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とある噂

清々しいほどの陽光が、新たな一日の始まりを告げる。


王城の回廊を登庁していく役人たちの列に混ざり、彼も悠々とした足取りで進んでいた。


すると——前方を歩く二人組の男たちの会話が耳に入る。


「なぁ、知ってるか?財務局内の印章管理、強化されるらしいぜ」

「なんだそれ!?そんなの聞いてないぞ!」

「しっ、声がでかいぞ!今は噂の段階みたいだが、確定するかもしれないって話だ」

「そうなると自分の印章でも許可がないと使えなくなるってことだろ?面倒だな」


——聞き捨てならない言葉に、彼の歩みが止まった。


(なっ……そんなことが起きたら倉庫にも監査が入るではないか)


脳裏に嫌な想像がよぎり、額にじわりと汗が滲む。

落ち着こうという気持ちとは裏腹に、心臓の鼓動が速まっていく。


(いや、あれは確実に見つからない場所に……だが、もし——)


すぐさま踵を返し、急ぎ足で回廊を駆ける。


(仕事なんてしている場合ではない。早急に移さねば……!)


——その背が角を曲がって消えると、男たちは静かに忍び笑いを浮かべた。

また次回

毎日が筋曜日!

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