


 「それかも……。それってどんな…──ッ」


 喋っていられるのは、ここまでだった。いきなり目の前の景色が…世界が揺れた。

 来た…………。




 先輩の反応は早かった。

すぐさま携帯を取り出して3人の誰かに自分の場所と今から向かうということを伝え、僕に向かって叫ぶ。


 「バラバラになっては危険だ! 皆と合流するぞ! 走れ!!」 振り返り、思いっ切り走る。今は何も考えられない。やばい……またあれが来る…!


 校舎に入る通路に来たところだ。急ぐ事しか頭になかった僕は、それ気づいたとき、真っ青になった。

 走る足音が…自分のしか聞こえない……。


 「せ、先輩!!」


 振り返ったが辺りはしんと静まり返り、ほのかな月明かりが視野を照らしているだけだ。


 最悪な状況が頭をよぎった。いや、しかし奴がまだ現れた訳ではない。きっと戻れば大丈夫だ……。

 そう自分に言い聞かせて、ゆっくりと警戒しながら玄関の方へと戻った。


ありがとうございます。


今回は……終わり方が中途半端ですね(;´д`)...

しかしこれを、次回どう繋げるかは、少しだけ頭に入ってます。


まぁゆっくり着実に今後も書いていくので、応援よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ