壊れる精霊国家 ⑨
女王の女官マリーは鍵をとり、会議室のドアを開ける。
静かな部屋だが、雨がパラパラと窓を叩く。
外は暗い。
侍女がお湯を運んでくる。
トレーにはティーカップと、紅茶の葉と砂糖。
王城の門の前。
馬車の音が響く。
王城の扉の前で、馬車は停まる。
馬車のドアが開くと、ローディアス伯爵は王城へと入る。
「マリー殿、陛下はまだか?」
マリーがローディアス伯爵に一礼する。
「まだお部屋にいらっしゃいます。お呼びするので、しばらくお待ちください」
マリーは会議室を後にする。
階段を上がると廊下を歩く。
部屋の前に侍女が立っている。
マリーはその部屋の前に着くと、ドアを2回ノックする。
カチャっとドアを開けると部屋へと入る。
「セピア様、ローディアス伯爵がお見えになりました。」
「わかりました。では、参りましょう。」
セピア・エル・グラディアは立ち上がると部屋を出る。
侍女は頭を下げる。
そのまま廊下を歩き、階段を下りる。
会議室に着くと侍女がドアを開ける。
「陛下、早々に報告したい事がございます。」
ローディアス伯爵の横を通り過ぎると、少し高くなった場所にある机と椅子。
セピア・エル・グラディアは椅子に腰掛けた。
「聞きましょう」
女王はゆっくりと顔をあげると、ローディアス伯爵の目を見つめる。
ローディアス伯爵は用意していた羊皮紙を取り出した。
「アンディー・ローからの報告によりますと、我々が判断していた数を大きく上回っております」
女王は目を瞑る。
「今後、北側国境付近には、多くの難民が押し寄せると思われます。支援についても、今の想定よりも多く見積もったほうが宜しいかと。」
女王は再び目を開ける。
「…そうですか…。ですが、わたくし達には救えるだけの食料があります。それは計算してありますか?」
ローディアス伯爵は羊皮紙をめくる。
「ええ…一応は…」
「では、教えていただけますか?」
女王の真っ直ぐな目を見る。
「…最悪を計算して、2年分の食料は何とか…」
「…そうですか」
女王は目を瞑ると、大きく息を吸う。
「……ならば、支援をいたしましょう。自国の民の食料が二年分もあるなら。」
「…では……その様に」
ローディアス伯爵はゆっくりと一礼する。
沈黙が流れる会議室。
すると、カチャリと机の上にティーカップが置かれた。
23時頃に仕事が終わりまして、今は2時半。
とりあえず、ここまで。
私は寝る(笑)




